ドコモの周波数も対応! カメラもAIも強化されたGoogleのミドルレンジ「Pixel 7a」フォトレビュー
ASCII.jp / 2023年5月11日 5時30分
コスパもいいが性能もいい グッドバランススマホ「Pixel 7a」レビュー
Googleは5月11日にミッドレンジモデルの最新スマートフォン「Pixel 7a」を発表しました。Googleの直販価格は6万2700円で、そのほかドコモ、au、ソフトバンクからもリリースされます。
Pixelの「a」シリーズは、ミッドレンジモデルということで、Pixel 5aまではハイエンドモデルよりも下のプロセッサーを搭載して差別化していましたが、前モデルのPixel 6aからは、ハイエンドモデルと同じ「Google Tensor」を搭載。「Pixel 7a」でもそれは踏襲され、「Pixel 7/7 Pro」に搭載されている「Google Tensor G2」を搭載しています。
Google Tensor G2を搭載したPixel 7aとPixel 7 Pro、そしてGoogle Tensorを搭載したPixel 6aをAntutu Benchmarkで比較してみると、下記のような結果となりました。ちなみにPixel 7aのメモリーは8GB(Pixel 7 Pro/12GB、Pixel 6a/6GB)でストレージは128GB(Pixel 7 Pro/128GB、Pixel 6a/128GB)となっています。
AI性能を強化したGoogle Tensor G2ということで、Pixelシリーズで好評の自動文字起こしや、「消しゴムマジック」といった機能も使えます。さらにボイスメッセージを自動でテキスト化して表示する機能も利用可能です。
デザインは前モデルよりスッキリに
ディスプレーは6.1型(1080×2400ドット)でOLEDパネルを採用。ピクセル密度は429ppiで、このあたりのスペックはPixel 6aと変わりませんが、リフレッシュレートは最大60Hzから90Hzへと性能がアップしています。画面のスクロールや動画やゲームなどをより滑らかに表示可能です。
本体サイズは約72.9×152×9mmで重量は約193.5g。デザインはPixel 6シリーズからのコンセプトをキープしており、背面カメラ部分が帯状に出っぱったデザイン。とはいえハイエンドのPixel 7 Proほどの厚みはなく、実測で約9.9mmでした。またPixel 6aと比較すると幅は1.1mm、高さは0.2mm、厚みは0.1mmと若干大型化しており、重量も15.5g増えました。
ディスプレーの大きさには変化がないため、軽量コンパクトなスマートフォンが好みのユーザーにはちょっと残念なポイントです。
生体認証はディスプレー内蔵の指紋認証に加え、顔認証にも対応。残念ながらマスクを付けたままの認証には非対応ですが、指紋認証と顔認証の両方が使えるので、スリープからの解除などがスムーズにできます。
バッテリーは4385mAhと、最近のスマートフォンは5000mAh前後のもの多いためやや物足りませんが、「自動調整バッテリー&スーパー バッテリー セーバー」を搭載し、アプリへの電源供給を細かく調整してくれるので、ある程度長時間の使用は期待できそうです。
充電はUSB Type-Cで、最大18Wでの急速充電に対応。また、ワイヤレス充電(Qi)にも「a」シリーズとしては初めて対応します。
インカメラでも4K撮影可能に! より暗所に強くなったデュアルカメラ
カメラは、背面が広角(64MP、F/1.89、80度) と、超広角(13MP、F/2.2、120度)のデュアル仕様。広角カメラのセンサーは1/1.73型と、Pixel 7/7 Proの1/1.31型よりは小さいものの、Pixel 6aの1/2.55インチより大型化しています。さらにOcta PD Quad Bayerにより、暗所での撮影にも強くなっています。ただし、書き出される写真は約16MP相当となります。
インカメラは13MP、F/2.2、95度。Pixel 6aの画角が84度だったので、セルフィーで背景を広く入れたり、大人数での撮影も可能。またインカメラでの動画撮影も4K/60fpsまで対応しているので、インカメラとアウトカメラそれぞれ4K解像度の動画が残せるようになっています。
撮影モードは「ポートレート」や「夜景モード」など従来の機能に加えて、「長時間露光」が追加されています。ただし、Pixel 7/7 Proにある「マクロフォーカス」は非対応。また「シネマティックブラー」、「10bitHDR」も搭載していません。
以下はPixel 7aで撮影した作例。センサーの大型化とOcta PD Quad Bayerの効果からか、明暗差がしっかりとついた印象です。また望遠カメラを搭載しておらず、デジタルズームは最大8倍までですが、最大の8倍で撮ってもかなり解像感があり、十分使えるレベルです。
AIの補正が強力でデジタルズームも綺麗
【まとめ】価格はアップしたものの その価格に見合った性能なのは間違いない
5Gの通信は、ミリ波には対応していないものの、対応バンドはn1/2/3/5/7/8/12/20/25/28/38/40/41/66/75/76/77/78/79。今モデルではドコモから発売されることもあり、Pixel 6aだけでなく、Pixel 7/7 Proでも非対応の「n79」に対応しているのは大きなポイントです。ドコモユーザーだけでなく、MVNOでドコモ回線を使っているユーザーもSub6のエリアをフルに使えます。
為替の影響もあり、アメリカでの価格は499ドルでPixel 6aと変わらないものの、日本での販売価格は約8800円アップしてしまったのだけは残念です(Pixel 6aは5万3900円)。望遠カメラを搭載していない「Pixel 7」とは1万9800円差となっており、カメラ性能や機能差を考慮しても、今回のPixel 7aもかなりコストパフォーマンスの高い製品に仕上がったモデルと言えそうです。
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