1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

【現地レポ】Pixel Foldの価値は「縦横比」、「Pixel Tablet」は居場所のあるタブレット

ASCII.jp / 2023年5月12日 11時45分

Google I/O 2023は、現地時間5月10日から開催している

 Google I/O 2023の取材に来ている。会場には「Pixel Fold」「Pixel Tablet」が展示されていた。日本ではまだ触れないこれらのデバイスをチェックしてきたので、写真中心でお伝えしよう。なお、価格など詳細なスペックは、「グーグル「Pixel Fold」は7月発売 閉じても12.1mmの最薄折りたたみ機」「タブレットへの最適化が進んだ最新Androidが使える「Pixel Tablet」は7万9800円」をご参照願いたい。

Made by Google製品として「Pixel Fold」「Pixel Tablet」、そして「Pixel 7a」を展示

Pixel Foldの価値は「縦横比」にあり

Pixel Fold
カラーは2色
折りたたんだ状態で底面
同じく側面
折りたたんだ状態でトップ

 まずはFoldから。折りたたみスマホとしては後発だが、それだけにいろいろ研究して出てきた感じはする。カメラ部などはPixelらしく作られており、そのぶんちょっと出っ張りが気になる。結果として、机の上に置いたときなどにフラットに見えづらいのだが、この辺は他の折りたたみも同じで、さほど問題はない。

カメラ部は他のPixel、特にPixel 7に近い。出っ張りは大きめ
平たく広げるとこんな感じ。ほぼフラットになる。ただし机の上に置くと、カメラ部の出っ張りで傾く

 カメラの出っ張りについては、純正のケースを使うことでカバーできる。高価なので落として壊したくない……という意味でもケースは必須かもしれない。

純正ケースをつけてみた
純正ケースをつけて、開いた状態(ランドスケープモード)
純正ケースをつけた状態はカメラの出っ張りも感じられなくなり、かなりいい感じだ
純正ケースは左右に分割されていて、それぞれをつける形

 いわゆる「折り目」は少し大きめかな、と感じるが、それがマイナスというほどでもない。むしろ気になるのは、高価なモデルなのにフレームが太く見えることだろうか。ただこれも、目立つのは上下のフレームであり、実用上大きな問題はないように思う。

開いた状態(ランドスケープモード)での表示。中央に折り目が来るが、そこまで目立たない
90度回して縦に持ってみた。中央横に折り目がくるが、こちらもそこまで目立たない
左がPixel Fold、右がGalaxy Z Fold4。縦横比の違いがよくわかる

 最大の特徴は「縦横比」だ。ライバルとなる「Galaxy Z Fold4」とは好対照。Galaxyの方は「縦長な画面を広げた」ような感じで、片手で持ちやすくなっている。これは、Galaxyがペンにも対応しており、片手で持って書き込むにはプラスの構造だ。

 一方で、Pixel Foldは「開いて両手で持つ」ことを軸に据えている。開いた場合、アプリケーションは横に長い「ランドスケープ」モードで使うのが基本。これは電子書籍を読むにも向いている。ペンには対応していないが、それは「開いて両手で持つ」ゆえの割り切りなのかもしれない。

 画面は見たかぎり、かなり良好な画質。ちょっと折りたたんでテーブルの上で使うような使い方もしやすい。画面を折りたたんで半分にしたとしてもサイズが大きめである、と言うことは、動画を見るにはいい要素だ。

奥がPixel Fold、手前がGalaxy Z Fold4。テーブルの上に置いて映像を見るならPixel Foldの画面比の方がいい
マグネットで留まっているだけなので簡単に外せる

「Pixel Tablet」は居場所のあるタブレット

 「Pixel Tablet」は、完全に家庭の中で使うことに特化した製品だ。スピーカーホルダーと本体がセットになっているのが特徴で、くっつけると「Nest Hub」にそっくりだ。実際、つけたままでの使い方は、スマートディスプレイであるNest Hubに似ている。

Pixel Tabletをスピーカーホルダーにセットした様子

 取り外せば、もちろんタブレットとして使える。Pixel Tablet自体は「スタンダードなハイエンドタブレット」で、そこまで変わった部分はない。マグネットでスピーカーホルダーとくっつくことが大きな差別化ポイントである。

後ろから見るとこんなふうにくっついている

 また、別売のGoogle Pixel Tablet ケースも「つけたままスピーカーホルダーにくっつけられる」のがポイント。ケース自体にスタンドが付いていて自立するのだが、それを畳んでくっ付ければいいのだ。

別売ケースをつけるとこんな感じ。タブレットを立てる機構(スタンド)がある
別売ケースをつけたまま、スピーカーホルダーにくっつけられるのがポイント。

 家庭の中でのデバイスとして、この形はかなりいい。タブレットに「居場所」ができる感じがするからだ。

 一方、ちょっと気になったのは、外した後につけるのに少し慣れが必要だからだ。充電コネクターが本体の下の方にあり、サッとつけようとするとマグネットがくっつかない……という感じになる。「タブレットの真ん中に充電コネクタがある」イメージがあるのだが、実際にはそうではないため、意識して「本体の下をくっつける」ようにしないといけない。

 また、スピーカーホルダーの電源が専用コネクターであり、USB Type-Cなどでないのが少し意外に思えた。

スピーカーホルダーは専用コネクターを使ったACアダプターをつなげて使う

 まあ、ACアダプターは付属するし動かすことも少ないので、USBでないことのデメリットはあまりない。なんとなく「いまさらACアダプターが増える」ことに少し落ち着かない気持ちを感じただけなのだが。

 

筆者紹介――西田 宗千佳

 1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「ソニーとアップル」(朝日新聞出版)、「ソニー復興の劇薬 SAPプロジェクトの苦闘」(KADOKAWA)、新著「メタバース×ビジネス革命」(SBクリエイティブ)などがある。

 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください