ゼンハイザー、7.1.4ch再生に対応した世界初のサウンドバー
ASCII.jp / 2023年5月15日 0時0分
Sonova Consumer Hearing Japanは5月15日、ゼンハイザー(SENHEISER)ブランドのサウンドバー「AMBEO Soundbar|Plus」を7月下旬に発売すると発表した。単体で7.1.4ch再生が可能なサウンドバーは世界初だという。価格はオープンプライスで、店頭での販売価格は24万2000円前後になる見込み。また、ワイヤレスサブウーファーの「AMBEO Sub」も同時期に発売する。店頭での販売価格は12万1000円前後になる見込み。予約は7月中旬から開始。
AMBEO Soundbar|Plus
AMBEOはイマーシブサウンドを提供する製品を揃えたゼンハイザーのサブブランド。搭載する3Dサウンド技術は欧州のフラウンホーファーと共同研究したもの。国内向けでは、2021年にサウンドバーが発売されているが、この製品は最上位機の「AMBEO Soundbar|Max」として併売する。
合計9基のドライバーはすべて自社開発。これを合計400WのClass-Dアンプで駆動する。7基のフルレンジドライバーと2基のロングストロークウーファーとなっており、フルレンジドライバーはフロントに3基、サイドに2基、天面に2基。これらを出音を合成することで7.1.4chの音場を作る仕組みのようだ。
天面は前方に少し(約3度)傾けている。高さ方向の音の広がりを出すための工夫だ。各ドライバーは専用のチェンバーに収め、干渉を防いでいる。
内蔵マイクで室内の音響特性を計測し、最適な音に補正するルームキャリブレーション機能も持つ。外付けのマイクなどは不要で、簡便に使える。再生フォーマットはDolby Atmos、DTS:X、MPEG-H Audio(360 Reality Audio)など、最新の3Dオーディオ(オブジェクトオーディオ)フォーマットを網羅。また、5.1chやステレオ音声を7.1.4chにアップミックスすることもできる。3D音響の再生時(アップミックスを含む)はフロントにある「AMBEO」のLEDが点灯する。
操作は付属リモコンのほかゼンハイザー製品共通のスマホアプリ(Smart Control)からも可能。映画、音楽、スポーツなど再生するコンテンツに合わせて最適な再生モードを用意するほか、AMBEOのAdaptiveモードを使用することで、視聴コンテンツに合わせた音調に自動で最適化できる。各モードの切り替えはリモコンのボタンからも可能だ。アプリから操作する際は、音響モードの切り替え、3Dモードの調節などに加え、プリセットのEQ調節も可能だ。
HDMI 2.0a、アナログステレオ(RCA)入力、HDMI 2.1(eARC対応)、サブウーファー用のプリアウト出力を持つ。Bluetooth 5.2に準拠し、コーデックはSBCとAACをサポート。Wi-Fi機能も内蔵。AirPlay 2やChromecast built-in、Spotify Connect、Tidal Connectにも対応する。
本体サイズは幅105×奥行き12×高さ7.8cmで、重さは約6.3kg。AMBEO Soundbar|Maxよりコンパクトで、背が低くなり、多くの日本のリビングでも設置しやすいサイズ感となった。
AMBEO Sub
AMBEO Subは、上向きに設置した8インチのロングストロークウーファーと、360WのClass Dアンプを内蔵。27~80Hzの低域を再生できる。密閉型でタイトかつ明瞭な低域の再現が特徴。ワイヤレス接続のため、電源ケーブルをつなぐだけで使用できるシンプルなスタイルだ。なお、1台のAMBEO Soundbar |Plusに対して最大4台のAMBEO Subを接続できる。設置位置の差を見た音量調節などは行われるようだが、再生する音自体は同じになるとのこと。
本体にはモノラルアナログ(RCA)入力も持つ。本体サイズは幅27.4×奥行き27.4×高さ36.9cmで、重さは約8.2kg。
高さ、広さともに十分な再現性、音の位置と動きが明瞭に分かる
短時間であるが、実機の音を体験することができた。Dolby Atmosのデモ映像をいくつか視聴したが、左右も上下も良く広がり、かつ音の動きが明瞭である点が印象的だった。フロントからのサウンドになるため、水平方向の広がりは真横か少し後ろぐらいまでではあるが、上部から音が降り注いでいる感覚、上部や頭上を音が動いていく感覚が非常に優れている。音質的にもワイドレンジで、上級クラスのサウンドバーならではの音の良さを実感する音ができた。
ここのところ、国内/海外メーカーの高級サウンドバーの発売が相次いでいるが、20万円を超える高級機種の中に合っても、音の良さという点で存在感のある機種であるのは確かだろう。1筐体+サブウーファーでこれだけのサウンドが体験できるのであれば、大画面のテレビと組み合わせたリビングシアター用途として大変魅力的だ。
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