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2万円強のモトローラ「moto g13」は使い勝手抜群で想像以上の良コスパ機!

ASCII.jp / 2023年5月20日 12時0分

 今回レビューするのは、モトローラの「moto g13」。4月21日に発売されたmoto gシリーズの最新モデル。2万円台が並ぶ同シリーズにおいて最も低価格なモデルであり、約6.5型のディスプレー、約5000万画素のメインカメラなどが特徴のSIMフリースマホです。

 モトローラ公式ストアでの価格は2万2800円。カラーはラベンダーブルー、マットチャコールの2色となっています。

スリムで持ちやすい本体 サウンド面は価格以上の性能

 本体は片手でしっかり握れます。幅は約74.66mmと標準サイズであるものの、厚みが比較的抑えられているため、持ちにくさはありません。側面のエッジに指がかかる点も手になじむ要因でしょう。なお、専用のクリアケースが付属します。

約74.66×162.7×8.19mm、重量は約184g。今回お借りしたのはラベンダーブルー

 本体右側にある電源ボタンには、指紋センサーを搭載。右手で持ったときに親指でサッと認証できます。認証自体は非常に速く、正確です。また、電源ボタンを2回タップしてショートカットを呼び出せる「パワータッチ」機能もあります。

本体右側に音量ボタンと電源ボタン
ショートカットから素早くアプリや機能を使える。割り当てるアプリは自由に設定可能

 本機はnanoSIMのデュアルスロットを搭載(DSDV対応)。なお5G通信には対応していません。

左側上部にSIMカードスロット
上部に3.5mmヘッドフォンジャック
USB Type-Cポート

 画面は約6.5型のLCD(液晶)ディスプレー。解像度はHD+(1600×720ドット)。注目は、この価格帯では珍しいステレオスピーカーを搭載し、さらにDolby Atmosに対応すること。動画の解像度が物足りないので動画視聴をじゅうぶんに楽しめるかは意見が分かれるところかと思いますが、サウンド面では価格以上の性能を楽しめるでしょう。90Hzのリフレッシュレートに対応するため、画面表示は滑らかです。

約6.5型のディスプレー。インカメラは中央に位置する

基本性能は申し分なし 夜景&ポートレートもGood

 背面のカメラは、約5000万画素のメインカメラ(F値1.8)、約200万画素のマクロカメラ(F値2.4)、約200万画素の深度センサー(F値2.4)という構成です。基本的には目で見た風景を忠実に捉えてくれて、明るさがやや足りない場所でもしっかり色味を拾ってくれます。メインカメラに搭載されているクアッドピクセルの効果を感じます。

 また、他機種よりもHDR機能の効果が大きく表れる印象です。機能を有効にしたときにかなり鮮やかに仕上がる印象です。以下の作例をご覧ください。

実際よりも青や緑が濃く出ている
最大ズーム(10×)で撮影
薄暗い屋内で撮影

 また、高画質で撮影できるモードも搭載。以下の2枚を比較すると、細部の鮮明さに大きく差があります。

通常の「写真」モード(左)と高画質で撮影したもの(右)。右の写真を拡大してみると、花びらの細かい毛まで捉えられている

 本機の特徴であるマクロ撮影ですが、約200万画素なため精細な写真を撮るのは難しく、色味も乏しくなってしまうのが難しいところ。スマホカメラの機能としては面白いですが、ユーザーの撮影スキルが試されそうです。

公園の杭に巻かれたロープを至近距離から撮影

 反対によかったのが、夜景撮影とポートレート撮影。まず前者は「ナイトビジョン」モードを適用すると、露光時間を長くして撮影します。通常モードと比べると、明るい箇所の色味をしっかり捉えたうえで、暗部とのバランスもうまく調整できています。

 ただし、あくまで個人的な感覚ですが、他機種の夜景撮影モードよりも露光時間は長め。どうしてもボケやすいため、シャッターボタンを押したらしっかり腕を固定することが大事です。

通常モード(左)は光が飛んでしまっているが、ナイトビジョンのほうは観覧車の色が鮮やかに出ている

 「ポートレート」モードは、背景のぼけ具合を調整可能。被写体と背景を正確に識別できており、自然なぼけがかかります。

ペットボトルの作例で恐縮だが、非常にきれいにぼけがかかっている。価格以上の性能を感じた

 そのほかの機能としては、イン/アウトカメラの両方を使って2つの景色を1枚の写真として撮れる「デュアル撮影」を搭載。自分と友人を同時に撮影したり、旅行先で自分と風景を収めたりと、単純な自撮りとは違った楽しみかたができそうです。

デュアル撮影モードのスクリーンショット。上下に分割するスタイルと、1枚の写真に組み込むスタイルの2種類がある

 インカメラは約800万画素(F値2.0)。ポートレートモードでは、被写体と背景の識別や少し甘く、輪郭付近でぼけがかからない箇所も見受けられます。

頭頂部のあたりにぼけのかかっていない箇所が。ぼけ具合はスライダーで調整可能

動作はサクサク快適 motoアクションを使いこなしたい

 OSはAndroid 13、CPUはMediaTekのHelio G85。メモリー4GB、ストレージ128GB。最大512GBのmicroSDに対応します。使用した限りでは、動作は快適。アプリの起動や切り替えなどにもたつくことも予想していましたが、とてもサクサクと動いてくれました。動作性も価格以上のものだと感じました。バッテリー容量は5000mAh。本製品には充電ケーブルが付属しないため、購入の際は注意してください。

 モトローラのスマホには、ジェスチャーで特定の操作ができる「motoアクション」という独自機能があります。本機では、「本体を素早く2回ひねってカメラを起動」と「本体を素早く2回振り下ろすとライトが点灯」の2種類があります。特に前者は、電源オフ時はもちろん、どの画面を表示していてもカメラが起動するので便利です。

設定で両機能をオンにできる。インカメラを起動するように設定可能

 生体認証は指紋に加えて顔認証にも対応。防水防塵性能はIP52(撥水設計はされているが防水性能はなし)。NFCには対応していますが、おサイフケータイは利用できません。

使い勝手に優れる良機種 コスパ重視なら要検討

 約2万円という価格がまず目を引くmoto g13ですが、機能や性能を見ていくとエントリーモデルの域を超えたものを持っている機種であるとわかります。動作は快適でしたし、カメラにおいても夜景撮影やポートレート撮影のクオリティは満足できるものでした。マクロ撮影やmotoアクションのような+αの機能を備えているのも好印象。

 ところどころに価格相応の物足りなさはあるものの、基本的な動作性やカメラ機能は申し分なく、全体的には非常に使い勝手の良い1台です。コストパフォーマンスを重視するならば、有力な選択肢になるスマホだと感じました。

 

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