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デノン、久々の単品ネットワークプレーヤー「DNP-2000NE」

ASCII.jp / 2023年5月19日 11時0分

DNP-2000NE

 デノンは5月19日、ネットワークオーディオプレーヤーの新製品「DNP-2000NE」を発表した。価格は27万5000円。6月23日の発売を予定している。カラーはプレミアムシルバーとグラファイトシルバーの2色展開。グラファイトシルバーは110周年モデルの「A110シリーズ」も採用した特別なカラーだ。

 また、発売記念のキャンペーンとして「AudioQuest高音質ケーブルプレゼントキャンペーン」を実施。7月31日(月)までの期間に購入したユーザーに対して、HDMIケーブル「Cinnamon 48 /1.5m」(価格2万2000円)、USBケーブル「Carbon /1.5m」(2万5300円)、RCAケーブル「Red River /1.5m」(2万5300円)のいずれかをプレゼントする。応募締め切りは8月7日(月)。

DNP-2000NE
グラファイトシルバーとプレミアムシルバーの比較。ちなみに、筐体の色だけでなく、LEDやディスプレーの表示色も筐体色に合わせて異なる。

HDMIでテレビの音も再生できる

 デノンがフルサイズのHi-Fiコンポとして、ネットワーク再生専用機を投入するのは久々だが、実は市場でも空白部分となっている。蓄音機から始まるプレーヤーメーカーとして、入門機や複合機では飽き足りないオーディオファンのシステムを生かす、最新のネットワークオーディオプレーヤーを提供することにした。

 デノンブランドの製品ではおなじみとなる「HEOSモジュール」の搭載だけでなく、HDMI(eARC)経由、USB経由でのハイクオリティな再生にもこだわった機種だ。

HEOSモジュール

 2.4GHz/5GHzのWi-Fi接続、有線LAN接続が可能で、HEOSアプリを介して、Amazon Music HD、AWA、Spotify、SoundCloudといったストリーミングサービスの再生、インターネットラジオ機能、NASに保存したハイレゾ音源の再生(最大192kHz/24bitのPCM、最大5.6MHzのDSD)、マルチルーム再生などさまざまな機能が利用できる。Alexa連携、AirPlay 2、Bluetooth 5.0入力なども可能。USBメモリー再生に加え、USB DAC機能も備えており、PCからUSB入力した場合は最大384kHz/32bitのPCM、最大11.2MHzのDSDの再生が可能となっている。

背面。ネットワーク再生はもちろんだが、さまざまな入力を持ったD/Aコンバーターとしての利用も可能だ。

 さらに面白いのは、HDMI経由でテレビの音を再生する際、HDMIが持つCECコントロール機能を活用して、テレビリモコンで音量を変えたり、テレビと連動した電源のオン/オフが可能となっている点だ。DNP-2000NEは“IRコントロール出力”を持っているため、対応するデノン製アンプと組み合わせれば、DNP-2000NEの起動に合わせて電源をオン/オフできる。DNP-2000NEは“FIXED”に加えて、音量位置に合わせて音の大きさを変える“VARIABLE”のLINE出力を持っているため、「PMA-A110」など“EXT.PRE入力”を持つ機種をパワーアンプとして使えばテレビリモコンを使った音量調節も可能となる。

厳選したパーツをリッチに使用、デノンならではの技術を投入

 もちろん、デノンならではのHi-Fi技術を詰め込んでいる。

 内容的にはA110シリーズのSACDプレーヤー「DCD-A110」に近い構成となっている。完全対称のレイアウトでリッチに組んだD/A変換部を持つほか、Ultra AL32 Processingにも対応する。

なんと最大1.5MHzまでアップサンプリングできる、Ultra AL32 Processingにも対応する。

 Ultra AL32 Processingは、PCM信号の再生時に最大約1.5MHz/32bitのオーバーサンプリングとビット拡張が可能となっている。さらにDACチップはESS Technologyの「ESS9018」を4基備えている。DAC回路は左右で独立しているだけでなく、1.536MHzにアップサンプリングした信号を768kHzずつに分割して並列に扱うようになっており、4倍の電流出力を得ることが可能に。理論上約2倍(6dB)のS/N比が得られるという。DACチップはTI製の「PCM1795」から変更になっているが、このあたりの構成はDCD-A110と同じだ。

 DACマスタークロックデザインやアナログ回路基板とデジタル回路基板を電気的に絶縁するアイソレーションデザインなどデノンのHi-Fi機器で採用してきた技術も投入。電源トランスもアナログ回路とデジタル回路で別となっている。

電源はデジタル基板、アナログ基板用に独立している。
DNP-NE2000
DAC基板(写真の左下の部分)は完全左右対称。見た目の美しさ(回路パターンの美しさ)はそのまま音の良さにもつながるはずという信念で開発されている。
こちらは試作段階の基板
よく見ると、製品版の基板(右奥)には、試作段階にはない茶色の部品が使われているのが分かる。
ここも製品版の基板には水色とピンクのコンデンサーが使われているなどの違いがある。

 音質の調整はほかのHi-Fi製品と同様、サウンドマネージャーの山内慎一氏が担当。既存のディスク(SACD/CD)プレーヤーと再生の違和感をなくすことにも配慮したという。内部には「DCD-SX1 Limited」で使用しているコンデンサーもふんだんに使用。オーディオ回路やオーディオ電源回路にはARMS/MELF抵抗、低ノイズ仕様のトランジスター、銅パーツの積極活用、高音質の削り出しターミナル、太く音質重視のオーディオ基板用電源ケーブルなどコストをかけた内容になっている。なお、オーディオ基板用の電源ケーブルを太くすると組み立て時の作業性が落ちてしまうが、高音質化のため敢えて取り組んだものだという。

フラットケーブルには銅がまいてある。ノイズ対策だが、ただ単に巻けば高音質化するというわけではなく(巻き方を間違えると信号が通らなくなる)、ノウハウが必要な部分なのだという。

 これ以外にも銅テープを巻いたFFCケーブル、オーディオ回路用の大容量カスタムコンデンサーを使っている。

薄型の筐体だが、中はぎっしりと詰め込まれている。

 シャーシは2層構造で、シャーシの上に載る天板とサイドパネルは分離せずコの字に取り付け、代わりに4本のスリッドで補強して強度を保っている。ここも音質的な配慮を目的としたものだという。パーツがぎっしりと詰まった内部は、コンデンサーを中央に配置したレイアウトにし、重量バランスを保っている。

ヘッドホンアンプ部

 DNP-2000NEの本体サイズは幅434×奥行き421×高さ107mmで、重量は約9.7kg。本体にはHDMI、USB-A(フロント)、USB-B(リア)、光デジタル×2、同軸デジタルの入力端子、アナログ、光デジタル、同軸デジタル出力端子を装備。3段階のゲイン切り替え機能が付いた本格的なヘッドホンアンプも備える。

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