「iOS 17」発表！ 着信時の画面をカスタマイズ、AirDropの進化や日記アプリも新しい

　アップルは今秋に正式版をリリース予定のiOSの最新バージョン「iOS 17」を公表した。7月中にもパブリックベータ版の提供を開始する。iPhone XS／XR以降（第2世代SEを含む）で利用可能。

　iOS 17の新機能として特に目新しいのが「連絡先ポスター」。これは名前や写真、ミー文字でカスタマイズした自分用のカードを作成。すると、電話をかけた際などに、相手の着信画面にそのカードが表示されるようになるというもの。誰から電話がかかってきたかわかりやすくなるほか、自分の演出も気軽に可能になる。なお、日本語・中国語のユーザーの場合は、名前の縦書きでの表示にも対応している。

　そのほかにも電話アプリの強化点が見られる。たとえば「ライブ留守番電話」。これは誰かが留守番電話にメッセージを残した場合、自動で文字起こしがされるので、わざわざメッセージを聞くことなく、迷惑電話か急ぎ対応が必要な電話かの判断が可能。またFaceTimeでは、相手が電話が出ないときに音声や動画でメッセージを残すことができるようになった。

　AirDropでは、従来は写真や各種ファイルの共有に用いられることが多かったが、連絡先情報のやり取りも可能に。これで電話番号を相手に教えるのに、番号を長々と伝える必要がない。文字入力については機械学習の活用により、ミスタイプの自動修正の精度がアップ。ユーザーがミスしやすい誤タイプを学習するなど、使うほどに精度が向上する。

　「スタンバイ」は、横向きのMagSafe充電スタンドと組み合わせると便利な機能。時間や天気、お気に入りの写真、ウィジェット、電話の着信などの情報を遠くからでも見やすい大きさで表示してくれる。つまり、iPhoneをスマートディスプレイ化してくれる機能と考えるとよさそうだ。特にiPhone 14 Proでは常時表示ディスプレイに対応しているため、常に表示が可能でメリットが大きくなる。

　新たに搭載されるアプリは「ジャーナル」。これは日記アプリの一種と言えるもので、写真、訪れた場所、聞いた音楽、ワークアウトなどのその日の行動から、機械学習を活用してパーソナライズした候補を表示してくれることで、より気軽に日記をつけやすくしてくれるというもの。プライバシー保護も重視しており、データの処理や入力した情報はデバイス内で完結する点もアピールしている。