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Googleの折りたたみスマホ「Pixel Fold」は“Pixelらしさ”が光る使いやすく満足度が高い1台

ASCII.jp / 2023年6月28日 12時0分

 今回レビューするのは、グーグルの「Pixel Fold」。同社初の“折りたたみスマホ”であり、5月の発表当初から話題になっているモデルです。価格はSIMフリー版が25万3000円、キャリアではドコモが25万2890円、auが28万6080円、ソフトバンクが28万7280円で取り扱っています。ドコモとauが7月下旬、ソフトバンクが7月31日から発売を予定。3キャリアともに現在予約受付中となっています。

 カラーは「Obsidian」「Porcelain」の2種類がありますが、両方を取り扱うのはauのみ、ドコモとソフトバンクは「Obsidian」のみとなっています。

 今回は発売に先駆けてPixel Foldに触れることができたので、使用感や気づいたことをレポートします。

分厚いが安定感があって持ちやすい

 折りたたんだ状態のサイズは縦が約139.7mm、横が約79.5mm。約5.8型、FHD+(2092×1080ドット)の有機ELディスプレーを搭載します。縦長なGalaxy Foldシリーズと比べると少しずんぐりとしたサイズ感になりますが、片手でも画面上部に指が届きます。また、折りたたみスマホは一般的なスマホよりも重いため、大きく手からはみ出るサイズだと片手操作の際にバランスを崩してしまう不安もあります。その点、Pixel Foldはバランスがとりやすいと感じました。

閉じた状態のサイズは約79.5×139.7×12.1mm、重量は約283g
厚さは約12.1mmと一般的なスマホの1.5倍ほど。閉じると隙間はほぼなくなる
背面はマットな質感

 指紋認証センサーは電源ボタンと兼ねています。またSIMカードスロットは本体下部に搭載します。

右側に電源ボタンと音量ボタン
下部にSIMカードスロットとUSB Type-Cポート

横長の大画面はPixel Foldならでは

 Pixel Foldを開くと、約7.6型の横長のディスプレーになります。これは開いても縦に長いGalaxy Foldとは明確に異なるポイントです。折り目はというと、正面から見ているぶんにはほとんど気にならず。ただし、角度がつくと光の当たり具合によって折り目部分が少しくぼんでいることがわかる、という感じ。周囲の環境や表示内容にもよりますが、折り目が視認性を大きく損ねると感じることはありませんでした。

開いたときのサイズは約158.7×139.7mm。解像度は2208×1840ドット
厚さもかなり薄くなる

 先述のとおり、開くと横長の画面になるのはPixel Foldの大きな特徴の1つです。たとえば、YouTubeなどの動画や横向きで撮った写真は端末の向きを変えることなく全画面表示に切り替えられます。スピーカーを左上と右下に搭載しているため音の左右差がないので、映画やドラマを存分に楽しめるでしょう。

YouTubeの再生画面。端末の向きを変えずに通常表示(左)から全画面表示(右)に切り替えられる。赤枠がスピーカーの位置

 もしも折り目が気になる場合は、本体を横向きにすると一般的なスマホの全画面表示に近いサイズで動画を視聴できます。ただし、このときスピーカーが横にくるため、持ち手で塞いでしまう可能性もあります。

横向きにした際の通常表示。ちょうど折り目にかからないぐらいの範囲で表示されるが、左手で持つと左下にあるスピーカーを塞いでしまう

 そのほかGmailやGoogleカレンダーなどのアプリも表示形式が変わっています。受信メールの一覧を見ながら本文を読んだり、月のカレンダーを見ながら個別の予定を確認したりできます。

Gmailはメールをタップすると右側で本文が開く(左)。カレンダーは虫眼鏡アイコン横の4つのアイコンをタップして表示形式を変更可能(右)

 タスクバーからアプリをドラッグして2つのアプリを表示できます。横長なだけあって並べて表示しても見やすく、操作もしやすいため非常に使いやすいと感じました。

マルチタスク機能は折りたたみスマホならではの魅力。横長なので各アプリが見やすい

「テーブルトップモード」で置いて撮影 背面カメラでの自撮りはコツが要る

 背面のカメラは、約4800万画素のメインレンズ+約1080万画素のウルトラワイドレンズ+約1080万画素の5倍望遠レンズの3眼構成。開いたときの大画面がカメラのファインダーとなるため、全体の構図がよくわかり画角などを調整しやすいメリットがあります。

大画面=大きなファインダー。細部も確認しやすい

 仕上がりについては以下の作例が参考になれば幸いです。実際の色味に近く、細部まで精細に撮影できる印象です。

等倍(左)と0.6倍(右)
「夜景モード」
食事は色味を調整したほうがよさげ
「長時間露光」モードも搭載

 開いた状態では背面カメラを使って自撮りできます。ポートレートモードや夜景モードが使えるため、一般的なスマホのインカメラよりも高画質で多彩な写真が撮れるのがポイントです。ただし、背面カメラでの撮影はコツが必要。ディスプレーとカメラが離れているので、画面を見ていると下の写真のようにかなり目線がずれてしまいます。画面を見ながら構図や角度を決めたら、目線だけカメラに合わせてシャッターボタンを押すといいでしょう。

ディスプレーを見ている状態で撮影すると、これだけ目線がずれてしまうので注意
背面カメラのポートレートモードで撮影

 また、本体を閉じて平面に置いて撮影できる「テーブルトップモード」も便利。複数人での集合写真で活躍するほか、星空のタイムラプス写真なども撮影できます。

「OK Google、写真を撮って」と話しかけてハンズフリーで撮影可能

 いわゆるインカメラは2つ搭載。閉じた状態で使用する前面カメラは約950万画素。中面のディスプレーに搭載するインナーカメラは800万画素となっています。

最新の独自チップ搭載! リアルタイム翻訳機能も提供予定

 OSはAndroid 13、CPUはGoogle Tensor G2を搭載。メモリーは12GB、ストレージは256GB。バッテリーは4821mAhで、USB PD 3.0の急速充電、およびワイヤレス充電に対応します。カメラや動画視聴、さらに仕事での活用を考えても安心の電池持ちだと思われます。

 そのほか、生体認証は指紋と顔に対応し、おサイフケータイやFeliCaを利用できます。またIPX8の防水性能があり、最大5年間のセキュリティアップデートが保証されています。

 また、内側のディスプレーと外側のディスプレーを両方使って、リアルタイム翻訳を行なう機能も2023年秋にAndroid 14に合わせて提供予定とのことです。

【まとめ】最新の折りたたみスマホだが 使いやすく高性能な“Pixelらしさ”が魅力

 Google初の折りたたみスマホであるPixel Fold。閉じた状態では分厚いものの、ずんぐりとしたサイズ感が持ちやすく、安定して片手でも使えるのが便利。視認性も良く、予想以上に取り回しやすいと感じました。開いたときは、横長の大画面になるのが特徴。動画や写真など本稿で触れたもの以外にも、GmailやGoogleカレンダー、ビデオ会議などビジネスシーンでの使い方も想定できます。

 ネックになるとすれば、やはりその価格でしょうか。しかし、今回使用してみてプライベートでも仕事でも活躍する相棒になる可能性を感じたのも事実。「折りたたみスマホ」と聞くと尖った機種に思えますが、高い性能と使いやすさを備えている点では非常に「Pixelシリーズらしい」1台だと思います。ぜひ一度、実機を手に取ってみてください。

 

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