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懐かしすぎるミニ扇風機!普通に使いやすくてオススメ【実機レビュー】

ASCII.jp / 2023年6月29日 18時0分

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A

 昭和世代の筆者にとって、季節家電というとクーラー、エアコンよりも「扇風機」のほうが身近でした。小学校のときに扇風機の前で「ワレワレハウチュウジンダ」をやっていた世代です。

 さて扇風機はいまでも数多くの製品が販売されており、多くの方がエアコンと組み合わせて使っている現役の季節家電です。今回はそのなかでレトロ感溢れる、コイズミの「ミニ扇風機 KLF-2035/A」(直販価格6980円)をレビューいたします。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
レトロな本製品には障子と畳がよく似合います

小ぶりなサイズが可愛い、レトロなダイヤル&ボタンが新鮮

「ミニ扇風機 KLF-2035/A」(以下「ミニ扇風機」直販価格6980円※初出時)は昭和テイストのちょっと小ぶりな扇風機。サイズは252×200×412mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.7kg。テーブルの上などに置いても圧迫感のないサイズです。ただ、ミニとはいえデスクの上だとちょっと近すぎるかなーという気もいたします。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
清涼感のあるブルーをあしらった懐かしすぎるデザインです
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
説明書には重量は約1.7kgと記載されていますが、実測重量は2143gでした

 レトロ感を最大限に醸し出しているのが操作部。連続、オフ、30~180分と切り替えられる「タイマーつまみ」、「切ボタン」、「風量ボタン」が相当かなり大きめに配置されています。明らかに実際の昭和家電よりダイヤル、ボタンが大きいです。でもかわいいのでヨシ!

 最近の扇風機はボタンがたくさん用意されていたり、スマホからコントロールできたりしますが、足の指でサクッと切、弱、中、強と切り替えられそうなのがいい感じ! 私のような上級者なら、つまみ式のタイマー操作だって足の指で可能です。昭和家電で足の指の器用さを鍛えられたことを思い出しました。ラジオやラジカセの再生・録音なども足の指で操作していたのは、私だけですか?

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
メーカーさんご安心を。筆者、足の指では(まだ)操作しておりません

 機能的には前述のとおり、風量調節は3段階でタイマーは最大約180分。自動の左右首振りは約70度まで、(自動ではない)上下首振りは上が約30度、下が約10度。近年よく見るリズム、イオン発生、消臭・脱臭、チャイルドロック的な最新機能は搭載されていませんが、こちらはそういうコンセプトの製品ではないので無問題です。ただ小さな子どもがいるご家庭では、手の届かない場所に置くなどのご配慮をお願いいたします。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
左右の首振りは自動。昔、実家にあった扇風機は、家族全員で手荒く扱ったせいで自動首振り機能がわりとすぐ壊れたと記憶しています
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
上下首振りは上が約30度、下が約10度。最近の扇風機は360度の自動首振りに対応した製品もありますが、逆に未来すぎるかと
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
PSEマーク(電気用品安全法の規格を満たしていることを証明するマーク)などの認証情報は背面に記載されております
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
ついやってしまいそうですが、手動で左右の首振りはできません。風を奪い合って力ずくで動かすのは厳禁です!!
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
電源ケーブルの長さは約1.8m。根元には断線予防の透明チューブが取り付けられています。丁寧な作りですね

 組み立ては下記のとおりイージー。レトロ扇風機と言えども、組み立て方法は最近のスタンダード扇風機とほぼ変わりません。注意点は「後ガード」を取り付ける「後ガード固定ナット」は時計回り、「羽根」を装着する「スピンナー」は反時計回りに締めることぐらいです。

 なお、今回、本製品のマニュアルで初めて知ったのですが、羽根に貼られている「ガードの中に指を入れてはいけません」的なラベルは法で定められた表示であり、剥がしてはいけないんですね(他社のサポートページにも同様の記載がありました)。今度リサイクルショップに行って、どのぐらいの割合でラベルが残っているのか、見てこようと思います。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
パッケージには本体、後ガードナット(本体に装着済み)、羽根、スピンナー、前ガード、後ガード、説明書が同梱
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
いったん後ガード固定ナットを外してから、後ガードを取り付けて、再度後ガード固定ナットを時計回りに装着。つぎに羽根を取り付けてから、スピンナーを反時計回りに装着。その後、前ガードのフック部分を上側にして後ガードに取り付けます
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
最後に4つのクリップを閉じたら完成です
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
説明書をきちんと読んでいなかったら、うっかりラベルを剥がしてしまうところでした

パソコン誌ライター的な言い回しでミニ扇風機を検証してみた

 本連載は「最先端 “エモ”ガジェット徹底レビュー」であり、レトロ感やエモさをテーマに書かないと担当編集さんに叱責されてしまうのですが……これ以上、思いつきませんでした。というわけでここからは、パソコン誌ライター的な切り口や言い回し、文体でミニ扇風機の騒音レベル、省電力性能、発熱レベル、冷却能力などについて、自力で検証していきたいと思います。

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 さっそく「KLF-2035A」の性能をチェックしてみよう。まず動作音だが、風力を弱、中、強に設定して、50cm離れた距離から簡易騒音計「SL-1340U」で計測したところ、42.4dBA、46.0dBA、50.5dBAという結果となった。

 音がかなり大きいと思われる方もいるかもしれない。しかし、主に聞こえてくるのは羽根が空気を切る音のみ。モーターやギアの動作音はごくわずかだ。1~2m離れた距離に設置すれば、ストレスを感じることはないはずである。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
羽根が小さいぶん風切り音は大きめ。もう一段階風力が弱い設定があってもよかったと考える

 続いて、消費電力を計測してみよう。ワットチェッカー「REX-BTWATTCH1」で10分間計測を実施したところ、平均消費電力は33.2W、消費電力量は5.51Wh、CO2排出量は2.76g、電気料金は14.3銭と表示された。

 ただし電気料金については、アプリに現時点の単価が反映されていない可能性も考えられる。そこで筆者が電気料金算出サイトで再計算したところ、電気料金は1日で29.16円、31日で904.05円、356日で1万381.99円という結果となった。いずれにしてもエアコンに比べて、ランニングコストは非常に低いと言えよう。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
日立電気の製品カタログによれば、「白くまくん RAS-XJ22N」の消費電力は暖房で430W(110~1490W)、冷房で400W(115~900W)。能力はまったく異なるが、KLF-2035Aの消費電力が圧倒的に低いことは間違いない

 本体の発熱については、動作モードを「強」、左右自動首振りをオンにして連続10分間動作させたうえで、サーモグラフィーカメラ「FLIR ONE」で撮影してみた。最も高温になるのは羽根の根元で30.6℃であった(室温25.4℃で測定)。当然と言えば当然だが、モーターに近く、また風が当たらない部分が最も高温となっている。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
モーターはカバーの中に収められているので、表面温度としては羽根の根元が最も高い結果となった。ちなみに一般的なノートPCの底面の最大温度は40~45℃前後である。役に立つかどうかわからないが参考にして欲しい

 次に肝心の風力を計測したいところだが、普通のライターである筆者は風速計を所有していない。そこで悩んだ筆者は苦肉の策として、扇風機「KLF-2035A」の前に「iPhone 14 Pro」を設置し、スマートフォン用ベンチマークソフト「Geekbench 6」を実行した。電源オフ時のMulti-Core Scoreは6694、動作モード「強」のMulti-Core Scoreは6781と、強風のほうが高スコアになるという結果を得ることができた。

 筆者自身もなんでこんなことをしたのかさっぱりわからないが、KLF-2035Aの風力はサイズのわりに強く、良く冷えるという事実をお伝えしておきたい。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
電源オフ時のMulti-Core Scoreは6694、Single-Core Scoreは2554
昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
動作モード「強」のMulti-Core Scoreは6781、Single-Core Scoreは2573

 そろそろ担当編集さんから本気で怒られそうな気がしてきたため、最後に少しは役立つベンチマーク情報を入れておこう。つまみ式のタイマー機能がどのぐらい正確なのか、ストップウォッチで計測してみることにした。タイマーを最大の180分に設定したと同時にストップウォッチをスタートさせたところ、タイマーがOFF(0分)に達してモーターが停止したのは、2時間53分26秒であった。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
目覚まし時計ではないので、これだけ正確なら実用上十分だ

懐かしすぎるミニ扇風機 普通に使いやすくてオススメ

 口調を戻します。以上、あらゆる角度から実機を触ってみての主観的な評価ですが、「エモ度」は100点満点中95点、「レトロ度」は90点といったところでしょうか。見事に昭和テイストのデザインに仕上げているところが見事。特にボタンの微妙な色のグラデーションにエモさを禁じ得ません。

 今回も本当にマイナス点はないのですが、しいて要望を述べさせていただくと、緑色の羽根、緑色の操作盤などの部品を追加して、着せ替えを楽しめればさらによかったなーと思います。当時は緑色の扇風機も結構あったんですよね。

 レトロガジェット、レトロ家電ってちょっとチープな製品が多いのですが、コイズミの「ミニ扇風機 KLF-2035A」は名前のとおりミニではあるものの、ハードウェア的にはしっかりと作られており、風量もパワフル。リモコン非対応で、音声デジタルアシスタントとの連携機能も用意されていませんが、逆にシンプルだからこそ使い勝手がよいです。レトロ関係なく、強くオススメできるスタンダードな扇風機と言えます。

昭和テイストのミニ扇風機KLF-2035A
いま家で使っている扇風機はボタンがふたつのみ。しかも小さいので操作しにくいんですよね。本製品は暗闇でも操作を間違えようがありません。本記事ではレトロを連呼していますが、現在のインテリアにも普通に馴染むと思います

この記事を書いた人──ジャイアン鈴木

 EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始した。

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