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発見だらけの最新ベトナム(ハノイ)トラベル事情

ASCII.jp / 2023年7月5日 7時30分

ベトナム(ハノイ)

 台湾で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2023」取材と、同じく台湾でのANAピカチュウジェットHN特別塗装機の取材が重なり、5月下旬から都合2週間ほど、台湾(台北)とベトナム(ハノイ)に滞在していました。今回はそのうち、ベトナムでの通信環境や格安宿、最新の電子決済、移動手段などをお届けしたいと思います。

台湾に宿泊し続けるより ベトナムに立ち寄るほうが安かった

 取材日程が少し開いていたこともあり、最初はいったん日本に帰国するプランで考えていました。しかしながら、LCCでも日本〜台北の往復で4万円台後半からとなり、2往復で合計10万近い金額になってしまいます。それに、その時期の台北の宿は個室が1日5000円程度では予約できず、滞在費を抑えるためには、相部屋の格安宿泊施設となるドミトリー(1泊2000円以上〜)に泊まるほかありません。財布も身体も厳しくなります。それに、台湾は美味しい食べ物も多いため、うっかりすると食費も結構かかってしまいます。

 なにか良いアイディアはないかと調べていると、台北からベトナムへ行く航空券が片道2万円弱〜2万円台前半で売り出されているのを発見しました。さらに、ベトナムなら宿も個室が1泊2600円くらいで物価も安いため、食費などの滞在費も抑えられます。台北のドミトリーで2週間滞在し続けても、途中でベトナムに移動して台北に戻ってきても滞在費的に大差はなさそうだし、むしろ快適なのでは……ということで、台北から4泊5日でベトナム・ハノイへと旅をすることにしたのでした。

ベトナム(ハノイ)
台湾(台北)からベトナム(ハノイ)への移動は、LCCの「ベトジェット」を利用。台北からハノイは2時間ほどのフライト。ハノイのノイバイ空港に到着したのは21時くらいでした
ベトナム(ハノイ)トラベル事情
ベトナムの首都・ハノイに拠点がある「ベトジェット」は、2022年の「ベスト・ローコスト航空会社トップ10」にもランクインしている
ベトナム(ハノイ)
筆者自身も4年ぶりとなるベトナム・ハノイのノイバイ空港に到着

 ノイバイ空港では、到着ロビーに並ぶショップでSIMを購入します。店頭で話を聞いてみると、5G対応でeSIMもあるとのことなので、ひとまず物理SIMを1枚とeSIMを1枚購入しました。料金はどちらも35万ドン(約2140円)です。データ無制限のものを購入したのですが、使いすぎて滞在中極端に通信が遅くなるようなことはありませんでした。ただ滞在中一度も5Gにはならなかったので、エリア的にはまだまだなのかもしれません。

 ちなみに、SIMを購入したショップにはクレジットカードのコンタクトレス決済対応のマークがあったため、スマートフォンでVISAのタッチ決済を試したところ、無事、使うことができました。そのほか、ホテルの決済端末もコンタクトレス決済対応のマークがあり、スマホで支払うことができてとてもスムーズでした。

ベトナム(ハノイ)
ノイバイ空港の到着ロビーにはSIMを扱うショップがたくさん並んでいます
ベトナム(ハノイ)
コンタクトレス決済のマークを発見
ベトナム(ハノイ)
Androidスマートフォンのタッチ決済で支払いができました

 さすがに街中の飲食店や売店はクレジットカードどころか、現金のみが多かったのですが、ベトナムでもコンタクトレス決済対応店舗が増えてきているようで、普段からスマートフォンで支払いをしている筆者にはうれしいポイントです。

空港からホテルへの移動は ライドシェアサービス「Grab」

 ノイバイ空港から宿までの移動はどうするかというと、東南アジアではトップシェアとなっているライドシェアサービス「Grab」を使います。使い方はUberやLyftと同じで、ピックアップしてほしい地点と到着地点をセットすると、ドライバーがマッチングされます。支払いはアプリに登録したクレジットカードからになるので、現金を用意する必要がありません。

 国によっても違いますが、Grabではクルマだけでなく、バイクやトゥクトククも呼べたりします。今回のハノイ滞在では、市内の移動は安いこともありバイクを呼んで移動していました。行き先を外国語で伝える必要もなく、タクシーよりもトラブルが少ないので、東南アジア諸国でスマートに旅をするなら必携のアプリです。

東南アジアに行くなら必ずインストールしておきたいライドエアサービスの「Grab」
マッチングしたクルマやバイクがどの辺を走っているかアプリからチェックできます

 料金はノイバイ空港からハノイ市内中心部まではクルマで36万4000ドン(約2230円)、バイクは5〜10分くらいの移動で2万5000ドン(約153円)くらいと結構安め。帰りは節約しようとして、市内からノイバイ空港へのアクセスをバイクにしたのですが、バイクに約40分間2ケツ(2人乗り)でハイウェイを爆走することになり、命の危険を感じました(その時撮影した動画を貼っておくので、体感してみてください)。バイクの料金は15万1000ドン(約925円)とクルマの半額以下だったので節約はできますが、長距離はクルマを頼んだほうがいいと思います。

 ちなみに路線バスはどうなのかというと、よほどの郊外まで移動しない限り、基本的には定額で7000ドン(43円)とさらに激安です。ノイバイ空港からハノイ市内中心部へも路線バスがあり、同じく7000ドンです。Googleマップなどを使えば、路線バスでの移動もそこまでハードルは高くないのでオススメです。

ベトナム(ハノイ)
メールで利用明細が届くシステム

1泊2600円と激安のホテルは テレビ・風呂・トイレ付き

 ホテルは前述のように1泊2600円と激安でしたが、ちゃんとした個室にひとりで泊まるにはじゅうぶんな広さがあり、大きなテレビやバス・トイレも付いています。特に観光などをするわけではなく、ワーケーション的に日中はパソコンを開いて仕事をしていたのですが、非常に捗りました。

ベトナム(ハノイ)
広いベッドもあって宿は快適

美味しい麺料理が豊富 世界でいちばん安いビールを堪能できる

 ハノイに来ていちばん良かったのが食事です。麺好きの自分には「フォー」や「ブンチャー」など、ひとりでサッと食べられる麺料理が多いベトナムはピッタリ。しかも1杯が4万〜5万ドン(約245〜306円)と安いのもうれしい。

 さらにハノイには、酒好きの飲んべえにはうれしい「ビアホイ」があります。味は薄めでアルコール度数も3〜4%ほどと低い(氷を入れて飲むケースもありさらに薄まることも)ビールですが、暑いベトナムでガブガブと飲むには最適。しかもその価格は1杯1万ドン(約61円)が相場で、「世界でいちばん安いビール」ともいわれており、ハノイは酒飲みの天国みたいなところとなっています。

ベトナム(ハノイ)
ベトナム料理といえば定番の「フォー」
ベトナム(ハノイ)
ハノイではつけ麺の「ブンチャー」も有名。つけだれに炭火で焼いた肉団子が入っていて美味い!
ベトナム(ハノイ)
1杯60円ほどで飲める「ビアホイ」。ハノイの気候とも相まって、ガブガブ飲んじゃいます
ベトナム(ハノイ)
頼むと店にある巨大サーバーから注いでくれる
ベトナム(ハノイ)
 マーガリンで焼くベトナムBBQ(焼肉)は1人前14万ドン(約853円)でした
ベトナム(ハノイ)
旅行客も増え、すっかり活気を取り戻したハノイの飲み屋街

超至近距離を電車が通る 超クレイジーなトレインストリート

 ベトナムに移動した筆者ですが、日中は仕事をしつつ、息抜きとして列車が目の前を大迫力で通過するというクレイジーな「トレインストリート」のカフェに出向きました。線路脇のカフェで一杯飲みながら、すごい至近距離で列車が通過していくのを眺めることができる、鉄道好きには人気の観光スポットです。

 さらに、空いた時間で2021年11月に開業したばかりの「ハノイ都市鉄道2A号線」の全駅乗降車の動画を撮影してみることにしました。ハノイ市内の交通混雑や大気汚染緩和を目的に計画された、ベトナム初の都市鉄道で、こちらは駅も車両もまだきれいな電車です。

 ハノイ市中心部のドンダー区カットリン駅と住宅開発が進むハドン区イエンギア駅を結ぶ、全長約13キロ、12駅の高架鉄道です。都市鉄道は全8路線計画されていますが、現在建設が進んでいる3号線(ハノイ駅~北トゥーリエム区ニョン間)は完成が遅れており、2027年に運行開始予定とのこと。計画通りに建設がすすめば、ノイバイ空港から市内までの路線もできるため、海外からの観光客の足として期待されています。

ベトナム〜台北は受託手荷物が20kgまで無料の 「バンブーエア」で移動

 台北への復路は、ベトナムの航空会社FSCの「バンブーエア」を利用しました。往復ともベトジェットにしたほうが安かったものの、それでも差額は3000円ほど。復路は荷物が増えたこともあり、受託手荷物が20kgまで無料で、機内食も無料で提供されるバンブーエアにしました。

ベトナム(ハノイ)
復路はFSCのバンブーエアに乗りました
ベトナム(ハノイ)
バンブーエアは機内食付き。この豚の角煮がめちゃくちゃ美味しかった!

 日本からベトナムはLCCのベトジェットが割と低価格でチケットを提供しており、現状ではほかの国と比較しても、かなり低コストでいける渡航先になっています。しかも現地での滞在費も低価格。この夏にどこか海外旅行を計画しているなら候補にオススメしたい渡航先ですよ!

用語解説 FSC

格安航空会社はLCC( Low Cost carrier/ローコストキャリア)、従来の航空会社は、FSC(Full Service Carrier/フルサービスキャリア)やLC(Legacy Carrier/レガシーキャリア)とも言われています。「フルサービス」というネーミングから分かるとおり、LCCとの大きな違いは「サービス」で、一定の数量までは受託手荷物が無料だったり、国際線なら機内食やドリンクはアルコールも含めて無料で提供する航空会社がほとんどです。

この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)

世界60ヶ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。

  • 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
  • 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)

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