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Androidで手軽に「ハイレゾを聴く」方法を解説

ASCII.jp / 2023年7月21日 19時0分

ハイレゾ再生に対応するAndroidスマホ。左がGoogle Pixel 7、右はソニーのXperia 1 V

 連載の第2回目のテーマは「スマホで手軽にハイレゾを聴く方法」です。「iPhone編」に続いて「Androidスマホ編」の解説を進めます。

Androidスマホはハイレゾの聴き方が多種多様

 Androidスマホといえば、最近の注目株はGoogle Pixelシリーズです。日本国内では、ソニーのXperiaシリーズやシャープのAQUOSシリーズなども人気のモデルです。アップルのモバイル向けOSであるiOSを搭載するスマホはiPhone以外に存在していません。対するAndroidの場合、開発元であるグーグル以外のメーカーから搭載する機能や仕様も多種多様なスマホがあることが大きく異なります。

 ハイレゾを聴く方法もまた、Androidスマホの場合は端末によって違います。例えばグーグルの「Google Pixel 7」とソニーの「Xperia 1 V」はどちらもハイレゾ再生ができるスマホですが、後者には3.5ミリ・ヘッドホンジャックがあり、前者にはこれがありません。すなわち、ソニーのXperia 1 Vはスマホにハイレゾ対応のヘッドホン・イヤホンを組み合わせるだけで簡単にハイレゾが聴けるわけです。

 それでは、Google Pixel 7でハイレゾ再生を楽しむためにはどうすれば良いのでしょうか? 答えはiPhoneと同様、ハイレゾ対応の外部オーディオ機器をUSB-C端子につないで聴く環境が必要です。

 今回もリファレンスの機材はiPhone編と同様です。

・スマートフォン:Google Pixel 7/グーグル ・【ハイレゾ対応】USB-DAC搭載ヘッドホンアンプ:M15/Questyle ・【ハイレゾ対応】イヤホン:XELENTO Remote 2nd Generation/beyerdynamic

Google Pixel 7でApple Musicアプリのハイレゾ音源を再生

 Questyle M15の商品パッケージには、両端がUSB-CのOTGケーブルが同梱されています。筆者が所有しているShanling「UA1」のように、DACアンプの本体にUSB-Cケーブルが固定されている製品もあります。元はMacBookなどUSB-C端子を持つPCによるハイレゾ再生を楽しむことを想定して、本体にケーブルを固定した製品も多くあります。最近のトレンドは、ケーブル交換に対応する製品に移ろいつつあるように思います。これからUSB-DAC搭載ヘッドホンアンプの購入を検討する際には、AndroidスマホとiPhoneの両方に接続できるケーブル交換式の製品を選ぶ方が楽しめそうです。

Questyle M15は本体側がUSB-C端子を採用。プレーヤー機器側は様々な端子形状のケーブルがあります

 Xperia 1 Vも含めて、ハイレゾ対応のAndroidスマホであればUSB出力によるハイレゾ再生もサポートするはずですが、念のため購入前などメーカーに確認することをおすすめします。

Xperia 1 Vは3.5ミリヘッドホンジャックを搭載。有線ヘッドホン・イヤホンを接続してシンプルにハイレゾ再生に対応します

Androidスマホならワイヤレスでハイレゾが楽しめる

 ハイレゾ対応のイヤホン・ヘッドホンの選び方についてはiPhone編で解説していますので、ここでは割愛します。以下ではソフトウェアまわりの設定確認について触れたいと思います。

 Apple Musicや、Amazon Music UnlimitedはiOS版だけでなく、Android版アプリもハイレゾロスレス再生ができます。アプリの設定からストリーミングとダウンロード、それぞれの音質設定を必要に応じてハイレゾに切り換えます。

Android版「Apple Music」の設定。「オーディオの品質」からリスニングスタイルに合わせてハイレゾロスレス再生を選びます

 ソニーのXperiaシリーズは、とても多様なハイレゾ再生の選択肢を備えているAndroidスマホです。例えばmora(モーラ)のような音楽サービスで、ハイレゾの楽曲を購入してスマホにファイルをダウンロードすると、ソニー純正の音楽プレーヤーアプリ「ミュージック」でハイレゾ再生が楽しめます。ヘッドホンジャックからの出力も最大192kHz/24bit対応です。

 さらにソニー独自の音質を重視したBluetoothオーディオのコーデックであるLDAC(エルダック)に対応する製品どうしであれば、ワイヤレスヘッドホン・イヤホンによるハイレゾ再生が楽しめます。

 LDACについては、現在多くのAndroidスマホがこれをサポートしています。例えばGoogle Pixel 7aのようなスタンダードモデルもLDAC対応です。同じLDACに対応するソニーのミドルレンジのワイヤレスイヤホン「LinkBuds S」との相性も良好です。

ソニーのLDACに対応するワイヤレスイヤホン「LinkBuds S」をGoogle Pixel 7に接続。LDACに対応する機器どうしでハイレゾワイヤレス再生が楽しめます

 ハイレゾに対応するBluetoothオーディオのコーデックには、ほかにも米クアルコムのaptX Adaptiveがあります。LDACとaptX Adaptiveのどちらか、または両方を採用するスマホも徐々に増えています。

 このようにワイヤレスでもハイレゾ再生が楽しめるところに、iPhoneにはないAndroidスマホの魅力があると言えそうです。

 

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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