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約1年我慢して背面「Glyph」のNothing Phone (2)を衝動買い

ASCII.jp / 2023年8月25日 11時30分

約1年我慢していたが、どうしても背面のLEDネオンサインを見たくて衝動買い

 2022年夏にNothing Phone (1)が登場したときに、実はかなりピクピク来た。しかし渋谷にあるニューヨーク発のストリート系セレクトショップが販売するというニュースがスマートフォン本体より話題になったイメージがあり、ひとまずはパスして様子をみることにした。

 そんなNothing Phoneが、昨年に続き今夏に第2弾が発表された。細かな部分で完成度を上げているが、昨今の各社のスマホほどスペック的にはパッと見大きな変化がなく、地味な成長に思えた。ミーハーの筆者は結局1年経って、最初からあった背面LEDの「ネオンサイン機能」に惹かれてホワイトモデルを衝動買いした。

 今回と次回の2回に渡って大英帝国発のスマートフォン、Nothing Phone (2)についてインターフェースのシンプルアプローチや新しいお知らせ機能を具現化するNothing Phone最大の特徴である背面のネオンサイン「Glyph」などをご紹介したいのでお付き合いいただきたい。

超豪華な薄型パッケージで開封の儀も凝っているが、今回は失敗。同じイメージのNothing Ear (2)は問題なかったのに残念だ

超豪華な薄型パッケージにまず驚いた

 早速届いた、こだわりの高級万年筆やセレブなチョコレートのような薄い白いパッケージを見て驚いた。真四角の薄いパッケージの端に見える赤いマーカー部分を引っ張って開けようとしたときに、2度目の驚きに遭遇した。ビリビリビリ〜と細いテープがパッケージを切り裂いていくはずが、残念ながら途中でテープが切れてしまいなかなか無様な格好になってしまった。

 あちこち適当に引きちぎって、何とか内部に収納されている薄いハードカバーの書籍のような白箱を取りき出し厚紙の表紙をめくった。内部にはNothing Phone (2)と充電ケーブル、凝ったSIMピン、取説が収納されていた。

書籍のような薄型パッケージの厚い表紙をめくるとNothing Phone (2)と充電ケーブル、SIMピン、取説が登場する。SIMピンも凝ってる

 Type-Cの充電ケーブルもSIMピンもパーツの一部にクリアなプラスティックが採用されており、デザイン性の統一へのこだわりを強く感じる。Nothing Phoneの最大の特徴は、クリアな背面カバーの中に仕組まれたGlyph(グリフ)と名付けられたプログラム制御で発光するLEDの「ネオンサイン」だ。

なんといってもNothing Phoneの最大の特徴は、「Glyph」と呼ばれるLEDライトをいっぱい使った背面のLEDネオンサインだ

 充電時には充電状況のステータスランプとして、プラグを差したすぐ上あたりに現在の充電量に応じてバーグラフが発光する。下の写真のタイミングはちょうど35%前後だった。USB Type-Cプラグの挿入時に一瞬光るが、その後消灯する。しかし本体を移動させたりすると、その瞬間の充電量イメージが再度LEDバーで表示されるようだった。

クリアなイメージは充電ケーブルのプラグデザインにも……。充電始めるとGlyphの一部がバッテリーの現在量を教えてくれる

 何と言ってもNothing Phoneのキモは、前述したLEDネオンサインだ。この手のスマホならケースやバンパーなしで使うのがお洒落だが、貧乏性がそれに勝る筆者はどうしてもさらなる保護ケースが欲しくなってしまう。検討の末、フィット感や透明度の重要性を一番わかってるのは純正の専用カバーだと悟り、オプションケースを同時に購入した。

Glyphを際立たせるために、Nothing Phoneのケースカバーはクリアモデルしかありえない。いろいろ検討したが最終的に少し高価だったが純正のクリアケースを選んだが正解だった

 さて初代のNothing Phoneからすでに1年経過した現在なので、もうほとんどの紹介は繰り返しメディアで出尽くしている。今さらスペックや写真の作例などを素人の筆者がどうこう言うのも無駄なので、このコラムではNothing TechnologyがNothing Phone (1)と(2)で提案している、新しくて格好よいLook & Feelに注目してみたい。

Nothing Phone (2)を選んだならぜひとも実現したいモノクロームでシンプルなホーム画面。完全モノクローム以外の壁紙だけがカラーもなかなかクールで憧れだ

モノクロイメージのホーム画面が「クール!」だが……

 Nothing Phoneは従来のスマホとは異なるモノクロ&シンプルのアプローチだということは、パッケージングやプロダクトを見れば誰でも理解できるだろう。加えてそのアプローチを支援するイメージのアイコンや壁紙も、同様のコンセプトで製作されている。

 筆者も初めてモノクロイメージのホーム画面を見たときは、つい「クールだ!」と思ってしまった。ミーハーな筆者は時間の経つのも忘れて、深夜まで壁紙選びとクール(素っ気ない)なアイコン選びに明け暮れてしまった。特に時間の大半を使ったのは、そのシンプルなモノクロ系のアイコン選びだった。

設定のアイコンパックページでアイコンのカラー、デザインを自由に選ぶことができるがすでに世界中でカラフルなデザインが溢れて15年ほど経つので、そうやすやすとNothing Phoneの思うようにはいかない

 設定メニューの中の「カスタマイズ」に続いて「アイコンパック」を選択することで、4つのパターンのアイコンデザインを選ぶことができる。パターンは「デフォルト」「Nothing」「カラー」、ウェブで140円で別売している「Nothing Iconpack」をアプライしたもう一つの「Nothing」の合計4種類だ。

 まずデフォルトは、普通のAndroidスマホのイメージ。続く最初の「Nothing」はNothing Technologyの提供する、アプリ以外の世界中の誰もが使うアプリであるマップやKeep、Playストアなどのアイコンをモノクロ化したモノが表示される。そして3番目の「カラー」はNothingの規定したアイコンの背景がユーザーの好みのカラーに設定できるタイプだ。

 そして最後の「Nothing」は、よりシンプルなドットピクセルの集合イメージで表現されたアイコンとして表示される。この辺りのアイコンの賛否はユーザーによるだろうが、背景のモノクロ壁紙や色数の少ないオフカラーの壁紙には、極めてマッチしそうなのは簡単に想像できる。

 ただここで、日本人なら納得できない大きな課題に遭遇する。日本ではメジャーなアプリでも、SBCS圏(Single Byte Character Set)である欧米では不要でメジャーでもなくその存在も知られていないアプリである「PayPay」や「乗換案内」「ヨドバシ」「楽天」などのアイコンは、ことごとく何も手を加えられないままスルーで表示されてしまう。

 技術系が得意な人なら、すべてのアイコンをモノクロ化するとかの対処ができるかもしれないが、まああくまでその場しのぎだ。そしてNothing Phoneも他のスマホと同様、よりその「Simplify効果」を強調するためにアプリアイコンの縦横配列数を変更したり、加えてアプリラベル(名前)をオンオフできる。どうもNothing Phoneは、シンプル化に極めて注力しているスマホだと分かる。

 従来のハード一辺倒のスマホに比較して、そのチャレンジ精神やアプローチ努力からモノクロ化の素晴らしさと格好良さは日本人の筆者にも十分伝わるのだが、残念なのは我々日本人にはそのアプローチは響いても、その効果を製品企画側の人間と同じように感じることが難しいことだ。

英語圏の人になるか、超ダイエットして使用アプリを制限するか、Nothing Phoneのデザインコンセプトなど忘れて実用本位で楽しくスマホを使うかの三択だ

 Nothing Phoneを発想した人達と同じ立ち位置に立って使うには、この際はまず日本人であることを忘れ、使用言語=英語、使用国=日本で英語版スマホの世界にドップリと浸かって体感してみるのが近道だ。もちろんカラフルなアイコンが特徴の国内アプリはホーム画面から一掃するか、別ページに置いたフォルダの中に押し込むことだ。

筆者はまだまだこの「シンプルアイコン ON カラー壁紙」に未練があるが、次回までに決着をつけたいと考えている

 結局のところ筆者は、まだ今もNothing UIとAndroidスマホ・デフォルトUIの間を行ったり来たりして悩んでいる。次回は、Nothing Phone (2)の素晴らしい接写機能やダウングレードと感じたウォーターマーク(スタンプ)機能の変更、Glyphネオンサイン、バッテリー共有、FeliCa欠落の現実などを考えていく予定だ。

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:Nothing「Nothing Phone (2)」256GB Whiteモデル ・購入:ヨドバシ.com ・価格:9万9800円

T教授

 日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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