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シンプルでもコダワリが詰まった、18万円台のハイエンドメッシュチェア「Karman」を試した

ASCII.jp / 2023年10月4日 20時0分

Steelcaseの「Karman」

 コロナ禍を機に、多くの会社で導入されたテレワーク。しかし、試してみたものの作業効率が低下し、今では普通に通勤している……という人も多いのではないだろうか。作業効率低下の原因はいくつもあるが、影響が大きいものの1つと考えられるのが、作業環境の悪化だ。

 テレワークを行なううえで最低限必要なのはパソコンだが、これさえあればOKというわけではない。インターネット接続や、リモート会議用のカメラなども必要となるだろう。もちろん、これらは仕事をするために必要な環境であって、作業環境以前の話だ。

 では、テレワークにおける作業環境とは何かというと、厚生労働省が公開している「自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備」に詳しく記載してある。

エアコンや照明、机、イスなどが重要な要素

 エアコンや照明、換気用の窓などは、どの家にもまずあるものだが、問題は机とイス。一時しのぎであれば、机はキッチンやリビングのテーブルを使うという手もあるだろう。しかし、しかし、ダイニングチェアは長時間座るのに向いていないうえ、姿勢も食事向き。そんな状態でパソコンを使おうとすれば、極端な猫背といった無理な姿勢になり、数日で背中や腰が痛みだし、肩こりに悩まされるようになる。

 そんな状態で仕事を続ければ、作業効率は悪くなるのも当然だし、何なら体調すら崩しかねない。テレワークを諦め、会社通勤に戻るというのも納得できる話だ。

 しかしテレワークは、通勤時間がゼロ、満員電車やラッシュに巻き込まれない、勤務時間の融通がつけやすい、作業中に話しかけられるといったジャマが入らないため集中できるなど、メリットも多い。自分でテレワーク環境を用意してでも続ける価値がある、と考える人も少なくない。

 そんな人にオススメなのが、長時間座っていても疲れにくく、作業しやすいイスの導入だ。

 今回、Steelcaseの「Karman」をお借りして試す機会があったので、この座り心地をお伝えしていこう。

姿勢や体の動きに合わせ緩やかにフィット

 見た目の印象でいうと、ゲーミングチェアのようなゴツさがなく、オフィスチェアとしては少しオシャレかな、といったもの。よくも悪くも目立たない無難なデザインだというのが、初見の感想だ。

 しかし、それはあくまで正面から見たときのもの。背面を見ると、背もたれを支えるフレームが大きくカーブした形状となっており、金属フレームでガッチリ固定している一般的なチェアとは明確に違っていた。

カジュアルデザインのオフィスチェア、といった雰囲気
背もたれを支えるフレームが特徴的
背もたれから座面の下まで、カーブしながらフレームが繋がっている

 気になる座り心地はどうなのかと腰掛けたところ、まず感じたのが、メッシュ座面なのにしっかりと支えられている感触があったこと。

 メッシュ座面の多くは、座ると沈み込んで全体を包み込んでくれる感覚になるのだが、これがハンモックのように身じろぎのしづらさにつながっている。長時間座っていると、どうしてもお尻が窮屈に感じてしまうのだ。

 これはメッシュを強く張れば回避できるが、それを支えられるだけの強いフレームが必要になる。また、今度は座面が固く感じやすくなり、座り心地が悪くなってしまいがちだ。

 このバランスをどうするかはメーカーの腕の見せ所となるのだが、「Karman」はメッシュの張り具合ではなく、下にクッションを追加することでこの問題を解決。座面が沈んだ先にクッションがあるため、周囲は軽く包み込むメッシュ、中心はしっかりと支えてくれるクッションといったように、異なる役割を持たせることで座り心地を改善しているよう感じた。

少し見づらいが、メッシュの下にある黒い部分がクッション

 メッシュ座面のフワフワ感が好きな人には物足りないかもしれないが、体が動かしやすいぶん長時間座っても疲れにくいのは断然こちら。

 また、座る位置を少しずらしたり、体を斜めに動かしたりしても、その動きに合わせて緩やかにしなり、ある程度身動きしやすくなっているのもいいところ。椅子に座っているという、窮屈さが軽減されている。

背もたれを捻るとしなり、身動きする余地があることがわかる

 個人的に気に入ったのは、背もたれの下部が腰にあたるよう膨らんでいること。一般的なイスより大きめに張り出しているように見えるが、メッシュ素材ということもあって、寄りかかると優しく腰を支えてくれ、かなりいい座り心地に感じた。

 強く支えてもらう方が好みというのであれば、オプションのランバーサポートを付けるといいだろう。

張り出しが大きいぶん、腰を優しく支えてくれる

 もう1つ、座面への座り心地で気づいたのは、腿の裏側への圧迫が少ないことだ。これは座面の手前がなだらかな下向きになっており、フレーム部分による圧迫が軽減されていることによるものだろう。長時間座っていても足が痺れにくいというのはありがたい。

本体の調整機能はシンプルだが、アームの調整は細かく可能

 高機能なイスでは自分好みにできる調整機能が充実している製品が多いが、「Karman」はイス本体の調整は非常にシンプル。高さ調整と、リクライニングの角度変更の2つだけだ。

 調整は右側面にあるレバーでできる。レバーのパドルで座面の上下、ダイヤルを回すことで、リクライニング可能な範囲を4段階に絞れる。

上下位置やリクライニング角の調整が可能
最大と最小ではこのくらい角度が変わる

 調整機能がシンプルなのは、ある程度の動きに対してはイスそのものがしなやかに対応、吸収してくれるため、細かな調整をせずとも快適な座り心地となるからだろう。

 これとは反対に、細かな調整を可能としているのがアームレスト部分だ。高さはもちろん、前後の位置、左右の開きまで調整可能で、かなりこだわれる。これは、アームの位置は机の高さや作業内容によって大きく変わるためだ。

右を最高、左を最低の位置にしたところ
前後にスライドさせると、ここまで移動する
左右の向き、開きはかなり調整範囲が広い

 アームレストは外すことができないが、必要ない場合は最低の高さにしておくことでジャマにならない。

価格は高めだがそれだけの価値を感じる

 「Karman」は、価格が18万4980円(ベーシックモデル)~22万9980円(プレミアムモデル)と高めの設定がされているが、座り心地を考慮すれば、なるほど、その値段になるなと納得できるくらいの価値はある。長く使うのが前提であれば、出せなくはない金額だろう。

 とはいえ、購入後数年で壊れてしまえば高い買い物になってしまうため、なかなか思い切れないというのもわかる。しかし、その点は安心してほしい。12年間もの保証があるので、よほどひどい扱いをしない限りは修理してもらえるからだ。

 テレワークは続けたいけど、劣悪な環境で体を壊してしまうのが心配というのであれば、座り心地に優れたイスへと買い替えるのは、最善の選択。まずはどんな座り心地なのか、ショールームで確かめてみてはいかがだろうか。きっと、座り心地の違いに驚くはずだ。

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