1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

ドコモ網不調の昨今、契約を変更せずにネットワークを変更できるMVNOの格安SIMがあった

ASCII.jp / 2023年10月8日 12時0分

 最近話題になっているドコモ回線の不調。実は筆者もデータ用に使っているMVNOのドコモ回線を他社回線に乗り換えた。通常は使用する回線を変える場合、サービスの乗り換えが必須になるが、MVNOのなかにはドコモ/au/ソフトバンクと複数のキャリアからネットワークを選べ、さらに変更が簡単にできるものもある。

格安SIM
OPPO Reno9 AにIIJmioの2タイプをSIMを入れて試した

IIJmioやmineoは契約そのままでネットワークの変更が可能

 MNPの手続きはそれほど難しいものではなく、さらに今年5月からのMNPワンストップ方式の開始もあって、乗り換えに要する手間はかなり減っている。またMNPで乗り換えると、特典があってオトクなことも多いので、普通はサービスごと乗り換える人が多いだろう。

 それでもサービスの乗り換えとなるとさまざまな手続きが必要となる。個人情報に関する書類の送信やクレジットカード番号の登録など、なにかと面倒だ。そこで、契約はそのままで利用するネットワークの変更が可能なMVNOもある。

 MVNOは自分でネットワークを持たず、各社の回線を借りてサービスを提供する。そのため、複数の会社のキャリアを扱うことも可能で、実際に2つ、もしくは3つのキャリアのネットワークでサービスを提供しているところは多い。

格安SIM
mineoは早い段階から、3キャリアのネットワークに対応している点をアピール。料金も同じ

 ネットワークの変更が可能なサービスを探してみたところ、主要なMVNOの格安SIMではIIJmio、BIGLOBEモバイル、mineoが該当している。IIJmioとBIGLOBEはドコモとauの2つのネットワークに対応しており、ユーザーのページからプラン変更の依頼をすると乗り換え可能。

 mineoは3キャリア対応で、ウェブから手続きできる。また、同じく3キャリア対応のQTモバイルは残念ながら直接変更はできず、QTモバイル内でMNPで解約&新規契約をするよう、FAQで案内されている。

 そのほかの例では、新規加入を終了しているLINEモバイルは3キャリア対応だが、ドコモ/auからソフトバンクへの片道のみ変更可能。NUROモバイルは3キャリア対応だが、ネットワークの変更はできないようだ。

変更は有料、手続きが若干面倒な場合もある

 ネットワークの変更手続きは、物理SIMではSIMの交換、eSIMの場合はプロファイル再発行が必要。前者の場合はSIMが届くのを待たないといけない。つまり一切の手間がかからず、すぐにというのは無理だ。一方で新たに使うのがeSIMの場合は、即日対応できる場合もある。いずれにせよ基本的に手数料は必要だ。

格安SIM
IIJmioは変更先のキャリアを選び、SIMタイプなどを選択する

 IIJmioは手数料2200円+SIMの発行手数料、他のサービスは手数料3300円+SIMの発行手数料で、大体2600~3700円程度がかかる。解約には手数料なし、新規契約では3300円とSIM発行手数料がかかるサービスが多いので、サービス自体の乗り換えでもコスト面では大きく変わらないかもしれない。

格安SIM
IIJmioでの手数料の一覧。若干ややこしい

 具体的な手続きは、IIJmioでは会員専用ページから[契約内容]→[SIM再発行・交換]と進み、どの回線をどのキャリア、どのようなSIMのタイプにするかなどを選択する。物理SIMの場合はSIMが届くまで待ち、MNPの回線切り替えのように手続き後に新しいネットワークで利用できる。また、eSIMの場合は最短で当日中の切り替えが可能としている。

 一方でmineoの場合、キャリア変更を「プラン変更」と称しているが、ウェブからすぐ手続きができそうに見えて、実際には改めて新規契約をするのと同じように支払い情報から本人確認まであらためて手続きが必要なようだ。なぜこのようになっているのかは不明だが、ネットワークの違いは入口からまったく違うサービスとして設計されているのかもしれない。

格安SIM
mineoは画面上部の手続きの流れを見ると、新規契約と同等の情報入力が求められる

IIJmioでドコモ回線とau回線の速度を比較した

 ここで、同じMVNOのキャリア違いでどのような差が出るのかを試した。比較したのはIIJmioのドコモ回線とau回線となる。条件が同じになるよう、OPPO Reno9 Aに両方のSIMを入れて比較している。

 10月初めのテストでは、ドコモ回線は一時期ほどひどい状況ではないように感じた一方で、混雑エリアでは非常に遅く、そうではエリアでは速度が速いという印象だった。

 同じ平日14時ごろの比較では、繁華街では圧倒的にauが早くなるが、住宅地ではドコモが早くなる。繁華街ではauが5Gになっていたのでそのぶんは速いことになるが、だからといってLTEのドコモももう少し速度が出てもいいし、上りが遅いのはやはり気になる。

 逆に住宅地ではドコモが速い。今回のテスト地点では両方ともLTEでの接続となり、アンテナピクトも4本立ちという状況だったが、下りの速さはドコモが圧倒している。ただし、上りはほとんど変わりない。

 あくまで筆者の行動範囲での比較となったが、繁華街ではドコモは速度を抑えめにすることで安定させるように努力してる印象だ。そして、auは繁華街で5Gが使えるところはそれを活かして高速にしている印象だ。いずれにしても今回のテスト程度の速度が安定して出ていれば、ウェブ閲覧や動画視聴には大きな問題はなく、快適に使うことができる。今回の計測ではauとドコモの差を明確に示すことはできなかった。

 なお、爆速とも言える結果を出すことのあるIIJmioの回線だが、昼の12時台はどうしても速度は大きく落ち込む。12時30分~50分頃の状況は以前から変わりないようだ。

MVNOがマルチネットワークのサービスをさらに磨くと 世の中が変わる可能性

 複数のネットワークを利用しているMVNOで回線を変更できると言っても、SIMの配送に時間がかかったり、手数料がかかる現状はもう少し改善されるとうれしい。できることなら1つのサービスに契約したら、1枚のSIMのまま簡単な手続きでドコモ/au/ソフトバンクとネットワークを変更して、そのまま使えるようになると、MVNOならではの強みになるだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください