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iPhone 15のUSBオーディオ! B&Wのヘッドホン「Px7 S2e」で聴いた

ASCII.jp / 2023年10月14日 12時0分

iPhoneのUSB-Cコネクタにケーブルを接続するだけ。iPhoneをポケットやバッグの中に入れて聴くのであれば長さ1.2m前後のUSBケーブルがおすすめです

 今回の新選オーディオレポートでは、USB-Cコネクタを搭載する新しいiPhone 15にUSBデジタル接続ができるポータブルヘッドホンを組み合わせて、Apple Musicなどの音楽サービスが配信するロスレスオーディオの音源をもっといい音で楽しむ方法を紹介します。前回「iPhone 15 ProのUSB-C有線接続でロスレス再生! B&Wのヘッドホン「Px7 S2e」レビュー」に続き、今回はB&Wのヘッドホン「Px7 S2e」でロスレスオーディオを聴いてみます。

接続方法はシンプル。アプリの設定は?

 B&WのPx7 S2eとiPhone 15 Proとの接続は、ヘッドホンのパッケージに同梱される両端USB-Cコネクタのケーブルでつなぐだけ。とてもシンプルです。iPhone 15 Proに付属するUSB-Cケーブルも使えるものの、尺が1mなので短めです。とはいえ、Px7 S2eに付属するケーブルも約1.2mなので、少し長めのUSB-Cケーブルも備えていると安心です。

Apple Musicの場合「ロスレス」のアイコンが目印。タップすると楽曲の解像度が表示されます

 Apple Musicには、ロスレス以上の音質で配信されている楽曲が数多くあります。見分ける方法はアルバムリストの画面、または楽曲のプレーヤー画面に表示される「ロスレス」のアイコンの有無です。

ミュージックアプリの設定から「ロスレスオーディオ」をオンにします

 ロスレス品質で再生するためには、iOSやiPadOSの場合は「設定」→「ミュージック」→「オーディオの品質」から「ロスレスオーディオ」の項目をオンにします。ロスレス品質でのストリーミング時にはデータ容量にも負荷がかかります。モバイル通信ストリーミングは「高効率(HE-AAC 128kbps以下)」または「高音質(AAC 256kbps)」を選ぶ方が賢明ですが、Wi-Fiストリーミング時には「ロスレス」を積極的に使うべきです。

 Apple MusicにはAirPlay 2がサポートする最大解像度48kHz/24bitのデータ、および一般的にはCD品質とされる解像度44.1kHz/16bitのデータで収録されているロスレスの楽曲があります。タイトルの再生画面で「ロスレス」のアイコンをタップすると最大解像度がわかります。その隣にあるALACという記載は、アップルによる独自のロスレス方式のオーディオコーデックである「Appleロスレス(Apple Lossless Audio Codec)」で収録されている楽曲であることを意味しています。

 48kHz/24bitを超える「ハイレゾロスレス音質」で配信されている楽曲もありますが、これをiPhone 15 Proで手軽に楽しむ方法ついてはまた機会を改めます。

Beats Studio ProもUSBケーブルでiPhone 15 Proに接続してリスニングが楽しめます。ノイキャンと外音取り込みがオフになるものの、内蔵マイクによる音声通話がワイヤレス接続時の場合と同様に使えるところが本機の魅力です

iPhone 15 ProでApple Musicのロスレス楽曲を聴いてみた

 B&WのPx7 S2eほど、音質のレベルとノイズキャンセリング機能による遮音性能が高いヘッドホンで聴けばロスレス再生の醍醐味がよくわかります。先に触れたロスレスオーディオ設定のオン・オフを切り換えながら、YOASOBIの楽曲『たぶん』を聴き比べてみました。音楽の情報量の違いに意識を向けてみると、ロスレス再生の方がボーカルや楽器の音像が力強く描かれます。空間に立体感が生まれ、奥行き方向に音場の見晴らしが生まれます。そしてロスレスの方が低音の肉付きがふくよかで、質感が滑らかになります。ロスレスをオフにすると、Cメロの箇所のエレキベースのテクスチャーがざらっとしてきます。B&Wのヘッドホン以外で聴いても、比較的再現性が高い箇所だと思いますので、機会があれば気にしながら聴いてみてください。

 この連載で先日取り上げた「Beats Studio Pro」も、iPhoneにUSBケーブルで接続して最大48kHz/24bitまでのロスレス再生が楽しめます。本機の場合はUSB接続にするとノイズキャンセリングと外部音取り込みモードがオフになる仕様であることから、ノイキャンを効かせたまま聴けるPx7 S2eとは雰囲気の違うサウンドになります。USB接続によるロスレス再生も、対応するヘッドホンによって異なるサウンドキャラクターが楽しめるものです。

Amazon Music Unlimitedにもロスレスで収録されている「HD」音質のトラックが数多くあります

 日本国内でロスレスのコンテンツが聴ける音楽配信サービスには、Apple Musicのほかに代表格としてAmazon Music Unlimitedもあります。iOS版アプリで聴く場合はアプリの「設定」から「ストリーミング設定」を開いて、Wi-Fi接続時とモバイルデータ通信時の音質を選びます。「HD/Ultra HD」を選択すると対応する楽曲がロスレス以上の音質になります。楽曲の再生画面にあるHD/Ultra HDアイコンをタップすると、楽曲の元の音質や、iPhone 15 ProとUSBケーブルで接続されているヘッドホンに届く段階までの音質がどうなっているのかが確認できます。

 2020年12月にアップルが発売したワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」にも、iPhone 15ファミリーとのUSBデジタル接続によるロスレス/ハイレゾロスレス再生への対応が待望されています。筆者はそれが遠くない将来に、モデルチェンジによって実現するのではないかと見ていますが、その日が来たらライバルのヘッドホンともぜひ聴き比べてみたいと思います。

   

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

     

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