1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

アスキー編集者なら当然受かるよね? PC自作の知識が試された「インテルPCマイスター」に挑戦

ASCII.jp / 2023年10月17日 11時0分

インテルPCマイスター
インテル主催で「カスタムPC」の知識を測る認定カリキュラムを開催

 インテルは10月14日・15日の2日間、TKP秋葉カンファレンスセンターにて「インテルPCマイスター」認定カリキュラムを開催した。

 本カリキュラムは、自分好みのPCを作る「カスタムPC」において、パーツ選びや組み立てなどの知識をどのくらい有しているのかを測り、「初級マイスター」、「中級マイスター」、「上級マイスター」の3段階で参加者を募集。参加者は筆記による問題解答やPCの組み立てなどの実技により、その知識の程が試された。

インテルPCマイスター
階級は4段階。カリキュラムを実施した上の階級には「TOPマイスター」なる称号も

 上級マイスターの上には、インテルが特別に認めた「TOPマイスター」なる称号が存在する。この称号を持つ者は両手で数えるほどしかいないようで、卓越したPC全般の知識と、それを普及するコミュニケーション能力が必要とされる。

 さながら漫画「ハンター×ハンター」の「三ツ星(トリプル)ハンター」みたいなものかもしれない。PC自作の知識に磨きをかけたい人は、いずれTOPマイスターの称号を獲得してほしい。

知識ゼロの初心者も安心! PC自作の入門「初級マイスター」

インテルPCマイスター
初級マイスター カリキュラムの様子。時折参加者に問いかけたりする、わかりやすい講義だった

 初級マイスターは、「PCの仕組みや組立て方について大まかに理解しているレベルの方」が対象で、PC自作の入門といった内容のカリキュラムを実施。

 「CPU」や「ビデオカード」(あるいはグラフィックボード)がPCでどのような役割を果たすのか、人間の脳に置き換えて教えてくれるなど、知識ゼロの初心者にもわかりやすい講習だった。大まかな知識の共有が済んだ後は、PCを自分で組み立てる実技を実施。

インテルPCマイスター
アスキーの若手編集者・栗俣(くりまた)が自作PCの組み立てに初挑戦!

 アスキーの若手編集者・栗俣も本カリキュラムに参加。栗俣は「以前からPC自作に興味はあったのですが、実際に触るのはハードルが高い!と思っていたので、実技形式で覚えられるのは初心者にはありがたい機会でした。これを機に少しずつPC自作を学び、いつかは自分の組み立てたPCを使って快適にPCライフを楽しみたいです!」とコメント。

 ぜひとも快適な自作PCライフを手に入れてほしいと思う。

一歩踏み込んだ知識が試された「中級マイスター」

インテルPCマイスター
初級と同様、PCパーツが机の上に並べられている

 中級マイスターは、「PCで使用するパーツの違いを理解し、パーツの選定~組立てを独力で行えるレベルの方」に向けたカリキュラム。CPUの型番の違いやどちらのほうが性能がいいものなのかといった見比べ方など、初級よりも一歩踏み込んだ講座だった。

 その後は初級と同様、PCを自分で組み立て、UEFIがきちんと表示されるかまでを確認。最後は筆記テストも実施した。問題は設問に対して文章で解答する方式で、調べものにスマートフォンも使用可能。終了後に、テストが上級者向けのものだと告げられ、PCを理解している人がパッと答えられないような問題もあったという。

インテルPCマイスター
中級でもPCの組み立てが行われた

 ちなみに、中級カリキュラムにはアスキーの若手編集者・山﨑が参加。「久しぶりの組み立てで手こずるところもあった。最近のマザーボードのM.2スロットはネジを使わず固定するものが多く、止め方がわからなかった。自分のPCを組んでからそれなりに時間が経っているので、近いうちにまた組みたいと思う」とのこと。

 新しい製品が次々と登場するPC自作の情報をアップデートできたようだ。

インテルPCマイスター
上級マイスターに挑戦したジサトライッペイ

 では、本カリキュラムの最難関・上級マイスターではどんな試験が待っていたのか。

 「アスキーの編集者なら当然受かるよね?」と、挑戦的な指令で試験に送り込まれたベテラン編集者のジサトライッペイは果たして、上級マイスターの資格を獲得できるのか。

自作PCの腕試しにもってこい! カリキュラムの最難関「上級マイスター」

インテルPCマイスター
上級マイスター カリキュラムの様子。参加者はPCショップ店員や腕に自信がある自作erといったPC猛者が多かった

 上級マイスターは「PC全般の知識を持ち、PCショップなどで接客や相談が可能なレベルの方」が推奨のカリキュラムのせいか、腕試しや箔を付ける意気込みで参加したPC巧者もいるようにも見えた。

インテルPCマイスター
マイスターの心構え

 主催者の意図は「カスタムPCの面白さや奥深さなどを人々に伝える伝道師の育成」。初心者に興味・関心を持ってもらうため、身近に話せるPCマイスターの人材育成が狙いだという。

 つまり、上級マイスターはPC全般の知識だけではなく、わかりやすく伝える言語化能力が必要で、カリキュラムではそのどちらの能力も試すような実技や筆記試験を実施した。

 なお、上級マイスターのみ、10月14日と10月15日の2日間にわたって開催した。1日目は二部制のカリキュラムで、前半はPCの組み立て、後半は想定顧客に合わせたPCを提案するグループワークを行った。

■PCの組み立て

インテルPCマイスター
わきあいあいと受験者と話しながら、PCパーツを選ぶジサトライッペイ

 PCの組み立ては細かい指示が一切出されず、「通電してUEFI画面が出てくるところまで組み立ててください」というひと言のみ。机の上に積まれた各種PCパーツを参加者が自由に選び、それを組み立てる運びとなった。

インテルPCマイスター
吟味したPCパーツを組み立て中のジサトライッペイ

 まるで「細かいことを言われなくてもそれぐらいサクッとできますよね?」と試されているような指示の少なさに、ジサトライッペイは思わず苦笑い。

 しかし、さすがはアスキーのベテラン編集者というべきか、開始当初はPC自作のことがまったくわからない取材スタッフ(筆者)に解説する余裕すら見せていた。

 とはいえ、その余裕が仇になったのか、制限時間6分オーバーで何とか完成。息も絶え絶えという様相で会場脇に設置してあるディスプレーのもとへPCを持って行き、UEFIを立ち上げていた。

インテルPCマイスター
UEFI表示に挑むジサトライッペイ。トラマスクからしたたる大汗が彼の奮闘を物語る……

 上級マイスターのカリキュラムは、日頃仕事でPC自作に従事している人間でもハードルが高いのかもしれない。いや、単にジサトライッペイがなめてかかっていただけかもしれないが……。

 ともあれ、これにて「PC組み立て」の実技は終わり。

■グループワーク

インテルPCマイスター
お題をもとにお客さんに最適なPCを提案するグループワーク

 1日目後半は、参加者が4組に分かれて議論を重ねる「グループワーク」。それぞれのグループに異なるお客さんを想定したお題が配られ、そのお題に沿った最適なPCを話し合って発表するセッションだ。

 お題は「アニメーターを目指している16歳の女子高生」や「PCゲームをガチでやりたい男子大学生」など、グループごとに想定するお客さんの性質(ペルソナ)が異なる。予算や周辺機器なども考慮して、そのお客さんに見合ったPCを見定めるという、PCショップ店員さんには「あるある」のシチュエーションだろう。

インテルPCマイスター
お題のシートにPCの仕様やスペックを書き込んでいくジサトライッペイが属するグループ。お客さんの隠れたペルソナの推測など、議論は盛り上がっていた

 「CPUは〜」とか「グラボは〜」とか、条件の中で最適解を模索する参加者の様子は完全にPCマニアのそれ。いくら話しても話し足りないという楽しそうな雰囲気が広がっていた。おそらく、制限時間が設けられていなかったら、朝まで議論していたかもしれない。

 そんなグループの話し合いが受験者同士の交流を深めたようで、翌日の試験を一緒に突破しようという一体感が生まれているように感じた。

インテルPCマイスター
グループを代表してお題のPCを提案するジサトライッペイ

 グループワークの最後には、代表者がお題に沿った最適なPCの提案を発表。インテル主催のイベントにも関わらず、想定するお客さんの性質や予算の観点から、同社以外の製品を挙げる参加者もいて、忖度なしのガチ解答が見られた。

 なお、このグループワーク自体は上級マイスターの獲得に影響しないとのことで、受験者はみんな気楽に臨んでいたように思う。しかし、翌日は鬼門の筆記試験。その結果いかんで、合否が後日判定される。

■筆記試験

インテルPCマイスター
上級マイスター2日目は筆記試験からスタート

 2日目も二部制のカリキュラム。前半に筆記試験、後半に実技試験を実施した。1日目の雰囲気とは打って変わって、筆記試験の様子は真剣そのもの。制限時間はおよそ1時間半、参加者は問題と向き合い解答を進めていく。

インテルPCマイスター
スマホでなにやら調べているジサトライッペイ。あとで聞いたら、用語ではなく主に漢字を調べていたそうだ。鉛筆で物を書く習慣が薄れて久しい昨今である

 試験はスマホの使用が認められていた。つまりは暗記していることよりも、答えにたどりつく探索能力も試されているのだろう。

■トラブルシューティング

インテルPCマイスター
起動しないPCの原因を見つけて対処する実技

 後半の実技は、起動しないPCのトラブルシューティング。参加者はPCを検分し、1つ1つ原因を探っていく。要因がわかったら対処して、通電チェックに回すというテストだ。

インテルPCマイスター
「通電チェックは1回のみ」という制限に、多くの参加者が苦悶の表情を浮かべていた

 なにより「通電チェックは1回のみ」という制限がかなりの縛りプレイになったようで、ジサトライッペイは「原因が何個あるのかわからない」、「起動のみが条件ならほかのPC自作的不備はスルーでOKなのか?」といったことで疑心暗鬼になりながら、不良PCの原因を模索していた。

 ほかの受験者も製品の説明書などを読みながら頭を抱えており、この実技はかなりプレッシャーがかかっていたようだ。それでも参加者の多くは続々とクリアーしていき、あらためて上級マイスター受験者のレベルの高さがうかがえた。

インテルPCマイスター
通電に失敗したジサトライッペイ。減点となったが、撮れ高は最高です(笑)

 そんな中、なんとジサトライッペイは1回こっきりの通電テストに失敗! 原因はビデオカードの補助電源端子の未接続。この補助電源端子、実は実技テスト開始時は正常に接続されていたのに、疑心暗鬼になった彼はビデオカードを外してもう1度つけるところで忘れたそうな……。

 つまり、本来テストで問われていた部分とは異なる部分で余計なことをして、UEFI画面のみが出ない(本来のトラブルは解決しているのに……)という新たなトラブルに発展したという顛末だ。エンターテイナーとしては満点(最高の撮れ高)だが、これにより痛恨の減点を受けたことは言うまでもないだろう。

 実技は、原因となっている事象を解答用紙に記入する筆記付きで、受験者は時間が終わるまで解答用紙と向き合う。触っているからなんとなくわかるという部分も試験では言語化する能力が必要で、実技の試験とはいえその点も抜かりなく試された。

試験を終えて

インテルPCマイスター
カリキュラムの最後に、PCの勉強をするならココがオススメということで、週刊アスキーとPC Watchの紹介スライドが登場。ライバル媒体もいらっしゃるけど、ありがとうございます!(笑)

 今回、「インテルがPC自作好きを試すような面白いことをやり出した!」と面白半分で申し込み&取材してみたが、上級マイスターのカリキュラムは予想していたよりも、高いプロフェッショナル性が問われたように思う。

インテルPCマイスター
楽しかった試験! あとは結果を待つのみ

 ジサトライッペイは「漫画『宇宙兄弟』の宇宙飛行士選抜試験のような雰囲気で、同じ分野・近しい目線で話せる人がたくさんいて楽しかった。ただ、最後のケアレスミスのせいでアスキーをクビにならないかだけが心配だよね……。結果が出たら受験者みんなで飲みに行きたいなー。再就職の話でもしたいよ……」と悔恨していた。

 試験の結果が出るのはおよそ2週間後。後日、結果発表を含めたジサトライッペイがコラムを掲出予定だ。果たして、結果やいかに!

■関連サイト

  • インテルPCマイスター認定カリキュラム
  • インテル

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください