発売されたばかりのPixel 8が実質1万円以下? 量販店の店頭では何が起きてる?
ASCII.jp / 2023年10月22日 12時0分
スマートフォンの値引規制が厳しくなってから、各キャリアやショップではあの手、この手で加入しやすい条件をひねりだしているが、それが逆に消費者にはわかりづらいという状況が発生している。そんな中、発売直後のPixel 8が「1万円以下」という表示を見かけるようになってきた。店頭ではなにが起きているのだろうか。
年末に向けて、さまざまな形で安売りが実施中
値引規制がある現在多いのは、スマートフォンを48回または24回分割払いで購入、基本的には2年後にユーザーがそのスマートフォンを返却すると、残りの支払額が免除という買い方。ドコモ「いつでもカエドキプログラム+」、au「スマホトクするプログラム」、ソフトバンク「新トクするサポート」と呼ばれる各プログラムがそれだ。
最近の特価で、おおむね共通するのは、上記の分割払いのうち、最初の2年の支払額を極端に低く設定(そのまま返却せずに使い続ける場合、3年目4年目は最初の2年よりは多く支払う必要があることが多い)。その2年分の支払額を「実質負担額」と表現するものだ。なお、ドコモの「いつでもカエドキプログラム+」では、この秋に“+”が付いて条件が変わり、1年間で返却した場合でも免除額が大きくなり、1年ごとでの最新機種の乗り換えがしやすくなっている。
つまり、店頭で「2年間で24円」などと書いてある表示は、あくまで2年間使って、端末を返却した場合に、その金額で使えるというものであり、決して24円の支払いだけで、ずっとそのスマートフォンが自分のものになるわけではない点は注意が必要だ。それでも、2年間使って24円しかかからないのであれば、うまく使えば大変オトクではある。
そして、これらのプログラムを利用する場合に、大幅値引きが乗っかって、総支払額でも普通に買うよりも安価なケースがある。3~4年目は分割払いの金額が高くなっても、ユーザーにとってそれだけの価値があるのなら、そのまま継続利用してもいいし、自分で中古店などに下取りに出した場合の価格が、残債より大きく高いのなら、残債は一括返済して自分で売りに行ってもいい。
画面を割るなど、大きな破損をした場合にそのままでは残債免除にならない(追加の支払が必要な)可能性もあるが、壊してしまえば査定額が下がったり、修理費用が必要なこと自体は普通に購入した場合と同じ。しかもこれらのプログラムでは追加の支払額があらかじめ2万2000円などと設定されている。よく理解してうまく使えば便利なプログラムだろう。
Pixel 8が早くも実質1万円以下
説明が長くなったが、登場したばかりのPixel 8が、MNPでの加入や22歳以下の新規契約時に、2年の支払額が約1万円という負担で使えるようになっている。auとソフトバンクで店頭での実施例を確認しており、ソフトバンクでの例では最初の2ヵ月間は月410円で、約2年間は9840円といった計算だった。
しかし、3~4年目の支払額は月3444円で、合計は8万2656円。2年後にPixel 8の買取価格はここまで高くないと思われるので、それなら2年後に返却するのがよさそうだ。
ちなみに、Pixel 8に並べて、Pixel 8 Proも売られていることもある。しかし、現時点で筆者が見た範囲ではMNPによる分の値引きがされているだけで、最初の2年の支払額はオンラインなどと比べて、ほとんど安くなっていないようだった。なお、キャリアでのPixel 8やPixel 8 Proの通常価格は、端末だけで購入できるGoogleストアの方が安価だ。ほかの販売チャネルとも比較しながら、どこで購入するか決めてほしい。
1世代前だがGalaxy S22は本当に安くなっている
Pixel 8のような例の一方で、筆者オススメはGalaxy S22と言える。1年落ちの旧機種ではあるのだが、Snapdragon 8 Gen 1を搭載し、カメラも高性能と、スペック的にはまだまだ現役。最新のGalaxy S23とはカメラ周りのデザインが違い、見る人が見れば最新機種でないことがわかるが、逆に言えばその程度のことだ。
Galaxy S22の特価は本連載の9月の記事でも紹介している。(「iPhone登場で購入意欲がそそられた今だから、MNP1円で買えるスマホやオトクな機種を探した」)、auでは最初の24ヵ月は月1円で利用でき、その後の残債も3万円台。一括で購入してもやはり3万円台だ。
なお、3大キャリアのこれらのプログラムでは、現在は契約を維持しなくても2年後に端末を返却して残債を免除してもらうことが可能なので、たとえばauで契約して、途中でUQなどに移行してもいい。そのあたりは各自で工夫してみてほしい。
極端な価格や新機種にも特価が出る可能性がある
そのほかでは、先日発売された「OPPO Reno10 Pro 5G」にも注目が集まった。ソフトバンクモデルが、MNP時に5000円を切る一括価格で販売され、ネットで話題になったのだ。
すでに極端な価格での提供は終息しているようだが、同機は48回払いでも24ヵ月目までは支払額を低くしている例をよく見かける。Pixel 8といったさらに高性能な製品が特価提供されているなかでは分が悪いが、再び驚きの価格での販売例が出るかもしれない。気になるなら、今後も店頭確認をおすすめしたい。
店頭にも注目、年末にかけてiPhoneにも 特価の動きがあるかもしれない
分割払いでありながら、最初の2年は極端に安い支払額に抑える売り方は今後も継続されると思われる。
ただ、最近はiPhoneでこの売り方で目立つ例はない。iPhone 15シリーズが登場し、旧モデルで在庫が残るようであれば、年末にかけて動きも期待できそうだ。春商戦に向けて、もしかすると15でも特価が出る可能性もある。
ちなみに店頭での購入時は、オンラインショップと違って契約事務手数料がかかることに注意してほしい。その手数料も今年になって、各社とも3850円に値上げされたため、店頭で好条件を見つけたとしても手数料でその差が埋まってしまう可能性もある。
一方、オンラインではMNPでしか最安条件にならないのに対して、店頭では22歳以下が新規契約する場合でも、最安条件になるケースもある。スマートフォンを安く買いたいのなら、これからの季節、店頭にも足を運んでみるといいだろう。
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