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ほぼ2万円のAndroidタブ「Redmi Pad SE」は性能そこそこで動画とウェブを楽しめる

ASCII.jp / 2023年10月29日 12時0分

 シャオミが新たに投入したタブレット「Redmi Pad SE」は、11型サイズのスタンダードなタブレットながら、オンラインショップで2万1800円と非常に安い価格を実現しているのが大きなポイント。デザインとエンターテインメントに力を入れたRedmi Pad SEの実機をお借りしたので、実際に使ってその内容をチェックした。

◆アルミ素材で薄くサイズ感もスタンダード

 まずは外観だが、ディスプレーサイズは11型で、サイズは横にした状態で約255.53×167.08×7.36mm、重量は478g。日本では実質的な前機種に当たる「Redmi Pad」がディスプレーサイズ10.61型で、サイズが約250.38×157.98×7.05mm、重量が445gであったことから、画面サイズは大きくなったぶん、ややサイズと重量は大きくなったといえる。

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「Redmi Pad SE」の前面。11型ディスプレーを搭載しておりフロントカメラも中央に配置されたシンメトリーなデザインとなっている

 ただ、スタンダードな比較対象として第10世代iPadを挙げてみると、画面サイズが10.9型でサイズは約248.6×179.5×7mm、重量はWi-Fiモデルで477gとなっている。11型のタブレットとしてはおおむね一般的なサイズ感ともいえるだろう。

 前面のベゼル部分も細めに抑えられており、そのこともサイズ感には影響している。フロントカメラは前面上部の中央に位置しており、ビデオチャットなどへの活用もしやすくなっている。

 背面を確認すると、カメラ部分を除けば全面的にアルミニウムを採用したマットで、サラサラした触感のデザインとなっており、見た目はシンプルだ。一方でカメラ部分は色合いが薄く透明感があり、ボディーとの対比で特徴を際立たせている印象。

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背面は非常にシンプルなデザイン。素材はアルミニウムで触感はサラサラしている

 側面は丸みがあまりなく、角の部分を除けば全体的にスクエアな印象のデザインとなっている。インターフェースを確認すると、横にした状態で上部に音量キーとmicroSDスロット、左側面に電源キー、右側面にUSB Type-C端子と3.5mmのイヤホン端子が備わっている。

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横にした状態で上部には音量キーとmicroSDのスロットが備わっている
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左側面には電源キーを用意。指紋センサーなどは備わっていない
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右側面にはUSB Type-C端子と3.5mmのイヤホン端子が備わっている

 ちなみにmicroSDスロットはSIMピンを刺して抜き、トレイに乗せて挿入するタイプとなっており、最大1TBのストレージ追加が可能だ。

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microSDスロットはSIMピンを用いてトレイを引き出し、挿入するタイプだ

◆動画や書籍関連の機能は充実も、性能は低い

 Redmi Pad SEはエンターテインメントに重点を置いていることから、動画や電子書籍などを楽しむうえで重要な性能を確認していきたい。まずディスプレーについてだが、サイズは11型で解像度はFHD+(1920×1200ドット)、最大90Hzのリフレッシュレートに対応。輝度は400ニトとスマートフォンと比べれば低いが、室内利用が主となるだけに暗いと感じることはあまりなかった。

 Widevine(デジタル著作権管理システム)はL1に対応していることから、動画のサブスクリプションサービスなどで高画質の映像を楽しむことも可能だ。また横にした状態で左右の側面には上下にスピーカーが備わっており、「Dolby Atmos」にも対応していることから映画などで迫力あるサウンドを楽しめる。

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動画を視聴しているところ。大画面に加えDolby Atmos対応のクアッドスピーカーを搭載しているので視聴はとても快適だ

 もちろん電子書籍で雑誌を読むのにも十分なサイズ感といえ、電子書籍のサブスクリプションサービスとの相性も悪くない。従来のシャオミ製タブレットと同様、目に優しい「読書モード」も用意されており、ブルーライトを減らす「クラシック」と、それに加えて背景に紙のテクスチャーを追加する「ペーパー」の2つのモードが用意されているので、好みに応じて使い分けられる。

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ディスプレーサイズが比較的大きいので、電子書籍の文庫本だけでなく雑誌なども快適に読むことができる
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「読書モード」も引き続き搭載されており、ブルーライトを抑えたり、背景のテクスチャを紙状にしたりして目の負担を抑えることが可能だ

 ではゲーミングはどうか。Redmi Pad SEはチップセットにクアルコム製の「Snapdragon 680」を搭載しており、メモリーは4GB、ストレージは標準状態では128GBとなっており、決して高いとは言えない性能だ。

 実際、ベンチマークを確認するとRedmi Padより低いスコアを記録している。それゆえAAAクラスのゲームではグラフィック設定を最小限にしても動作が厳しく、シンプルなカジュアルゲームを楽しむのが限界と捉えておいた方が良さそうだ。

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「Geekbench 6」のCPUベンチマーク結果
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「3DMark」(Wild Life Extreme)のベンチマーク結果
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性能が低いことから「PUBG MOBILE」では、起動時に軽量パッケージのダウンロードがデフォルトで選択されていた。ちなみにグラフィックのクオリティーは6段階中2段階目の「標準」、フレーム設定は「中」までとなる
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「原神」のグラフィック設定はデフォルトで「低」。最小限の設定でもプレイは厳しめだ

 基本性能の低さは操作性にも影響しており、ときどき通常操作でももたつく場面があったほか、重いアプリを動かした後にホーム画面に戻るとやや待たされることも多かった。ただ4GBのメモリーを搭載していることから画面分割やフローティングウィンドウの利用は可能で、あまり重いアプリを利用しないよう注意すれば操作面でのストレスはある程度抑えられるだろう。

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メモリーが4GBあることから、画面分割やフローティングウィンドウの利用は可能だ

◆カメラはビデオチャット用、急速充電なしはやや厳しい

 続いてカメラについて確認すると、背面のカメラは800万画素/F値2.0とこちらも高いとは言えない性能だ。もっとも端末の性格上、外に持ち出すケースは少なくカメラの利用頻度も低いと考えられることから、これくらいの性能でも問題になることはないだろう。

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背面のカメラは800万画素の1眼構成。性能は高いとはいえない
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実際に撮影してみた写真。明るい場所であればそれなりに綺麗に撮影できるが、細かな部分の潰れなどはやむを得ないところ
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最大で5倍のデジタルズームが可能だが、さすがに厳しい

 前面のフロントカメラも500万画素/F値2.2と、こちらもあまり高いとは言えない性能だ。こちらはビデオチャットが主な使い道となるだろうが、105度と画角が広かったRedmi Padと比べると画角が狭いので、家族で同時にビデオチャットをするようなシーンではやや厳しい。

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フロントカメラで撮影した写真。画角はあまり広くないのでビデオ会議などは基本的に1人での利用が主になるだろう

 バッテリーはRedmi Padと同じ8000mAhだが、急速充電に対応していないので充電に時間がかかるため、バッテリーが切れてしまうと復帰に時間がかかるのが痛い。充電はこまめにすることを心がけておいた方が、運用上安心だろう。

 なお生体認証は顔認証のみで、指紋認証は備わっていない。通信もWi-Fi(2.4GHz/5GHz)のみなので、やはり自宅内での利用を前提に、付加機能を抑えているといえそうだ。

【まとめ】コンテンツ視聴には適しているがそれ以上を求めると厳しい

 まとめるとRedmi Pad SEは、値上げラッシュの中にありながらほぼ2万円という低価格を実現しており、動画配信サービスや電子書籍などを楽しむという部分での満足感は高い。価格や性能的に見てAmazon.co.jpの「Fire HD 10」あたりが対抗馬となりそうだが、OSがAndroidベースでグーグルのアプリが使えることから、Fireシリーズでは制約が多い「YouTube」が快適に楽しめる点は大きなメリットとなりそうだ。

 一方で、Androidタブレットとして見た場合、性能はかなり抑えられており、ゲームプレイなどはかなり厳しいと言わざるを得ない。メモリーもAndroidの操作が快適にできるギリギリの水準なだけに、動画や書籍、それに加えてビデオ会議アプリなどの利用に留めるなど、快適な運用には割り切りが求められることを覚えておきたい。

 

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