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ハロウィンはバーチャルで! KDDIがメタバース「αU」のサービスを拡張

ASCII.jp / 2023年10月27日 12時0分

ハロウィン

 KDDIが24日に「αUサービス説明会」を開催した。「αU(アルファユー)」は、同社が今年3月に開始したメタバース・ウェブサービスの総称。説明会では、これまでの実績を振り返り、同日から新たに提供が開始されるサービスが紹介された。

 説明会には、まずKDDI 事業創造本部 副本部長の中馬和彦氏が登壇。αUのこれまでの展開を振り返った。一部では「盛り上がっていない」とも言われるメタバースだが、αUでは「イベントの開催時には賑わいを見せている」とのこと。ただし、平常時の利用者がまだ少ないのが現状。中馬氏はその原因として「コンテンツ不足」を指摘。コンテンツを増やしていくために、メタバースをよりオープンにし、クリエイターを支援していく必要があることを強調した。

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KDDI 事業創造本部 副本部長 中馬和彦氏
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KDDIのメタバース事業の歩み
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メタバースのオープン化を進めることを強調
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クリエーターの育成や支援にも注力

◆3D音楽ライブ配信サービス「αU live」がスタート

 αUは、これまで「αU metaverse」「αU market」「αU wallet」の3サービスが提供されていたが、10月24日から2つのサービスが追加される。

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新たに2つのサービスが加わり、本格始動となる

 1つは「αU live」。360度の自由な視点で楽しめる3D音楽ライブ配信サービスだ。Google Cloudのクラウドレンダリング技術を用いることで、スマホやタブレットなど幅広いデバイスで手軽に楽しめることが特徴。デモ会場で実際にライブを視聴してみたが、スマホの画面をなぞるだけで自由な視点でアーティストが見られて、ピンチ操作でアップにすることもできた。

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「αU live」はスマホで手軽に高品質な3Dライブを楽しめることが特徴
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チケットの購入からライブ視聴までブラウザーで完結
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なめらかなタッチ操作で、自由な視点で楽しめた
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公式YouTubeチャンネル「αU live channel」も開設

 「αU live」の開始に合わせて、KDDIがアーティストに代行し世界の音楽配信サービスに配信するディストリビューション事業を開始することも発表された。インディーズおよび新人アーティストの音楽活動を支援する「エッグス」とのパートナーシップによるもので、11月以降に開始予定。配信先は170ヵ国以上の音楽配信ストア・サービス。バーチャルやリアルのアーティスト、個人やインディーズで活動するアーティストが対象で、「αU live」に登場するアーティストも対象となる。

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アーティストの活躍の場を広げるディストリビューション事業も開始

実店舗に近い感覚でショッピングを楽しめる「αU place」

 10月24日から新たに始まった、もう1つのサービスは「αU place」。実店舗を空間再現したバーチャル店舗でショピングができるサービスだ。まずは「無印良品 銀座」「Lui’s/EX/store」「ポケユニ ハラジュク」「2G POPUP STUDIO」「ヒュウベイ」「au Style SHIBUYA MODI(au Style バーチャル店)」の6店舗がオープンする(「ポケユニ ハラジュク」は11月以降公開)。

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6店舗からスタートし、出展を希望する店舗の募集も始まった

「αU place」はバーチャル空間だけに存在する店舗ではなく、リアルの店舗をそのまま再現し、実際に訪店した場合と同じように買い物ができることが特徴。店内を回遊しながら欲しい商品を探して、気になる商品を見つけてタップすると詳細情報を確認でき、各店のオンラインショップに遷移して購入できる仕組みだ。リアルとバーチャルの長所を融合させた店舗とも言えよう。

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ウィンドウショッピングをしている感覚で行ってみたい店を探せる
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「Lui’s/EX/store」の店内。タッチ操作で店内を動き回れる。フロアが複数階に分かれている場合は、簡単な操作でフロアを移動できる
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気になる商品があれば詳細を確認して、購入できるオンラインストアのサイトに進める

 一部の店舗では、店員とのビデオチャットによって接客を受けられるサービスも提供される。たとえば「au Style SHIBUYA MODI」では、実店舗の店員にスマホに機種選びやプラン変更を相談したりもできる。

「αU place」の利用には専用アプリが必要になる。店側はスマホで店内をスキャンするだけで、バーチャル店舗の商品展示を最新の状態にアップデートできることが利点。利用客は季節やトレンドに合わせた展示を楽しめて、最新のアイテムを購入できる。なお、店員と会話できる機能は11月以降に提供が開始される予定だ。

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「au Style SHIBUYA MODI」で接客を受けるイメージ。店舗によってはアバターではなく、実店舗の店員からのオンライン接客を受けられる

◆メタバース内にカラオケボックスもオープン

 既存のサービスのアップデートも発表された。ユーザーが自由に交流できる「αU metaverse」だが、これまでライブ配信ができるのは一部のクリエイターに限定されていたが、一般開放された。誰もが自分の配信ルームを持って、好きな時間に配信できるようになる。コンテンツを増やすための施策だ。

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ライブ配信機能が一般に開放された

 一般ユーザーが気軽に楽しめるものとしてカラオケ機能も追加された。メタバース内に設置された「カラオケボックスαU」で、「JOYSOUND」の人気楽曲100曲を楽しめる。実際のカラオケボックスと同じように、キーを調節したり、音程をチェックしたり、採点できる機能なども備えている。ほかのユーザーが歌っているときに、盛り上げるリアクションを示すことも可能。離れた場所にいる友人と一緒に訪れて楽しめて、メタバース内で初めて会った人たちと楽しむこともできる趣向。「αU metaverse」アプリから無料で利用でき、10月24日から1月24日の期間限定オープンとなる。

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「歌手志望で路上で歌っていた」というKDDIの青木里帆さんが、自ら歌うデモ映像を公開。歌唱力の高さに驚かされた
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実際のカラオケボックスと同じように、好きな部屋を選んで入室できる。1室の定員は最大25人
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ほかの人が歌っている時にリアクションを示すことも可能

◆「αU market」「αU wallet」もアップデート

 NFTを販売する「αU market」、NFTや暗号資産を管理する「αU wallet」もアップデート。従来のPolygonに加えて、新たにHashPort、Oasysも利用できるようになり、主要国内ブロックチェーンすべてに対応した。今後、ブロックチェーンゲームに注力していくことも発表された。

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新たにHashPort(PLT)、Oasys(OAS)に対応

◆生成AIを活用する新しい取り組みも

 クリエイターの支援策として「Producer AI」を開発中であることも発表された。著名プロデューサーの感性をAI化したもので、「αU」で活躍するアーティストの世界に向けてプロデュースしていく役割を担うという。

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次世代のアーティストをバーチャルおよびリアルでプロデュースしていくために生成AIを活用
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キャラクタータレント事務所「ANNIN」の協力の下、「Producer AI」を開発中
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クリエイター支援策を紹介するKDDI 事業創造本部 Web3推進部長 舘林俊平氏。「αU metaverse」で活躍するライバーや、「αU market」で作品を販売するイラストレーターなども支援

◆今年も開催! バーチャルハロウィーンの詳細も発表

 KDDIは2020年から「バーチャル渋谷」でハロウィーンイベントを開催し、それが現在のαUにつながっている部分もある。今年は10月27~31日に「バーチャルハロウィーン2023」として開催されることが発表された。

 今年は25件以上のイベントが開催され、出演者は30組を超える過去最大の規模となる。また、αUだけでなく、ほかのプラットフォームとも連携し、「cluster」からアクセスしたり、YouTubeで一部のコンテンツを楽しんだりもできる。

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4回目となる「バーチャルハロウィーン2023」は10月27~31日に開催
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他のプラットフォームとも連携し、マルチプラットフォームで開催される
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過去最大のイベントを用意
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渋谷区長の長谷部健氏が登壇し、「渋谷はハロウィーンのパーティー会場ではない。バーチャル渋谷の中で楽しんでいただきたい」と呼びかけた

 サービスを大幅にアップデートさせたαUは、これまでメタバースに興味がなかった人でも気軽に試してみたくなるコンテンツが増えた印象。また、自ら情報を発信したい人にとっても敷居が低くなったと言えよう。

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