JALの最新シートはエコノミーでも4K液晶で充電3ヵ所! ツーリズムEXPOジャパンで見つけた凄いやつ
ASCII.jp / 2023年11月1日 7時30分
国内最大規模の旅行業界見本市「ツーリズムEXPOジャパン」が、今年も10月26日から29日(前半2日間は業界関係者向け)まで開催されました。今年はインテックス大阪が会場となり、4年ぶりの関西圏での開催。世界70ヵ国の国と地域、1275の企業・団体が出展し、4日間で約14万8000人の来場者を迎え大盛況。そこで、筆者が特に気になった展示をいくつかピックアップしてお伝えしたいと思います。
航空会社の最新シートに座って 快適さを確かめられる
ツーリズムEXPOジャパン(以下、ツーリズムEXPO)では、国内外の多くの航空会社が出展し、自社サービスをアピールする場でもあります。
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会場では、飛行機内のモックアップシートを展示してその座り心地を実際に確認できることが多く、それが魅力のひとつでもあるのですが、今回は少なめ。ひととおり観ましたが、シート展示は日本航空(JAL)と、トルコ航空のターキッシュ・エアラインズの2社のみでした。
JALは年内に導入予定の国際線新型機、エアバス A350-1000型機で採用されるエコノミークラスのシートを展示していました。エコノミークラスながら、シートモニターは4Kの13インチで、モニターの縁には、充電用のUSBポートとしてType-AとType-Cの2種類を装備しています。その上、マルチタイプの電源も用意されているといった充実ぶりです。
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シートピッチも約84〜86cmあり、実際に座ってみるとかなり余裕のある感じ。エアバス A350-1000型機は、羽田〜ニューヨーク線(JL005/006便)に投入予定のため、14時間ほどのロングフライトとなります。このエコノミークラスのシートなら、かなり快適に移動できそうです。
エアバスA350-1000型機の機内体験(360度パノラマビュー)
またターキッシュ・エアラインズはボーイング 787-9型機のビジネスクラスに設置しているモックアップシートを展示していました。787-9は中型機で、通称「ドリームライナー」と呼ばれている機体です。12月に運航再開となる大阪/関西〜イスタンブール線に投入予定となっています。
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海外向けレンタルルーターや eSIMサービスの展示は激減
海外旅行向けのレンタルWi-FiルーターやeSIMといったサービスを提供している会社の出展は、激減。今年はビジョンが提供している「グローバルWiFi」の展示くらいで、その他はほぼ見かけませんでした。
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大手キャリアのローミング料金が下がってきていることもあり、グローバルWiFi自体も、個人向けというよりはビジネス向けのニーズが多いとのこと(現地の担当者談)。法人向けの場合はPCで使うケースが多いので、まだまだWi-Fiルーターが便利であることや、請求書や領収書などで経費精算がしやすいとのことで、根強い人気があるそうです。
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ビジョンではインバウンド向けにもサービスを提供しており、レンタルWi-Fiルーターだけでなく、eSIMのサービスもあります。担当者によると、インバウンドの売り上げはすでにコロナ禍前の状況を上回っており、来日観光客の増加を実感しているそうです。
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旅行代理店のHISも大きなブースがありましたが、海外旅行向けのeSIMサービス「Trip SIM」を提供している関連企業の「HISモバイル」に関する説明はなし。また大手通信キャリアも割安となっているローミングサービスの説明をするようなブースやコーナーはありませんでした。モバイル好きの筆者としては、各事業者も一般旅行者向けに、海外でもオトクにモバイル通信ができることをアピールして欲しかったなと思います。
体験型の旅行がジワジワ流行中 酒蔵見学は海外からも人気
会場の一部では、「アドベンチャーツーリズム」「スポーツツーリズム」といったエリアも設置されていました。アドベンチャーツーリズムとは、自然、アクティビティ、文化体験の3要素のうち2つ以上で構成される旅行のこと。体験旅行を通じて変化や視野の拡大を得ることを目的とした旅行で、旅行者の趣味に合わせたストーリー性のあるツアープランなど、その土地ならではの体験ができるというもの。「スポーツツーリズム」は、参加する、観る、支える(ボランティア)といった軸で旅行するというものです。
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一時期はHMD(ヘッドマウントディスプレー)を使ったVR系の旅行商材を扱う企業の出展も多くありましたが、今回はあくまで自社商材を紹介するためにVRを使うという出展が多く、あくまでも「現地(会場)体験」を重視する出展が多くありました。
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また日本酒や焼酎を試飲できるブースもいくつかあり、酒蔵見学が旅行コンテンツとしてかなり注目を集めていました。お酒の見学ツアーというのは、実は海外でも現地オプショナルツアーとして人気のコンテンツ。日本では日本酒や焼酎が中心となりますが、最近は日本でも独自のクラフトビールを作る会社が増えているので、このあたりも加わると、国内だけでなくインバウンド向けのコンテンツとして強みになりそうです。
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地域振興のために活躍する 自動販売機「ど冷えもん」やレンタカー「Uqey」
地域振興を大きく進めるソリューションもいくつか見かけました。そのひとつがサンデン・リテールシステムの「ど冷えもん」です。コロナ禍中にネットニュースで「特産品◯◯の冷凍食品自動販売機が登場」というニュースを見かけることが多くありましたが、実はそのほとんが「ど冷えもん」を使っていました。
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ど冷えもんは2021年に販売を開始しました。冷凍技術が発達し、美味しさを損なわずに販売できるため、人手をかけずに地元の名産品を販売ができるとのことで、全国で9000台ほど稼働しているとのことです。現在は冷蔵も可能な「ど冷えもんNEO」など、ラインアップも増えました。地方では人手不足が深刻な状況になっており、せっかくいいモノがあっても売る機会がないという問題を解決するのにピッタリのソリューションといえます。
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また、レンタカーサービスの「Uqey」も、地方の地域振興に貢献するソリューションのひとつです。レンタカーでめんどうなのは店頭でのやりとりですよね。そこでUqeyは、スマートフォンのアプリで希望の日時とステーションを選択し予約すれば、あとはステーションに行ってスマートフォンから車を解錠し、そのまま乗車できるようなサービスを提供しました。
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どちらかというと「カーシェア」に近いサービスですが、カーシェアと大きく違うのは、大手のレンタカー会社ではなく、地場のレンタカー会社と提携して車を借りられるということ。地場のレンタカー会社は、Uqeyを採用して利便性を上げることで集客アップが見込めます。一方、利用する側も、レンタカー会社がしっかりと管理・整備している車を使えるので安心です。
次、どこを旅しようかな? 旅の最新情報が集まるツーリズムEXPO、2024年は東京で開催
ツーリズムEXPOでは、このほかにも国内なら各都道府県や市町村、海外からも数多くが出展しており、各ブースでそれぞれの特色をアピールしています。すでに何度か行ったことがある地域でも、実は見落としていたモノや場所があったり、逆に興味がなかった国でも美味しそうな名物があるのを知ることができたりします。ツーリズムEXPOは旅好きには外せないイベントです。
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来年のツーリズムEXPOジャパンは、2024年9月26日から29日まで東京ビックサイトで開催予定。旅に興味のある人は、是非来年参加してみてください。筆者ももちろん行くつもりですよ!
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
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世界60ヶ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
- 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
- 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)
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