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「LumaFusion」で動画のテロップやタイトルなどのテキストを見やすく挿入しよう

ASCII.jp / 2023年11月16日 9時0分

 動画にテキスト(文字情報)を追加すると、視聴者により適切な情報を提供できる。例えば、人が話をしている動画なら、その内容を要約してテロップで追加すれば、視聴者が聞き漏らしたとしても内容を理解する助けになる。

 テロップやタイトルを挿入する作業自体はそれほど難しくないのだが、細かいことを考えずにやってしまうと、非常にそっけないものになりがちだ。見る側からすると、そのような動画は手抜きに見えてしまうので、手を抜かずにしっかりと作り込みたい。

 今回は、動画編集アプリ「LumaFusion」でのテロップの挿入方法、見やすいテロップを作るコツなどについて解説していこう。

テキストを追加する基本的な流れを覚えよう

 「LumaFusion」でテキストを追加する方法には、「オーバーレイタイトル」と「メインタイトル」の2種類がある。前者は、メイントラックの上位レイヤーに追加されるもので、テロップなどを目的としたものだ。後者は、その名のとおりメインタイトルを目的としたもので、メイントラックに追加される。どちらもテキストの入力や装飾方法は同じなので、目的に合わせて適宜選択すればいいだろう。

「オーバーレイタイトル」を追加した場合、メイントラックの上位レイヤーにテロップ用のクリップが追加される
「メインタイトル」を追加した場合、メイントラックにメインタイトル用のクリップが追加される。なお、このクリップは上位レイヤーへ移動できるので、テロップなどに使っても問題ない

 ここでは、テロップを追加する方法を説明していこう。

 オーバーレイタイトルを挿入するには、挿入箇所に再生位置を合わせ、「+」→「オーバーレイタイトル」を選択する。キーボードを使っているなら、「Y」キーを押せばすぐに挿入が可能だ。

 これで上位レイヤーにテロップ用のクリップが追加される。テロップの内容を編集するには、このクリップをダブルタップする。

テロップを挿入する位置に再生バーを合わせ、画面下部の「+」→「オーバーレイタイトル」をタップするか、キーボードの「Y」キーを押す。テロップ用クリップをダブルタップすると、編集画面に遷移する

 テキストの編集画面は、左側にプレビューが表示され、下部でクリップの再生や停止などの操作ができる。右側に表示される編集メニューでは、テキストのフォントに関する設定が変更できる。

テキスト編集画面はこのように構成されている。操作は、テキストを入力→右側の編集メニューで調整→プレビューで位置を調整、といった流れになる

 テキストを入力するには、プレビュー画面上のテキストボックスをダブルタップする。画面の右上にテキストの入力欄が表示されるので、表示したい内容を入力しよう。なお、縦書きにする場合は、1文字ごとに改行すればいい。任意の場所をタップすると、テキストが確定する。

プレビューに表示されているテキストをダブルタップ。画面右上にテキストの入力エリアが表示されるので、テキストを入力する

 テキストを確定したら、次はテキストの装飾だ。テキスト入力欄の左側にある「>」をタップすると各種のメニューが表示されるので、こちらで装飾をしよう。なお、上部にある「スタイル」には、よく使われるスタイルが用意されている。こちらで好みのスタイルを選択してから微調整していくと、効率よく進められるだろう。

入力したテキストの左側に表示されている「>」をタップすると、編集メニューが表示される。上部には、よく使われるスタイルが表示される

 調整する際は、主にフォント(書体)の種類、サイズ、行間、色、枠線などを自分でイメージしている表示になるように変更していこう。これらの調整ができたら、表示したい位置にテキストを移動させる。これは、プレビュー画面のテキストボックスを任意の位置にドラッグさせればいい。

テキストの調整は、主にフォントの種類、サイズ、行間、色、枠線などを変更する。プレビューで確認しながら、好みの表示になるように調整していこう
テキストの位置は、プレビュー画面でテキストをドラッグして移動すればいい。位置を決めたら表示内容を確認し、必要に応じて微調整し、ブラッシュアップしよう

 なお、テキストを調整した後で「スタイル」を変更すると、調整した一部のフォント設定がリセットされてしまうので注意したい。

フォントを追加して魅せるテロップにする

 メインタイトルやテロップで使うフォントは重要だ。フォントしだいで、視聴者に与える動画の印象は大きく変わってくるからだ。しかし、「LumaFusion」で用意されている日本語フォントは限られているので、それだけでは、ちょっと物足りなく感じられるかもしれない。

 タイトルやテロップも作品の一部だからこそ、動画の内容や雰囲気にマッチしたフォントを追加しておきたい。iPadにフォントを追加するには、「FontInstall.app」や「Adobe Creative Cloud」などのフォントインストールアプリを使う方法と、フォントファイルを用意して、アプリを使ってプロファイルをインストールする方法とがある。

●フォントインストールアプリを使う

 まず、フォントインストールアプリを使う方法は、フォントを選択してインストールするだけなので非常に簡単だ。

 「FontInstall.app」は完全無料で日本語フォントをインストールできるのが大きなメリット。用意されているフォントの数は約100種類とやや物足りなさはあるが、視認性の高いフォントが用意されている。追加の課金要素が一切ないので、試してみる価値はあるだろう。

『FontInstall.app 日本語フォントインストール』 作者:DRIP PRODUCTS LIMITED LIABILITY CO. 価格:無料 https://apps.apple.com/jp/app/id1467540146

「FontInstall.app」を開いたら、画面右上の「+」をタップ。フォント一覧が表示されるので、インストールするものを選び、次の画面で「インストール」をタップすれば完了だ

 また、「Adobe Creative Cloud」は、日本語フォントや欧文フォントを含め2万種類以上が用意されており、デザインの幅を大きく広げられる。すべてのフォントを使うには、「Adobe Creative Croud」など、指定されたプランの契約が必要になるが、無料プランでも6000種類以上のフォントが利用可能なので、お金をかけたくないならそちらを試すといいだろう。

『Adobe Creative Cloud』 作者:Adobe Inc. 価格:無料(アプリ内課金あり) https://apps.apple.com/jp/app/id852473028

「Adobe Creative Cloud」を開いたら、「フォント」をタップ。インストールするフォントをタップし、雲の形をしたアイコンをタップする

●すでに持っているフォントファイルをインストールする

 すでにフォントファイルを持っている場合は、「Fontcase」という無料アプリを使えばiPadにインストールが可能だ。解凍したフォントファイルをiPadに保存し、「Fontcase」アプリでインポートしよう。あとは画面の指示に従って操作すればインストールは完了する。

『Fontcase - Manage Your Type』 作者:Manolo Sanudo 価格:無料 https://apps.apple.com/jp/app/id1205074470

解凍したフォントファイルを、iPadまたは「iCloud」に保存しておく。そして、「Fontcase」アプリを開き、画面左上の「Import」をタップ。フォントファイルを選択して「開く」をタップし、次の画面でフォントが表示されたら、右上の「Install」をタップする
ダウンロードを確認するメッセージが表示されるので、「Download Fonts」をタップ。確認メッセージが表示されたら「許可」をタップする
「設定」アプリを開き、「ダウンロード済みのプロファイル」をタップ。「プロファイル」が表示されるので「インストール」をタップ。あとは画面の指示に従ってインストールすればいい

見やすいテロップを作るためのコツとは

 テロップは視聴者が見やすいように、できるだけ読みやすく作りたい。しかし、自分なりにいろいろとテキストをいじってみても、どうもしっくりこないこともあるだろう。そこで知っておきたいのが、テロップを見やすくするコツだ。

●読みやすいフォントを選ぶ

 テロップの場合、シンプルで読みやすいフォントを選ぶことが基本となる。デザインに凝ったフォントも魅力的に感じるが、視認性が低く、読みにくいことも少なくない。そのため、通常は読みやすさを第一に考えてフォントを選ぶようにしよう。一般的には、太めのゴシック系が読みやすいとされている。

最も使うテロップには、視認性の高いフォントを使用する。上の画面は「ヒラギノ角ゴシック」を使った例。このような太めのフォントを使うと、視認性が高まる

 もちろん、デザインに凝ったフォントが悪いわけではない。演出上、「ここ!」というポイントとなる箇所で使えば効果的だ。そのため、むやみに使うのではなく、ベストと思われるポイントに使うようにしよう。

あまり視認性が高くないフォントでも、ここぞというときに使うと効果が高まる。シーンに合わせて、ベストなタイミングで使うようにしよう

●テキストの大きさと配置を考える

 テキストのサイズは、視聴者がストレスなく読める大きさを選ぶようにしたい。特に、スマホでの視聴を想定している場合、テキストが小さいと、ほとんど読めないということも起こりうるので注意が必要だ。

この画面のように文字のサイズを小さくしすぎると、スマホなどで視聴しているユーザーにはほとんど読めなくなってしまうので要注意だ

 テキストを配置する場所は、視聴者の目線を適切に導くことが重要となる。中央、下部、上部など、情報の重要度や内容に応じて適切に配置するようにしたい。また、文字と文字との間隔、文字と画面端との間隔などを適切に取ることで、テロップが読みやすくなる。

テキストは構図を考慮し、位置と大きさを調整して配置するといい。あまり隅のほうに配置すると、環境によっては読めない視聴者も出てくる。適度に内側に配置するようにしよう

●テキストの色を変更して視認性を高める

 テキストが背景色と同系色の場合、文字が背景となじんでしまって読みにくくなる。そんなときは、背景に応じて文字色を変更して視認性を高めるようにしたい。一般的には、暗い背景には明るい文字色、明るい背景には暗い文字色が効果的だ。

背景が明るければテロップ文字は暗め、背景が暗ければテロップ文字は明るめの色を選ぶのがセオリー。上側の画面は同系色のため読みづらく、下側の画面は明るい色にしたことで読みやすくなった

 しかし、背景が変わるたびにテキストの色を変えるのも面倒だし、色がコロコロ変わると、映像自体に落ち着きのない印象を与えてしまう。そこで、背景に影響されないテロップを作るには、枠線を付けたり、影を付けたりする方法がある。製作する動画のスタイルに応じて、いずれかを選択すればいいだろう。

テキストが背景と同系色のため、文字に明るい色の枠線を付けた例。これなら背景が同系色でも視認性を高められる。このように、枠線は明暗差がある色を選ぶといい
枠線以外では影(ドロップシャドウ)を使う方法もある。こちらもテキストや背景色と明暗差がある色を選ぶようにする。なお、設定は「影の色」セクションで変更できる

●テロップの表示時間を調整する

 視聴者が認識できるテロップは、1秒間に4文字程度とされている。つまり、テロップの文字数に応じて、テロップの表示時間を調整することも大切だ。また、話している言葉をそのまま文字にすると冗長になってしまうので、できるだけ要約したものをテロップにするようにしよう。

テロップの文字数に合わせて、クリップの時間を調整する。目安は1秒間に4文字だが、実際に再生してみて、無理なく読めるかを確認することが大切だ

トラック数を節約してテロップを作成する方法

 「LumaFusion」のビデオトラックは、最大6本までだ。そのため、テロップやクリップをそのまま重ねていくと、すぐにいっぱいになってしまう。例えば、テロップの横に、それをしゃべっている人のイラストを配置したい場合、通常は、テロップと画像を同時に表示するのにトラックが2本必要となる。しかし、これだけで2本使うのはもったいない。

 そのような場面で使いたいのが、クリップ内レイヤーだ。実はクリップの中にもレイヤーがあり、テキスト/図形/画像を重ねて表示することが可能だ。つまり、テロップ+画像といった内容も1つのクリップに収められるので、1本のトラックだけで済む。

 クリップ内レイヤーは、テキストの編集画面の右側にあるレイヤーで操作する。「+」アイコンをタップし、追加したい項目を選択。これでレイヤーが追加されるので、位置やカラーなどを個別に編集する。

画面右側の「+」をタップし、追加するレイヤーの種類をタップする。これでレイヤーが追加され、編集が可能になる

 例えば、任意の画像を追加する場合は、追加したレイヤーの中にある「画像をインポート」をタップして挿入する画像を選択すればいい。あとは、位置や大きさなどを調整すれば完成だ。

画像レイヤーに画像を追加するには、「画像をインポート」→「すべての写真とビデオ」をタップ。「写真」アプリに保存されている画像の中から、配置する画像を選択する
これで画像が配置された。あとはプレビューで画像の大きさを調整し、目的の場所にドラッグすればいい

 テキストや画像を重ねて表示したい場合は、レイヤーの順番を適切に入れ替える必要がある。これは、右側の操作画面で「≡」をドラッグして入れ替えればいい。

 今回は、「LumaFusion」で、動画にテロップなどのテキストを挿入する方法について紹介した。最近の動画はテロップを使うケースが多くなっているので、ここで紹介したコツをぜひマスターして、視聴者に優しい動画を作っていただきたい。

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