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「俺たちの青春ラジカセ SCR-B3」実機レビュー、良い意味での“チープ“さがラジカセ的で最高!

ASCII.jp / 2023年11月16日 18時0分

ドウシシャ「ORION Bluetooth機能搭載 ステレオラジオカセット SCR-B3」直販価格1万2980円

 筆者はラジカセブーム直撃世代。子どものときにはラジカセを使って、テレビ番組などをよく録音していたものです。それからウン十年が経過した今でも、Amazonで「ラジカセ」と検索すると、結構な数の現行製品がヒットするのですから、昭和世代としてはありがたいところです。というわけで、今回はラジカセ界のニューカーマー! 「機能がNOW! 俺たちの青春ラジカセ。」がキャッチフレーズなドウシシャの「ORION Bluetooth機能搭載 ステレオラジオカセット SCR-B3」をお借りして、レビューします、YO!(←「NOW!」に引きずられました)

ボディのブラックにゴールドのパーツがカッコイイ! 本体カラーは時代にあわせたホワイトも

 SCR-B7は、AM/FMラジオ、ステレオ対応カセットレコーダー、録音対応MP3プレーヤー、Bluetoothスピーカー機能を備えた「ラジカセ」。MP3プレーヤー、Bluetooth接続機能などが「NOW!」なわけですね。

これは製品パッケージ。「ORION」はドウシシャのブランドです
パッケージには本体、電源ケーブル、説明書が同梱されています

 まずは基本仕様をお伝えします。ラジオの受信周波数はFMが76.0~108.0MHz、AMが530~1629kHz。カセットデッキは2ヘッドのステレオ録音/再生対応で、テープ最後に自動的に停止する「セミオートストップメカ」が採用されています。

 MP3の再生フォーマットはMP3、録音フォーマットはMP3で128kbps、48kHz固定。USB端子とフルサイズのSDメモリーカードスロットが用意されており、それぞれの最大容量は32GB以下とされています。

 Bluetoothのバージョンは5.0で、プロファイルはA2DPとAVRCP、コーデックはSBCに対応。一度に接続できるBluetooth機器は1台のみです。

 本体サイズは317×114×89mm、重量は1.3kg。カラーは今回借用したブラックのほかにホワイトも用意されています。昔のラジカセに近いイメージなのは断然ブラックボディに金をあしらったデザインのほう。一方、ホワイトは現代のインテリアにも合いそうなカラーがいい感じです。

前面にはステレオスピーカー、周波数表示、カセットホルダー、内蔵マイクを用意
背面にはロッドアンテナ(FM受信用)、電池ふた、電源端子を配置
上面左からメモリー操作部、音量つまみ、BASSつまみ、カセット操作部、FUNCTIONスイッチ、BANDスイッチ、TUNINGスイッチ、SDメモリーカードスロット、USB端子を装備
右側面にはステレオイヤホン端子が配されています
本体の実測重量は1192g(電池を除く)
型番はブラックが「SCR-B3 BK」、ホワイトが「SCR-B3 WH」。黒と金色の組み合わせはレトロラジカセの王道ですね

 スピーカーは76mmフルレンジで、1.1W+1.1W構成。AC100V(50/60Hz)またはDC6V(単1形乾電池×4本)で駆動します。ラジオ受信時は約90時間、カセットテープ再生時は約50時間、MP3再生時は約50時間、Bluetooth接続時は約75時間の動作が可能です。

記事執筆時点でAmazonベーシックの単1形乾電池は12本セットで1321円。4本だと440円なので、乾電池だけの運用はちょっと厳しいですね

ラジオ感度はめっちゃ良好! 実際に使ってよかったところと、ムムム?なところ

 それでは実際にSCR-B3を使った感想をお伝えします。まずラジオですが、受信感度の高いデジタルチューナーと、全長実測63cmのロッドアンテナを搭載しているおかげか、FM、AMともに感度は良好でした。TUNINGツマミもそれほどシビアではなく選局しやすかったです。

自動選局できる現代のラジオのほうが使い勝手はよいですが、アナログ的な選局はレトロ感満点です

 ステレオ録音/再生対応カセットデッキの再生時の音質は良好。再生速度も正確だと感じました。ただちょっと気になったのが「セミオートストップメカ」。再生や録音時にテープの最後まで到達すると自動的に停止しますが、早送りや巻き戻しの場合には自動的に停止しません。

「停止させないで早送り/巻き戻し動作を続けると故障の原因となります」とありますが、本製品だけでなくテープを傷める可能性もありますよね。次期モデルではぜひ「フルオートストップメカ」が採用されることを期待したいところです。

 もうひとつ気になったのがラジオ録音時のノイズ。今回試したところ、放送に含まれていない「シャー」というホワイトノイズが記録されていました。我慢できないほどではないのですが、こちらも次期モデルでは改善してほしいですね。

カセットデッキの再生時の音質は良好。BASSつまみで低音を強めることが可能です
カセットホルダーには「長年使用されていない、長時間使用されたカセットテープはご使用にならないでください。」という警告カードが入っていました。古いカセットテープを入れる際には状態を確認し、状態がよくても自己責任で利用しましょう

 再生はカセットテープだけでなく、USBメモリー/microSDメモリーカードに記録したMP3ファイルも聴くことができます。FUNCTIONつまみを「BT/USB/SD」に合わせておけば、カードを挿し込むだけで、数秒で再生がスタートします。スペック表には「最大容量は32GB以下」と記載されていますが、今回試したかぎりでは128GBのUSBメモリーを認識できました。ただし128GBのUSBメモリーでは再生中に音が小刻みに途切れたので、大容量のUSBメモリーは認識できても、再生時に不具合が出るのかもしれません。

USBメモリーとSDメモリーカードはあとから接続したものを優先して再生します

 USBメモリーとSDメモリーカードを挿していない状態でFUNCTIONつまみを「BT/USB/SD」に合わせると、Bluetoothのペアリングモードに入ります。あとはスマホのBluetooth設定から「SCR-B3」を選択すれば、ペアリングが完了します。2回目以降は接続操作は不要で、自動的につながります。

 音質についてはMP3プレーヤー機能利用時と変わりませんが、操作性は断然スマホを使ったほうがよいですね。SCR-B3は、日常的にはスマホから利用してラジカセ感を味わい、ここぞと言うときにカセットデッキを使う……というのがいいかなーと個人的には思います。

コーデックはSBCということで、LDACやAACなどの高音質コーデックに対応しているBluetoothスピーカーに音質は及びません。でもでも、見た目が「ラジカセ」の本機に最高音質を求める方はいませんよね?
CDからリッピングした「ダンバインとぶ」を最大ボリュームで再生した際の音圧は94.2dBA。ボリューム的には十分ですが、若干音が割れます

ちょっとしたチープさも いい意味で「ラジカセ」と合っています

 恒例の主観的評価については、エモ度が100点満点中90点、レトロ度が100点満点中95点とさせていただきました。ラジオのつまみ、カセットデッキのボタンはフィーリングが良すぎて、90点を付けました。タッチ操作では味わえなくなったアナログ感の良さをぜひ皆さんにも体験してほしいですね。

 一方、古き良き「ラジカセ」を現代に蘇らせたデザインが素晴らしく、レトロ度はさらに高得点の95点です。ただ個人的にはシルバー基調のラジカセを愛用していたので、ブラック、ホワイトに加えて、シルバーモデルもラインナップに追加してほしいところです。

 ラジオやカセット、MP3再生機能などが搭載されているため、音質については単機能のBluetoothスピーカーには及びませんが、音楽をライトに楽しめるクオリティーには達しており、ちょっとしたチープさもいい意味で「ラジカセ」的です。Bluetoothスピーカーと比べると価格は少し高めですが、ラジオとカセットという付加価値を考えれば、魅力的な音楽ガジェットと言えるでしょう。

■関連サイト

  • ドウシシャ

この記事を書いた人──ジャイアン鈴木

 EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始した。

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