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トラックボール派に朗報! エレコムから新シリーズ「IST」が発売!

ASCII.jp / 2023年11月16日 10時0分

◆エレコムのトラックボール新シリーズ「IST」

 エレコムは11月15日、トラックボールの新シリーズである「IST(イスト)」のBluetooth接続対応モデルなどを発表しました。11月下旬から順次販売されます。

エレコム
トラックボールの新シリーズである「IST(イスト)」

 本製品は、ラクな姿勢で操作できるエルゴノミクス形状を採用し、なめらかな操作性を実現した親指操作タイプで、手の大きさや握り方を問わず手になじむ形状が特徴です。同時に、好みに合わせて支持方式を変更できる交換式支持ユニットを採用したこと(後述)もアピールしました。

 エレコムは、2014年からトラックボールマウスを手掛けます。それ以降、さまざまな操作方式や用途のトラックボールを展開しています。「EX-G」「HUGE」などがこれまで展開されてきたシリーズでしたが、4年ぶりに発表されたのは「IST」というまったく新しいシリーズです。エレコムでI/Oデバイスチームリーダーを務める古畑義矢氏によると、ISTは、Industry Standard of Trackballsの略で、トラックボールの業界標準的な存在を目指してこう名付けたそうです。

エレコム
エレコムでI/Oデバイスチームリーダーを務める古畑義矢氏
エレコム
ISTのコンセプト

 エレコムが、新シリーズの開発に際して、トラックボールユーザーを対象にアンケート調査を実施したところ、製品を選ぶ際「握り心地・フィット感」や「ボール操作のなめらかさ」が重視されていることが分かったといいます。アンケートを踏まえ、トラックボールに求められる本質である、フィット感や滑らかな操作感をしっかり追求し、新基準(スタンダード)を作るべく開発のプロジェクトがスタートしたとのこと。

 「30年以上、マウスを手掛けてきた」エレコムとして、時代とともに変化しながらマウスと向き合い続けてきたからこそ、「モックを削りながらいかに手になじむような形になるかを追求する、泥臭い作業を積み重ねてきた」(同氏)そうです。3Dプリンターの普及によって形作るまでのスピード感は増したとのことですが、歴代のシリーズも新シリーズも形状へのこだわりは変わらないといいます。

エレコム
エレコムは30年以上のノウハウをISTに注ぎ込んだという

◆エレコム人口ルビーに比べてミネベアミツミ社製ベアリングはメリットが大きい

 ボールを支える支持部分には、ミネベアミツミ社製のベアリングを採用。摩擦による抵抗が減り、まるで球体が宙に浮いているかのような、なめらなかな操球を実現。ベアリング支持方式は、ボール表面を擦らないため、支持部分にゴミが集まりにくく、長期間メンテナンスをせずに使えるとのこと。支持部分は簡単に取り外し可能で、ベアリングはもちろん、人工ルビーにも交換できます。

 なぜエレコムが「ミネベアミツミ社製のベアリングを採用」したのでしょうか。同氏は摩擦抵抗の少なさのほか、ゴミが溜まりにくい構造による、滑らかな操作感の持続性を挙げます。「人工ルビーだと、ボールを操作する度にボール表面に付着した汚れを支持球が削り取ることで、付着した汚れが溜まってしまう一方で、ボールの動きに合わせて回転するベアリングは、支持球にゴミが溜まりにくいです」(同氏)

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ベアリングのメリット
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滑らかな操作感などを追求した結果、ミネベアミツミ社製のベアリングを採用したのだという
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人工ルビー
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ベアリング
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支持ユニットは交換可能

 実際の操作に欠かせないボールは、直径36mmと一般的なサイズよりも一回り大きいサイズを採用。なめらかに表面加工された大型ボールによって、一度の操作でポインターを広範囲かつ繊細に動かすことができます。

 短時間ながら実際に使ってみると、ミネベアミツミ社製のベアリングを採用したモデルは軽くてサクサク動く一方で、人工ルビーは重くてサクサク感がなく、カーソルも一回転で動きすぎない印象を受けました。どちらがいいかは人によって異なるでしょうが、支持部分を後から交換できるのはうれしいポイントです。

 ちなみに、ユーザーが好みに合わせて付け替えできる交換式の支持ユニットですが、同氏いわく特許出願中だそうです。加えて「ベアリング支持ユニットを一度使うと、人口ルビー支持ユニットには戻れない」という開発陣の声を紹介するとともに、「われわれとしてはぜひ人口ルビー支持ユニットではなく、ベアリング支持ユニットを使ってほしい」とアピールしました。

◆手首に負担がかかりにくいから長時間使える

 会場内デモンストレーションコーナーの「Microsoft Excel」をISTのマウスで操作してみると、上下左右のスクロールをボールだけではできず、左クリックを維持しながらボールを回転させる必要があることが分かりました。回転するボールなので、ボールだけで上下左右にスクロールをしてしまいますが、これは使って慣れていくしかなさそうです。

 とはいえ、ボールを動かす親指、クリックやホイール操作する人差し指、中指、マウス自体を保持する薬指・小指・手のひらが無理のない姿勢のまま操作できる形状のため、マウス自体を大きく動かす頻度は減りそうです。また、手首に負担がかからない角度を採用したのもエレコムのこだわりポイントの1つ。短時間の試用では疲れがどの程度なのかを検証することはできませんでしたが、長時間でも快適に作業できるとのことです。

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指をホールドしやすい
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手前から見ると、独特の形状のほか、傾斜が設けられていることがわかる
エレコム
形状へのこだわりについてもアピールされている

 電源スイッチとペアリングボタン(無線対応モデルのみ)は本体上面にあり、本体を裏返さずに電源スイッチの切り替えをしたり押したり、ペアリングボタンを押したりできるのも作業の効率化に貢献します。その左上には進む・戻るボタンがあり、ウェブブラウザーやフォルダーの操作時に使えます。この位置にあることで、親指をボールから少しずらせば、進む・戻るの操作ができます。

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ボタンの配置

◆マウス用ソフトで機能の割り当てなどがすぐにできる

 「エレコム マウスアシスタント」と呼ばれるソフトウェアを使えば、機能の割り当てを変更できます。Windows向けのソフトウェアを見ると、スクロール速度の変更のほか、左ボタン、右ボタン、チルトなどへの機能の割り当てが細かく設定できることが分かります。

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「エレコム マウスアシスタント」(Windows向け)

 iPadOSでもこうした変更はできますが、エレコム マウスアシスタントではなくiPadの設定アプリから行ないます。設定項目への操作手順はやや多いですが、念の為説明しておくと、「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「AssistiveTouch」の順に進み、「デバイス」を選択。ペアリング済みのデバイス名をタップし、「追加のボタンをカスタマイズ」を選択すると、割り当て可能な機能の一覧が表示されます。

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iPadOSでは設定から機能の割り当てを変更できる

◆有線・無線でラインナップも多く、価格も幅広い

 実勢価格はBluetooth接続に対応する「M-IT10BRBK」と「M-IT10BRWH 」が7480円、Bluetoothかつベアリングに対応するモデル「M-IT11BRBK」と「M-IT11BRWH」が9480円、有線対応の「M-IT10URBK」と「M-IT10URWH」が6480円、有線かつベアリング対応の「M-IT11URBK」「M-IT11URWH」が8480円、USBレシーバーが付属する2.4GHz接続対応の「M-IT10DRBK」と「M-IT10DRWH」が6980円、USBレシーバーが付属する2.4GHz接続かつベアリング対応の「M-IT11DRBK」と「M-IT11DRWH」が8980円です。

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有線接続に対応するモデルも用意される

 なお、USBレシーバー付きのモデル、Bluetooth接続に対応するモデルは、単三電池1本で駆動。1回の電池交換でUSBレシーバー付きのモデルは最長約2年、Bluetooth接続対応モデルは最長約3年使えるといいます。USB Type-C充電もありですが、ケーブルを接続して充電する頻度や手間を考えると、電池交換式の方が良さそうです。

 交換用パーツとして「交換ボール 36mm」が1580円、「人工ルビーユニット3個入り」が1280円、「ベアリングユニット3個入り」が2380円で別売りされます。発売時期は交換ボール36mmが12月中旬、人工ルビーユニット3個入りとベアリングユニット3個入りが12月上旬です。

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交換用パーツ

筆者紹介:金子 麟太郎

 

 14歳の頃から、パソコンやタブレットで作曲する。CD制作にも取り組むうちに、機械にも興味を持ち、2016年(20歳)からITに関連する企業を取材し、記事を執筆する活動を始める。

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