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CreativeのMEMSスピーカー採用イヤホンがついに国内販売、最先端技術に取り組む

ASCII.jp / 2023年11月19日 17時0分

 以前、シンガポールのCreative Technologyと米国のxMEMSが協力して、MEMSスピーカー搭載の完全ワイヤレスイヤホンを開発中というニュースを書いた。その国内向け先行予約が始まる。

Aurvana AceとAurvana Ace 2

 製品名は「Aurvana Ace」と「Aurvana Ace 2」で、ともに価格はオープンプライス。クリエイティブストアでの価格はAurvana Aceが2万780円。Aurvana Ace 2は2万3800円となっている。発売日は12月中旬とのことだ。

MEMSスピーカーを高域再生に使用

 MEMSスピーカーについては本連載では度々触れてきたが、それがようやく製品として国内市場に出ることになる。端的に説明すると、シリコンチップ上に電圧を掛けると可動する機械的な部分(ピエゾ素子)を設けるMEMS技術を用いて、空気を動かすのがMEMSスピーカーだ。xMEMSはMEMSスピーカーを手掛けるメーカーの一つだ。

 MEMSスピーカーはAurvana AceとAurvana Ace 2でどのように使われているかをみてみよう。

 Aurvana Aceシリーズは、xMEMS社のドライバーと10mm ダイナミックドライバーのハイブリッド構成を採用している。つまり、MEMSスピーカーは高音域を受け持つツィーターとして用いられている。そのために「Cowell」というxMEMS社のMEMSスピーカーユニットを使う。Cowellはフルレンジとしても、ツィーターとしても使用できるユニットだが、MEMSスピーカーは新しい技術なので、いきなり全ての音をMEMSスピーカーで出すよりも、従来の手法の改善として導入したと考えられる。また、MEMSスピーカーの音響的な優位性として、極めて正確に駆動部を制御でき、コイルなども不要である点が挙げられる。これは高域での歪みを減らすことに有利に働く。

 Aurvana AceとAurvana Ace 2は5Hz~40kHzをカバーするワイドレンジの再生が可能で、完全ワイヤレスとしては高音域に伸びた帯域特性を有している。

 Creative TechnologyのCEOであるSong Siow Hui氏は、新技術への期待感の高さを物語るように次のように語っている。

「xMEMSドライバーはオーディオ技術における大きな飛躍を象徴しています。xMEMSドライバーによって、Creative Aurvana AceとCreative Aurvana Ace 2は、驚くほど正確で忠実なサウンドを再現することができます。ユーザーはプレミアムオーディオの認識を再定義するレベルの没入感と明瞭度を期待することができます」

クアルコムの最新技術にも対応

 一方で、Creative Aurvana AceシリーズのMEMSスピーカー以外の技術をみると、ほかにも最新の技術が採用されていることがわかる。Aurvana AceとAurvana Ace 2の違いは、海外のプレスリリースを参考にすると、外観のカラーリングのほかにも大きく2つある。ひとつは、Aurvana Ace 2には、クアルコムの「Adaptive Active Noise Cancellation」が採用されていること。これは、ユーザーによる装着のばらつきも考慮した適応型のアクティブノイズリダクション技術だ。もうひとつがクアルコムのaptX Losslessに対応していることだ。

 これらの完全ワイヤレスイヤホンは、Bluetooth 5.3やLE Audioに対応し、LC3コーデックを実装していることもポイントだろう。このように同社の完全ワイヤレスイヤホンは、最新の技術を満載して設計されていることがわかる。また、Creative Technologyは先日、LE Audio対応のドングルをバンドルしたワイヤレスヘッドホンを発表した。これらを考え合わせると、先進的な技術へ積極的に取り組む同社のヘッドホン・イヤホン戦略が見えてくるだろう。

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