高すぎるハワイ旅行、少しでも滞在中に食費を浮かせるには?
ASCII.jp / 2023年11月29日 7時30分
ぶっちゃけ高いハワイ旅行。1ドル150円を超えることもある円安傾向で、何をしても、何を買っても目玉が飛び出るほど高いというのが現状ですが、工夫次第で現地での支出を抑えて滞在する方法もあります。前回は移動テク(交通手段)をお伝えしましたが、今回は滞在中の食費/カフェ代を美味しく、安く抑えるコツをお伝えします。
ちなみに現状だと、ワイキキビーチ沿いのマクドナルドではビッグマックが単品で6.39ドルなので、現在のレートだと約960円です。日本では単品450円から食べられるので、実に2倍以上。こういった状況で、有名なレストランへディナーに行くと、ひとり2万円以上は確実です。行くだけでも高いのに、1食だけでお財布はかなり厳しい状況になってしまいます。
ウルフギャング ステーキハウスに行くなら ランチのサーロインステーキを狙おう
とはいえ、せっかくの旅行ですので、ちょっといいレストランに1度くらいは行きたいですよね。その場合、高級店などはディナーよりも、ランチやハッピーアワーの時間帯を狙って行くのがオススメです。たとえば日本にも支店があり、テレビ番組のハワイロケなどでもよく登場する「ウルフギャング ステーキハウス」。ディナーメニューで一番安いステーキは「ニューヨークサーロインステーキ」で109.95ドル(約1万6400円)です。これに日本の感覚でサラダなどのサイドメニューや、ビール・ワインなども頼み、チップも含めてしまうと、3万円以上は確実にかかります。ところがランチは「ニューヨークサーロインステーキ」のサンドイッチを25.95ドルと、リーズナブルな価格で提供しています。満足感たっぷりのお肉で84ドルも安い!
どうしてもサンドイッチではイヤだという人は、ランチタイムに提供される12オンスの骨付き熟成肉を使ったステーキ「テイストオブニューヨーク」がオススメ。お試しプレート的な形にはなりますが、83.95ドルほどで注文できますので、これを同行者とふたりでシェアして、サイドメニューをそれぞれ頼み割り勘にすれば、高級店ながら、かなりコスパの良い食事が楽しめます。
ちなみにアメリカで割り勘をしたいとき、均等に分割するならお会計時にそれぞれのクレジットカードを渡して「スプリット プリーズ」と頼むと、割り勘にした金額でそれぞれ会計してくれます。憶えておくとムダに現地通貨を用意したり、日本円に換算してやりとりする必要がないので便利です。筆者の経験上、グループの人数にもよりますが3から4枚ぐらいのスプリットは店員さんもイヤな顔をせずに受け付けてくれます。
(次ページ:お酒を飲みたい人は)
おしゃれなバーでお酒を飲むなら 2〜3割安く飲めるハッピーアワーを狙う
もうひとつのハッピーアワーですが、これは飲食店が特定の時間だったり、バーカウンター限定といった条件つきで、割引価格のフードメニューが提供されています。たとえばピザとビールのセットが10ドルだったり、ドリンクの価格が2割から3割安かったりといった具合。特にアルコールを割引するケースが多いので、お酒好きならハッピーアワーの時間帯を基準にして、スケジュールをたてるのがオススメです。
テイクアウトはボリュームたっぷり "ミニ"プレートランチかシェアで大満足できる
ハワイはテイクアウト(現地ではTo Goという言い方が一般的)専門店も多く、テナント店だけでなくフードトラックも街中や街道でよく見かけます。特に持ち帰り用のボックスに、ご飯などの炭水化物とおかずがのったプレートランチは、手軽に食べられることもあり人気です。
テイクアウトがうれしいのはチップにあまり厳しくないこと。もちろんお気に入りのお店や、サービスしてくれた場合は払ってもオーケーですが、チップ無しで支払っても基本的には問題ありません。
ただしテイクアウト専門店でも、相場としては15ドル以上のメニューが多く、現在のレートだと2000円以上してしまいます。しかもハワイのプレートランチは、かなりボリューミーなのですよね。特に炭水化物の量が多く、筆者ですら食べきれなかったこともしばしば。
通常サイズをひとつ買ってふたりでシェアするくらいでも丁度いいのですが、現地でもそういった声が多いのか、「ミニ」サイズのメニューを取り扱っているお店が結構あります。朝や昼ならミニでも量的にじゅうぶんですし、10ドル以下のメニューもあるので、かなりリーズナブル。3人以上の旅行なら、ミニサイズを人数分頼んでシェアすれば、色々な味が楽しめます。
(次ページ:安さを求めるならドン・キホーテでポキ丼を)
長期滞在で安さを求めるなら ドン・キホーテやコストコでまとめ買いも
毎食毎食、レストランやホテルの朝食を利用しているとそれだけでエンゲル係数爆上がりしてしまうのがハワイ。そこで滞在中はメリハリをつけて、スーパーなどの食品やお惣菜を活用するのもオススメ。
特に注目なのが、アラモアナセンターから徒歩圏内にある「ドン・キホーテ」。日本と同様にハワイでも激安ジャングルなので、ハワイアンチョコレートなどのお土産購入にもピッタリ。またこのドン・キホーテは食品の取り扱いも豊富で、生鮮食品からお惣菜、お弁当、カップラーメンなども売っています。
特にハワイ名物となる、魚介の切り身を調味料で和えた海鮮丼「ポキ丼」は9ドル以下で販売しており、かなりリーズナブル。しかも19時以降に行くと、タイムセールをしていて、1ドル引き、1.5ドル引きなどの割引シールが貼られるので、さらにお得に購入可能です。ほかのお惣菜やお弁当も同様なので、筆者のような節約ハワイ旅行には心強い味方です。
また、日本でも人気があるアメリカ発祥の会員制スーパー「コストコ」がハワイにあります。こちらも食材やお菓子、ドリンクなどをお得に購入できるため、到着初日にレンタカーやカーシェアで乗り付けて、滞在中に必要な食材をコストコでまとめて購入しておく、というのもひとつの手です。
ちなみにコストコは会員制ですので、利用する場合は入会手続と年会費が必要になりますが、会員資格は世界共通です。日本で会員になっていれば、その会員カードが使えます。しかも為替の関係もあり日本では年会費が4840円なのに対し、ハワイのコストコで入会すると60ドルなので約9000円です。住所の登録などもあるので、ハワイでコストコを利用する場合は日本であらかじめ入会しておきましょう。
(次ページ:暑さをしのぐならカフェではなく日焼けパンダのいる場所へ)
ちょっとした休憩でカフェは高すぎる カード会社やラウンジを上手に使おう
南の島のハワイということで、湿気はあまりなくからっとしていて過ごしやすいですが、時期によっては日中の日差しが強く、買い物などで街中を歩いていると疲れます。ちょっと休憩……とカフェに入りたくなりますが、コーヒー1杯で1000円近くになってしまうことも。
そんなときにオススメなのが、カード会社や航空会社が運営しているラウンジです。たとえば楽天カードは、アラモアナセンターとインターナショナルマーケットプレイスの2ヵ所に会員専用のラウンジを運営しています。
滞在は1時間までですが、空調の効いたラウンジ内でドリンクを1杯まで無料でいただけるほか、電動マッサージも無料で利用可能(20分)なので、疲れたカラダを癒やすのにピッタリです。
またワイキキ ショッピング プラザにある「HONOLULU LOUNGE」もオススメのラウンジ。提携するクレジットカードの会員が無料で利用でき、時間制限も特になく、ラウンジ内のドリンクなどがいただけます。パソコン作業しやすいカウンター席や、集中できるボックスタイプの作業スペース(1時間まで)もあるので、ハワイでワーケーションといった目的にもオススメです。
同じフロアにはANAが運営する「マハロラウンジ」もあり、こちらはハワイへの往復にANA便を使っていると無料で利用できます。同じようにドリンクなどがいただけるほか、現地ツアーの相談や提携レストランの予約といったサービスも行っているので、活用したいところです。
(次ページ:問題はいかんともしがたいホテル代……)
問題はいかんともしがたいホテル代…… リゾートフィーで倍以上に
旅先の滞在費といえば、ホテル代もかなりの割合を占めます。特にハワイのホテルは割高で、ワイキキ周辺の一般的なホテルだと1泊2万円台半ばからが相場。ホテル予約サイトなどで検索すると、1泊1万円台からがヒットしますが、実際に決済しようとすると諸税のほか「リゾートフィー」が追加され、倍以上の価格になることもあります。
このリゾートフィーは「アメニティーフィー」や「ファシリティーフィー」とも言われ、ハワイだけでなくラスベガスなどアメリカのリゾートエリアや、大都市圏のホテルでも通常料金に追加されることがあります。もともとは名前のとおり、ビーチやプール用のタオル料金、新聞やインターネット接続料金といったエキストラサービスの追加パッケージ的なものだったのですが、現在では使わないから外すといったことができず、強制的に課金されます。
リゾートフィーはホテルが設定できるのですが、ハワイは特に割高の傾向。そのため1泊の室料は安く見えても、実際の支払いは割高ということになってしまうわけです。
最近はアメリカでもこのリゾートフィーが問題視されていて、今後リゾートフィー込みの価格表示に規制される可能性もありますが、現時点ではホテル料金の価格はいかんともしがたいです。特に筆者のように自腹取材だと、極力経費は抑えたいところ……。
そのため、ハワイ滞在中は基本的に、格安宿泊施設であるドミトリーに泊まっています。ドミトリーは男女相部屋が多く、筆者が定宿としているところは、1室4人部屋でだいたい1泊7000円から8000円といったところ。ドミトリーですらこの価格帯になってしまうのが現状です。
とはいえハワイは無料のビーチも多く、格安移動テクを使い、たっぷりのランチプレートをお弁当にしてのんびりピクニックをするなど、ハワイの自然を満喫するようなアクティビティーが意外と低コストで楽しめます。工夫次第で極力出費を抑えたハワイ滞在は可能ですので、今は物価が高い時期だから……と行きたい旅行を躊躇して諦めてしまってはもったいないです。もちろんリッチなハワイ旅も憧れますけどね!
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
- 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
- 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)
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