高倍率望遠カメラ搭載のハイスペックスマホOPPO「Reno10 Pro+ 5G」は日本版とちょっと違う
ASCII.jp / 2023年12月15日 12時0分
日本でも販売中のOPPO「Reno10 Pro 5G」は高性能カメラを搭載したミドルハイレンジクラスのスマートフォンだ。海外ではReno10ファミリーとして下位モデル「Reno10 5G」、上位モデルの「Reno10 Pro+ 5G」も販売されている。
フラッグシップクラスの性能を持つReno10 Pro+ 5Gをフィリピンで試用したので、Reno10 Pro 5Gとの違いをチェックしてみよう。
◆Reno10 Proを上回るハイスペックなスマートフォン
Reno10 Pro+ 5GとReno10 Pro 5Gは、一見すると外観は同等に見える。Reno10 Pro+ 5Gのディスプレーは6.74型(2772×1240ドット)で、Reno10 Pro 5Gの6.7型(2412×1080ドット)より高性能だ。ピーク時輝度も1400nitsで、Reno10 Pro 5Gの950nitsよりかなり明るい。
実際に真昼の明るいマニラの屋外でReno10 Pro+ 5Gを使ってみたが、ほかのスマートフォンよりも明るく表示されていると感じられた。また、ディスプレーのリフレッシュレート120Hz、パンチホール式の3200万画素フロントカメラは両モデル同性能だ。
チップセットはSnapdragon 8+ Gen 1を搭載。1.5世代前のモデルとは言え、十分な性能を持つ。Reno10 Pro 5GのSnapdragon 778G 5Gと比較すると性能差はかなり大きい。今回ベンチマークを取ることはできなかったが、ハイエンドゲームもかなり快適に操作できるだろう。
カメラは広角5000万画素、超広角800万画素、望遠は3倍で6400万画素を搭載、望遠性能はReno10 Pro 5Gより大幅に高められている。また、OPPO独自開発のNPU「MariSilicon」も搭載して、カメラのAI処理を高速にこなす。なお、OPPOは独自チップセット開発中止をアナウンスしており、恐らくReno10 Pro+ 5GがMariSilicon搭載の最後のモデルとなる。
本体サイズは約74×162.9×8.3mm、重さは約195g。サイズは若干厚くなり、重量も日本モデルと比べると10g重い。カメラ部分のデザインはカメラ構成が変わったこともあり、若干変わっている。側面から見るとディスプレー、背面側どちらも角を落としたエッジデザインだ。カメラバンプはそれほど大きく出っ張っていない。200gを切る重量と相まって、本体を握ってみるとかなり軽く感じられる。
バッテリーは4700mAhで急速充電は100Wに対応。50%までの充電に要する時間は9分半だ。Reno10 Pro 5Gの4600mAh/80W充電より高性能だが、5分の充電で2時間のゲームプレイは両社同等。また、Reno10 Pro+ 5Gは9分半で50%充電、Reno10 Pro 5Gは10分で48%充電と、充電性能は極端に大きな差はない。
OS・UIは日本モデルと同等だろう。Reno10 Pro+ 5Gの採用するColorOS 13はAndroid 13をベースとしており、iOSに似た操作体系もあり使いやすい。
◆カメラ部分は出っ張りが洗練されたデザインに
Reno10 Pro+ 5Gのカメラ部分を見てみよう。広角と超広角を縦に並べ、その下にペリスコープ式の光学3倍カメラを内蔵している。望遠カメラの横には誇らしげに「POWERED BY Marisilicon」の文字も入っている。片側に円形カメラを並べるデザインはOPPOのAシリーズでも採用されているが、Renoシリーズのほうがよりカメラのレンズらしいデザインになっている。
Reno10 Pro 5Gとカメラ部分を比較してみると、Reno10 Pro 5Gはペリスコープカメラを搭載していないこともあり、デザインは若干異なっている。ちなみに中国版のReno10 Pro 5Gは、Reno10 Pro+ 5Gとカメラ部分のデザインが同じなのでややこしい。中国版Reno10 Pro 5Gはグローバル版Reno10 Pro+ 5Gのボディーに、グローバル版Reno10 Pro 5Gのカメラを搭載している。
また、一世代前のモデル、Reno9 Proともカメラ部分のデザインを比較してみよう。OPPOは2021年3月発売の「Find X3」シリーズからカメラバンプの周囲をエッジ形状として背面となめらかにつながるデザインとしたが、その後のFind X、Renoシリーズにもそれを継承していった。
しかし、2022年11月発売のReno9シリーズではカメラバンプ部分が大きくなり、バランスの悪いデザインになってしまった。Reno10シリーズはより洗練されたデザインになったことがわかるだろう。
◆望遠やボケを自在に楽しめるカメラ
今回は試用時間がわずかだったため、カメラのテストも特徴的な撮影をするに留まった。カメラのUIは同じColorOSのReno10 Pro 5Gと変わらないが、Reno10 Pro+ 5Gは望遠が3倍になったことから、写真モードでの倍率切替も「0.6-1-3-6」となっている。また、ナイトモードでも同倍率でのワンタッチの切り替えが可能だ。
デジタル望遠はReno10 Pro 5Gは20倍までだが、Reno10 Pro+ 5Gでは120倍とかなりの高倍率が利用できる。画質は落ちるため記録用途程度になるものの、遠くの被写体を残しておきたいときなど便利だろう。高倍率時は画面右上に全体構図も見えるので使いやすい。ビデオは4Kの60fpsまでに対応した。
さらにその他モードから高画質を選ぶと、最大5倍まで5000万画素相当での撮影も可能だ。
以下はカメラの作例だ。Reno10 Pro 5Gと広角、超広角の基本性能は変わらないため、撮影は簡単に行なった。
【まとめ】高性能と高倍率望遠でグローバルでも戦える競争力
Reno10 Pro+ 5Gは高性能チップセットと高倍率望遠を搭載しており、他社のフラッグシップモデルの下位モデルに十分並ぶ性能を有していると言えるだろう。海外での価格は日本円で10万円台前半であり価格競争力も十分にある。グローバル市場では折りたたみモデルの「Find N」シリーズを大々的に展開しており、ストレート形状の標準モデルとしてはこのReno10 Pro+ 5Gが事実上の最上位モデルともいえるだろう。
日本市場には価格性能比を考えReno10 Pro 5Gが投入されたと考えられるが、今後OPPOのブランド力アップやカメラ性能の高さをアピールするためにも、Reno10 Pro+ 5Gのような上位モデルもぜひ販売してほしい。
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