クオッカ激かわ!オーストラリアの“世界一美しい街“は絶対再訪したい場所でした
ASCII.jp / 2023年12月13日 7時0分
海外旅行の渡航先として日本人に人気のオーストラリア。特にシドニーやメルボルン、ゴールドコーストなどがあるオーストラリア東部はこれまでに訪れたことがある人も多いはず。筆者も10年ほど前にシドニーへ行ったことがあります。
一方で、旅人から意外と見落とされがちなのが、西オーストラリア。特に州都のパースは英誌エコノミストが毎年発表する「最も住みやすい都市トップ10」で、直近では2021年に6位に選ばれたランキング常連で、都市と自然とが心地よく調和した「世界一美しい街」とも言われています。
コロナ禍でずっと成田国際空港からの直行便を運休していたANAですが、10月29日からようやくパース運航を再開するとのことで、ANAのプレスツアーが開催されました。今回は筆者も初めて訪れる、世界で「最も住みやすい都市」「世界一美しい街」ともいわれるパースの魅力をお届けしたいと思います。
世界一美しい街パースへ! ホテルはApple Storeの横でした
成田空港からパース空港までは、直行便で約10時間10分のフライトです(パース発は9時間35分)。パースの中心地となるパース駅までは、空港から鉄道エアポートラインで約20分。このエアポートライン、実は2022年に開通したばかり。料金はパース駅まで5豪(オーストラリア)ドルですが、パースの公共交通機関は交通系カードの「Smart Rider」で乗車でき、その場合は10%割引となります。
ANAが到着するパース空港の駅に「Smart Rider」を販売している窓口があるので、到着時に購入(10豪ドル)して、ある程度料金をチャージしておくと便利です。ちなみに記事執筆時の為替は1豪ドルが約95円なので、だいたい1豪ドル=100円と計算してください。
パース駅周辺の都市部は、古い建物と高層ビルが入り交じったコントラストが非常に美しい街並み。今回はパース駅から徒歩10分ほどの「ホリデイ イン パース シティ センター」に宿泊。この周辺の宿泊施設が、どこへアクセスするにも便利でオススメです。
(次ページ:街がめちゃくちゃきれい、ゴミがほぼ落ちていない街ってあるんですね)
街がめちゃくちゃきれい ゴミがほぼ落ちていない街ってあるんですね
パースを歩いていて驚くのは、街が非常にきれいなこと。映画のセットかと思うような風景があちこちにあります。印象としてはヨーロッパの街並みに近いですが、タバコの吸い殻などが落ちておらずしっかりと清掃されていて、信号機など公共の機器も傷ついたり壊れていたりせず、きれいなままです。
西オーストラリア州は、天然資源が豊富に算出されることもあり、州の財政が安定しているとのこと。そのため、街の整備にも十分な予算があるのでしょう。また、先ほど公共交通機関は「Smart Rider」で乗車できると書きましたが、パース市内の主要なポイントを回る「CAT(City Area Transit)」という、地元住民だけでなく外国人の旅行者も利用できる無料のバス路線が5つもあります。このあたりからも、自治体としての余裕が感じられ、「住みやすい都市」として選ばれる理由がわかりますね。
港町なのでシーフード料理が美味しい ただしバーの閉店時間は早め
旅の楽しみというと、やはり食事です。パースは港町ということもありシーフードも豊富で、周辺は広大な土地を活用した牧畜が盛ん。ワイナリーやビールのブリュワリーも多く、食材が豊富です。さらにオーストラリアは移民の国ということもあり世界各国の料理が集まっているので、その豊富な食材を使った料理を、毎回違った各国のレストランで堪能できます。
ただしレストラン/バーの閉店時間がパース中心部でも意外と早いので、特に夜、お酒を飲みたい人は注意が必要です。一般的なレストランは21時半か22時くらいにラストオーダーで閉店してしまいます。バーも24時までやっている店は少ないようで、深夜過ぎても営業しているのは中華料理店やベトナム料理店など数店でした。
現地に駐在しているANAスタッフによると、飲食店以外の店舗も17時頃には閉店する店が多いとのこと。パースを訪れる際は、夜型の人は滞在中だけ朝型に切り替えたほうが楽しめそうです。若い人にはちょっと刺激が少ない街かもしれませんが、子ども連れの家族旅行には良い環境かも。
(次ページ:コアラやカンガルーだけじゃない、島には「世界一幸せな動物」がいます)
コアラやカンガルーだけじゃない 島には「世界一幸せな動物」がいます
パースは観光スポットも豊富です。都市にある公園としては世界最大規模のキングスパーク(約400ヘクタール=東京ドーム85個分)や、南部にはオーストラリアならではのカンガルーやコアラといった動物が集まるパース動物園もあります。いずれもパース駅から公共交通機関で30分以内アクセスとなっているのがうれしいポイント。
個人的にもっとも気に入ったのが、ロットネスト島。パース駅から鉄道で30分ほどの場所にある港町フリーマントルから、さらにフェリーで30分ほどの沖合19kmに位置する島です。一周約40kmのこの島ではビーチアクティビティやサイクリングができるほか、なんといっても「世界一幸せな動物」と言われるクオッカに会えるのがいちばんの楽しみ。
クオッカは正式名称を「クアッカワラビー」といい、カンガルーと同じ有袋類。体長は50センチほどでちょっと大きなネズミのようですが、微笑んでいるような顔が実にキュートな動物です。
ロットネスト島は、島全体がA級自然保護指定の国立公園に指定されており、クオッカも人が自ら触りに行ったり、餌をあげたりする行為はNG……なのですが、人なつっこい性格なのか、クオッカのほうから寄ってきて撮影に協力的なクオッカもいるほど(ただしストロボ撮影はNG)。子ども連れの家族旅行で行くと、めちゃくちゃ楽しいスポットだと思います。
ちなみに、クオッカは夜行性ということもあり、日差しが強く暑い時間は木陰などに隠れて寝ている個体も多く、朝型や夕方以降のほうが活発に活動しています。ロットネスト島にも宿泊施設があるので、パース旅行を計画しているなら、ロットネスト島で1泊、を旅程に組み込むのもオススメ。もし筆者が再訪するなら必ずそうしようと思っているくらいです。
ロットネスト島へのフェリーは、フリーマントル港からのほか、パース港からも便があり、2社(Rottnest ExpressとSeaLink Rottnest Island)が運航しています。現地の売り場でもチケットは購入できますが、満席というケースもあるので、事前にウェブサイトで購入しておいたほうが安心です。料金はフェリーの時間帯にもよりますが、パースからは往復で113豪ドル〜。フリーマントルからは往復で79豪ドル〜となっており、チケットには入島料も含まれています。
世界遺産の刑務所に泊まれる施設も ユニークな場所がたくさんあるパース
というわけで観光地としては見所満載のパース。サンセットビーチとして有名なコテスロービーチにも行きたかった! 世界遺産のフリーマントル刑務所には、その雰囲気を残したまま宿泊できる施設もあるので泊まってみたいし、もちろんロットネスト島での1泊も……とやり残したことが沢山あり、今回の機中泊を含む4泊5日の行程では物足りないと思ったくらい。「絶対再訪するぞ」と思わせる街でした!
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
- 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
- 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)
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