あの「ドキュメンタル」が大幅テコ入れでコンビ戦に!? 番組の魅力をあらためて考える
ASCII.jp / 2023年12月20日 12時0分
Amazonからも怒られた過激バラエティー 「ドキュメンタル」の新シーズンが間もなく公開
何をしてもOKだが、笑ったらアウト! そんなルールのもと密室で行なわれるバラエティ番組の「ドキュメンタル」。2016年からAmazonプライムビデオで配信され、フジテレビ「まっちゃんねる」でもそのスピンオフが放送されるなど、テレビのバラエティー番組とはまったく異なる番組です。
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ドキュメンタルとはこんな番組
シーズン1冒頭、仕掛け人である松本人志さんは「結局はドキュメンタリーなんだけど、メンタルにスポットを当てたのがドキュメンタルである」と番組名の由来を話していました。「小学生からお笑いのことばかりを考えてきた」と話す松本さんは「コント、漫才、大喜利などのジャンルがあるなかで、まだ誰も挑戦していないのが、無法地帯であるドキュメンタルだ」と番組の位置付けを語り、「本当に面白い人を決めるのに適している」と評します。
決められたルールのもとで複数人が笑わせたり、笑いを我慢したり……というのが本筋です。
ドキュメンタル シーズン1では最後まで3人が残り、勝者が決まることはありませんでした。そのため、次のシーズンからはポイント制度が設けられます。具体的は誰かを笑わせた側にポイントが入り、笑いをこらえるだけ、つまり守りの姿勢を取るだけではいられない、ということです。
さらに、シーズン3では「ゾンビルール」が用意され、脱落してしまった場合は賞金がもらえない代わりに、ゾンビとして一時的に復活を遂げ、生き残っている人を笑わすことが可能に。出場者側としては最後まで戦えないもどかしさや、悔しさがあるでしょうが、視聴者側からすれば、戦っている姿とゾンビに化けた姿の両面を見られるため、それが1つの楽しみ方にもなったように思います。
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シーズン1を教訓に試行錯誤しながら進むドキュメンタル。後のシーズンに出場した芸人はある程度、修羅場がどこか、強敵が誰かを把握してから臨む様子が見て取れます。ただ単に笑いを我慢するだけでは済まされないところが、ドキュメンタルの魅力であり、日本テレビで大晦日の風物詩となった「笑ってはいけない」シリーズにはなかった部分だと筆者は考えます。
ドキュメンタルに台本や演出が一切ないのも、この魅力をわかってもらうための戦略でしょう。
個人戦のように見えて実は団体戦
魅力はこれだけではありません。それはボケとツッコミの掛け合いです。それも意外な組み合わせで。たとえば、ゲームが始まっていないにも関わらず、顔を真っ赤に塗り、ロウソクを手にしてきたジミー大西さんに対して、FUJIWARA 藤本敏史さんや陣内智則さんがツッコミにまわる1シーンはとても面白いと思えた瞬間でした。ぜひ、シーズン6を見てもらえればと思います。
先ほど台本なし、と書きましたが、当然ピンチやアクシデントが付きまといます。それでも笑いに変える芸人がいるのも面白いポイントです。たとえば、シーズン7のエピソード5では小籔千豊さんが突然、「足が臭いからかいでくれ」と仕掛けますが、そのピンチを笑いに変え、仕掛け人である小籔千豊さんを見事に笑わせたのがハリウッドザコシショウさんでした。
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ドキュメンタルでザコシショウが小藪さんの足の裏に顔をつけながら、RADIO FISHの 「PERFECT HUMAN」のモノマネを披露したのです。力んだ声で誇張し過ぎたモノマネでしたから、予想できなかった彼の行為に思わず笑ってしまったのが小藪さんでした。
ドキュメンタルはこれまで「個人戦のように見えて団体戦」のようなスタイルでした。1対1でバトルしなければならない、というルールはありませんし、実際シーズン6では一見すると、ゆりやんレトリィバァ、ハリセンボンの近藤春菜さんが踊っているように見えて、その裏で糸を引いているように操っていたのが友近さんでした。1対1でバトルするシーンはありますが、複数人で組んで誰かを笑わせてもOKなのです。
その後、芸人括りに飽きたのか、女性タレント版の「ドキュメンタル番外編 女子メンタル fromまっちゃんねる」、イケメン芸能人版の「ドキュメンタル番外編 イケメンタル fromまっちゃんねる」というスピンオフ的な扱いの企画が放送されましたが、ルールや基本的な戦い方は本家本元であるドキュメンタルとほとんど同じです。
初のコンビ対抗戦のシーズン13で脱マンネリ化なるか
それらを見続けてきた筆者としては、特に芸人が出場するドキュメンタルに新しいスタイルは生まれないのか……と感じていたのですが、そんな矢先に発表されたのがドキュメンタルの最新シーズンである「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン13 COMBINED」でした。過去シーズンとの大きな違いはコンビ戦である点。過去にもコンビで出場した芸人はいましたが、基本的にはコンビであってもピンで出場する例がほとんどでした。
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12月15日には都内で「コンビ対決 決起集会」と題したイベントが開催され、シーズン13に参戦している、ランジャタイの伊藤幸司さん、国崎和也さん、ニューヨークの嶋佐和也さん、屋敷裕政さん、ウエストランド井口浩之さん、河本太さん、フットボールアワーの岩尾望さん、後藤輝基さん、EXITのりんたろー。さん、兼近大樹さんという、合計5組10人全員が姿を見せました。
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フットボールアワーの後藤輝基さんは、ドキュメンタルから相方の岩尾 望さんへ出演の依頼があったことを明かすと、会場に居た出場者全員が驚きました。岩尾さんは「一度、ピンでの出場を断ってしまったが、もしピンでの出場依頼があればまた考えてみたい」とコメント。また、EXITのりんたろー。さんは丸坊主姿を披露。昔の松本さんを意識したのかは分かりませんが、ドキュメンタル公式のXアカウントでも画像が公開されています。
りんたろー。最終形態 全貌まで後少し💣 pic.twitter.com/ymhuS2toS4
— 松本人志プレゼンツ「ドキュメンタル」公式 (@DocumentalJP) December 15, 2023
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シーズン13の配信は12月20日に開始されるため、15日のイベントでは当然ながら、全貌が明かされなかったものの、新ルールとして「コンビのどちらか一方が笑えばアウト」「コンビ間の笑いはOK」の2項目が新たに設けられたこと、賞金が2000万円であることが発表されました。
コンビ戦なので、芸人コンビが事前に打ち合わせをして、戦術を練ることはできるものの、どちらか一方でも笑いのツボが浅い(ゲラである)と、コンビ揃って一気に退場へ追い込まれる可能性は大きいでしょう。松本さんが何を根拠にコンビ間の笑いであるか否かを判定するのかも気になります。シーズン13がどのように脱マンネリ化を図るのか、配信を楽しみに待ちたいところです。
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