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iPhone 15 Proでも快適動作!Crucialの外付けSSD「X9」の実力をチェック

ASCII.jp / 2024年1月11日 11時0分

X9

 iPhone 15 ProへのUSB Type-C採用に合わせたかのように、USB 3.2 Gen2 Type-C接続のポータブルSSDの新モデルが各社から登場している。先日使ってみた新モデルで、最大2100MB/秒のパフォーマンスを発揮するUSB 3.2 Gen2×2対応の「Crucial X10 ProポータブルSSD」(X10 Pro)と、USB 3.2 Gen2に対応した「Crucial X9 ProポータブルSSD」(X9 Pro)もそんななかのひとつだが、マイクロンではさらに新顔が追加された。

 それが「X Pro」シリーズの手のひらにスッポリと収まる65×50mmの小型デザインはそのままに、若干コストダウンされた「Crucial X9ポータブルSSD」(X9)だ。型番からわかるように、「X9 Pro」の下位に位置するがUSB 3.2 Gen2 Type-Cに対応し、パフォーマンスは最大読み込み1050MB/秒となっている。

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CrucialポータブルSSDの最新モデル「Crucial X9ポータブルSSD」。容量は1TB、2TB、4TBが用意されている。記事執筆時のAmazonの価格は1TBモデルが1万2480円、2TBが2万480円、4TBが4万1780円

 IP55規格準拠の「X9 Pro」とは違い防水、防塵、防砂耐性は備えていないが、最大2.2mの耐落下性能や耐熱、耐衝撃、耐振動が備わっているので、持ち歩きに不安ないだろう。また、パスワードと256ビットAESハードウェア暗号化が非対応となっているほか、保証期間が5年から3年に短縮している。おもに部屋で使用するPCや、ゲーム機のストレージ増設、スマホのバックアップ用途などといった手軽に使うストレージ向けの、コストを抑えたモデルと言えるだろう。

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持ち歩きだけでなく、ノートPCや家庭用ゲーム機、スマホなどに接続しても邪魔にならないコンパクトサイズが魅力だ
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サイズなどパッと見は同じだが、「X9」では外装が、アルミニウムからプラスチックに変更されている
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「X9 Pro」は裏面がゴム素材だったが、外装と同じプラスチックになっていた
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「X Pro」シリーズと違いアクセスLEDは非搭載だが、持ち歩きに便利なストラップホールは備わっている
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付属のUSB Type-Cケーブル。端子部を除き、ケーブル長は230mmになる

リード1040MB/秒台、ライト990MB/秒台を安定して発揮!

 さっそく「X9」をPCのUSB 3.2 Gen2 Type-Cポートに接続、その実力を定番ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.4」でチェックしていこう。転送速度はデータサイズ16MiB、64MiB、256MiB、1GiB、4GiB、16GiB、64GiBで計測している。なお、テストには、CPUにCore i9-13900Kを採用したWindows 11 Pro 23H2搭載のPCを使用している。

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「CrystalDiskInfo」の結果。テストにはX9 4TBモデルを使用している

 「X9」の公称値は、読み込みのみ公表されており、最大1050MB/秒となっている。ベンチマークの結果は、若干公称値には届かなかったが、データサイズに関係なく、1040MB/秒前後を発揮している。さらに未発表となる書き込み速度も、1000MB/秒こそ切っているが、990MB/秒台を維持している。

 前回試した「X9 Pro 2TB」とは転送速度に違いがあるので、公式の話は聞けていないが、おそらくは採用されているNANDチップやコントローラーなどが異なっっていると思われる。

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16MiBの結果
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64MiBの結果
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256MiBの結果
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1GiBの結果
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4GiBの結果
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16GiBの結果
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64GiBの結果

ファイルコピーで実パフォーマンスをチェック

 「X9」の基本のパフォーマンスにつづいては、実際にPC→「X9 4TB」(書き込み速度)、「X9 4TB」→PC(読み込み速度)へのコピーを実行して、実転送速度と処理に要した時間をチェックした。コピーに使ったのは、41.1GB 1ファイルの動画データ、13GB 1ファイルの圧縮データ、13.3GB 537ファイルのRAWデータ(1ファイル30MB程度)の3つのパターンでテストした。

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コピーテストの結果

 まずは「X9 Pro」のテストの際にも使用した41.1GB 1ファイルの動画データのコピー時間をみると、X9 4TBへのコピー時は60.62秒で、転送速度は約700MB/秒。PCへのコピー時は55.07秒で、転送速度速は765MB/秒となっていた。「X9 Pro」を使った計測では、読み込み時の転送速度は約935MB/秒だったので、一歩及ばない感じだ。

 13GB 1ファイルの圧縮データのコピーも、転送速度は630~700MB/秒と安定していたが、13.3GB 537ファイルのコピーでは、クセがあるようだ。PCへコピーする読み込み時の転送速度は約750MB/秒と問題ないが、書き込みとなるX9 4TBへのコピー時の転送速度は200MB/秒台まで落ち込んでしまった。20ファイル程度でも同じだったので、細かなファイルの書き込みは苦手なようだ。なお、ファイル数は異なるが、愛用している「X9 Pro 1TB」では、400MB/秒台の転送速度だった。

iPhone 15 Proで使ってみた

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 せっかくの4TBモデルなので、試しにiPhone 15 Proに接続して、「BlackmagicCamera」のクリップ保存先に使えるか試してみた。消費電力的に大丈夫かな~と心配したが、サクッと認識。クリップの保存先に設定でき、Apple ProRes 422HQで合計約2分40秒、約31GB分を録画したが特に問題はなかった。

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「X9 4TB」を問題なく認識。「BlackmagicCamera」のクリップ保存先として設定できた。
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録画も問題なく行えた

コストを重視した際の選択肢のひとつに

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 IP55規格準拠の防水、防塵、防砂耐性や暗号化など、さまざまなシーンでの使用に備えている「X9 Pro」とは異なり、使用シーンを絞ってコストを抑えた「X9」シリーズ。読み込み1040MB/秒台、書き込み990MB/秒台となった最大転送速度に、おおむね700MB/秒前後となったファイルコピー速度と、USB 3.2 Gen2対応ポータブルSSDとしては及第点。

 また、価格は4TBで同じ公称速度の競合製品が4万円台後半のものがあるなか、4万1780円と最安クラス。USB3.2 Gen 2ポータブルSSDの購入を考えている人は、購入候補のなかに入れて良いだろう。

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