2023年の格安SIMは、ドコモ通信品質/mineo32kbps/日本通信値下げ/OCNモバイルONE終了
ASCII.jp / 2023年12月31日 15時0分
主要格安SIMの料金表とともに、格安SIM、SIMフリースマホなどの1週間の動きをまとめてお届けしている本連載。今回は2023年最後の更新ということで、主に格安SIMの話題をまとめて紹介しよう。
ドコモの通信品質低下はMVNOにも影響 au/ソフトバンク網が使えるサービスが話題に
まず、2023年最大の話題と言えば、格安SIMに限らずではあるが、ドコモの通信品質低下。この通信品質低下については、主に無線部分での問題であったため、ドコモ網を利用している多くのMVNOにとってはサービス面、ビジネス面で少なからず影響があったはずだ(基本的にはNTTドコモとMVNO間の契約に基づく話ではあるのだが)。
●ドコモ、最近のネットワーク逼迫を「認識している」 5G拡大とエリアチューニングで対策 ●ドコモ、全国2000ヵ所&300億円の先行投資で通信品質改善の集中対策 年内に9割以上完了予定
32kbpsだけど月250円のmineo「マイそく スーパーライト」 使い方色々でマニア層に人気!
今春にau/ソフトバンク(その後ドコモも)が開始した「副回線サービス」。2022年にKDDIの大規模障害があったことから、保険的な目的で他社ネットワークを用いたSIMを提供するというものだが、大きな話題にならなかった。ただ、ASCII読者なら格安SIMを同様の目的で使っているという人も多いはず。
そうした際に便利なのが、基本料0円の「povo2.0」だが、これはau網のみ。そこでmineoから2月に登場したのが「マイそく スーパーライト」が注目を集めた。
「マイそく スーパーライト」は常時最大32kbps制限ながら、月250円の低料金。しかもドコモ/au/ソフトバンクの3ネットワークから選択可能だ。いざデータ通信が必要な場合は、1回198円の課金で24時間データが使い放題となる。非常時用としてはもちろん、旅行時のテザリング用などにも活用可能。また、月1210円でかけ放題オプションも追加できるので、通話専用にも便利と使い方はさまざまだ。
mineoはこのほかにも、22時半~7時半まで使い放題になる「夜間フリー」(月990円)を開始。「令和のテレホーダイ」として、こちらも話題を呼んだ。
●au/SBから「副回線サービス」が発表されたが、詳しい人には格安SIMの方が便利そうだ ●最大32kbpsだけど月250円で使い放題(?)のSIM、mineo「マイそく スーパーライト」に早速加入した ●mineo、マイそく専用オプション「24時間データ使い放題」を1回330円から198円に値下げ ●mineo、新サービス「夜間フリー」や日経電子版オプション加入者や「ゆずるね。」への特典を強化
日本通信は30GB+通話定額で月2178円が強力 IIJmioは通信量増量+人気端末を安価に提供
格安SIMの料金は下限に近い状態だけに、単純な値下げで話題になることは難しいが、その中でも頑張りを見せたのが老舗の日本通信。
既存の「合理的20GBプラン」を「合理的30GBプラン」に変更。月2178円の料金は変えずに、通信量を10GB増量した。この料金で月70分まで(もしくは1回5分まで)の通話定額がセットなので、電話番号での通話はたまに親や職場に発信する程度、データ通信も超ヘビーユーザー以外は2000円強で間に合う計算だ。
IIJmioも既存の「4ギガプラン」(月990円)、「8ギガプラン」(月1500円)について、料金を変えずに、月5GB、月10GBに増量。そのIIJmioでは、セット販売の端末価格も話題に。特にモトローラとはMVNOでの独占販売で、最新折りたたみ端末をオトクな価格で提供。人気の「AQUOS sensen8」は入荷即品薄と存在感を示した。
●月2178円で30GB+通話定額付き! 日本通信SIM「合理的30GBプラン」に実際に加入、ホントに高コスパ? ●IIJmio「ギガプラン」4GBと8GBが料金そのままデータ増量 4月1日から
路線が分かれたUQとワイモバ OCN モバイル ONEは残念 楽天モバイルはユーザーの評価・動向はどうなる?
料金プランについては、サブブランドや楽天モバイルについても触れておこう。
UQ mobileは「コミコミプラン」「トクトクプラン」「ミニミニプラン」と性格の異なる3プランを用意。特に「コミコミプラン」はahamoを意識。一方のY!mobileは、「シンプル2 S/M/L」と通信量別の松竹梅スタイルを貫いた。ドコモも「irumo」で、こうしたサブブランド対抗となる新たな料金を示している。
このドコモ「irumo」に合わせて発表されたのが、OCN モバイル ONEの新規受付終了。「irumo」はドコモの充実したサービス・サポートを安価な料金で利用できるのが売りだが、あくまで固定回線セット割引などが前提になった料金で、シンプルさを求める格安SIMユーザーには必ずしもマッチしない。既存契約者は引き続き利用できるとは言え、極めて残念な形での終焉となった。
楽天モバイルは「Rakuten最強プラン」で、auローミングでの接続時もデータ通信が無制限に。また、KDDIとの新ローミング契約によって、都市部繁華街についても一部で新たなローミングが順次開始されるとしている。現状の繋がりやすさについては意見が分かれるところだが、データ高速無制限+国内通話かけ放題がセットで月3278円という料金はやはり強力。2024年以降のユーザーの評価・動向も気になるところだ。
●6月開始のUQ mobileの新プランは損か得か 既存ユーザーはどうしたらいい? ●Y!mobileの新料金はS/M/Lの3プランをキープ ただし固定回線セットがないと実質値上げの印象 ●ドコモ契約のSIMをirumoにプラン変更した どこに注意が必要!? ●ドコモの新料金が話題だが、OCN モバイル ONEの実質終了が悲しい ●6月からの楽天モバイル「Rakuten最強プラン」は本当に“最強”になったのか
人気の音声通話付きSIMの料金表(税込)
※1:au網を用いたMVNOのサービスは基本的にいずれも直近3日の通信量が6GBを超えた場合の通信速度の制限がある ※2:加入から7ヵ月無料のキャンペーンで通信量が増量される(以降、月550円) ※3:加入から6ヵ月間無料のキャンペーンで通信量が増量される(以降、月550円)
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