世界最大級テック展示会「CES 2024」開幕! 開催地ラスベガスはこんなところ
ASCII.jp / 2024年1月8日 17時0分
CES 2024が開幕! そもそもCESってなに?
「CES 2024」が、現地時間の1月9日から12日まで、米国ネバダ州ラスベガスで開催される。
毎年、この時期になると「CESでXXが発表された」「CESにXX社が出展した」というニュースをよく目にするようになるが「CESってなに?」と思っている方もいるかもしれない。本稿ではCESの概要を解説し、あわせて開催地であるラスベガスの模様をレポートする。
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CESの歴史は古い。初めての開催はいまから57年前の1967年で、ニューヨークで開催された。当時の位置付けは、家電を含む電子機器の見本市だった。その後、1994年まではラスベガスとシカゴで1年に各1回開催されるようになり、1995年からはラスベガスで1年に1度開催される現在の形式に変わっている。
CESという名称は「Consumer Electronics Show」の頭文字からきていたが、現在ではこの呼称は廃止されている。また、近年は電子機器だけでなく、世界規模のメーカーによる、新型車やコンセプトカーの初公開の場所に選ばれることも多い。
本年開催の「CES 2024」は「ブレイクスルーを起こす技術と、世界中のイノベーターたちによる、最もパワフルなテックイベント(公式サイトより)」と銘打たれていて、展示される商品の領域や、出展対象となる企業が拡大し続けている傾向を示している(昔はこのサイトでも「世界最大級の家電見本市」という枕詞をつけていた)。
CESの概要は以上である。
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ラスベガスの街全体を使った巨大なイベント
CES 2024の開催前日と前々日は、メディアデイとして、メディア関係者や出展者向けに新製品を事前公開する機会が設けられている。
ここからは、メディアデイ初日の「Unveilイベント」へ向かいながら、開催地であるラスベガスの模様を紹介する。
ラスベガスは砂漠や山岳地帯に囲まれた四角い形状の街で、どこまでをラスベガスとするかの基準によっても変化するが、おおむねの面積は352平方キロメートルくらい。飛行機で降りていくと、広大な自然の中に、突然光り輝く街が現れる様子がよくわかる。
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街には無数のホテルやショッピングモールが立ち並んでいるが、どれもサイズがアメリカ規模で、近くに見えているはずの建物に、歩いても歩いてもなかなか辿り着かない。多くの人は、各ホテルから出ているシャトルバスや、主要ポイントをつなぐモノレール、Uberなどの配車サービス、タクシーなどを利用して移動している。
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初日の今日は時間に余裕があったので、ラスベガスの空気を感じながら、会場のホテル「Mandalay Bay」まで歩いてみることにした。滞在しているホテルはラスベガスの最北端に近い場所で、Mandalay Bayは最南端に近い場所なので、長い距離を歩いて、ラスベガスを縦断することになる。
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滞在場所から20分程度歩いたところに、メイン会場のひとつである「Las Vegas Convention Center」があった。Las Vegas Convention Centerは、日本で例えれば、幕張メッセや東京ビッグサイト、インテックス大阪のような、大規模な展示ホールである。ここの会場には、主に業界の大手企業の展示が集まっている。
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どんどん、南側に向かって歩いていく。何度も押しボタン式の信号を渡る。
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ちょっとしたネタだが、この押しボタンは、調べたところSWARCO McCain, Inc.という企業が作っているようだ。カバーに「McCAIN TRAFFIC SUPPLY」という刻印が見られる。
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が、ボタン部分と説明ボード部分の向きの都合で、“南北に対して横向き”のボタンは、カバーの「McCAIN TRAFFIC SUPPLY」の印字が逆さまになったまま装着されている。「機能や使い心地は変わらないから問題はないだろう」という、アメリカ的合理性を感じる。
メイン通りに向かい、チェックイン!
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ここまでで1時間程度歩いた。ラスベガスのメイン通りである「Las Vegas Strip」に向かうために、西側に曲がる。最近、SNSなどで話題になっている球形アリーナ「Sphere」が見えた。パンデミック前、「CES 2020」に訪れたときは、まだ存在していなかった。巨大な球が街の至るところから見える様子は、「ラスベガスの新しい名所」という雰囲気だ。
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Sphereの付近は、ラスベガスの中でも特にグレードの高いホテルが多く建っている街の中心部で、ルイ・ヴィトンやカルティエといった高級ブランドの入居するショッピングモールがある。
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メディア用のバッジをピックアップするために、ホテル「The Palazzo/The Venetian」内へ。The PalazzoとThe Venetianは大きな敷地内に豪華なホテルが2つと、カジノ、ショッピングモール、飲食店が所在している複合的なリゾート。高級時計ブランドの「オーデマ ピゲ」などが入居している。この街には、カジノで豪遊し、オーデマ ピゲを気軽に購入する富豪もいるはずだ。
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豪華なホテルの中を進んでいくと、CES参加者用のバッジのピックアップポイントがあった。ピックアップポイントはホテルや展示ホール、空港など、いくつかの場所に用意されていて、事前登録した氏名や企業名、顔写真がプリントされたバッジを受け取れる。
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2時間以上歩いて、目的地が見え始める
メイン通りに到達。夜になると、きらびやかなネオンが踊るエリアである。
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まだまだ歩く歩く。滞在場所から2時間15分ほど歩き、ようやく遠くの方に目的地のホテル、Mandalay Bayが見えてきた。見えてからが遠いラスベガス。すべての建造物が巨大なので、実際の距離よりも近く見えてしまうのだ。もう歩くのは、この辺りでやめておこう。
また別のホテルから出ている直行便に乗ってMandalay Bayへ向かう。
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開催場所は、ホテルMandalay Bay内のConvention Center。さすがラスベガスで、ホテルに入ってからも20分くらい歩かないと辿り着かない。当然のことではあるが、アメリカ人の平均的な体格に合わせて街が設計してあると感じる。
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出発からおよそ3時間。ようやく会場に辿り着いた。期間中は、CESのテーマカラーのサインがラスベガスの至るところにあって、このカラーを見るとなんとなく安心感がある。「自分に関係のある場所だ」とひと目で認識できるからか。
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ようやく辿り着いたと思ったら、今度は参加者による凄まじい行列。写真中、はるか遠くに見える青いゲートが、本日のUnveilイベントの入り口である。世界中から業界関係者が集まってきている。
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ディズニーランドの最も混んでいるアトラクションくらいの行列だ。しかし、定刻になると一気に進んでスムースに会場に入れた。Unveilイベントの模様は、また別稿で紹介する。
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おまけ 〜ラスベガスの夜景〜
CESというイベントの規模感と、ラスベガスの街の様子は伝わっただろうか。本稿にまとめている通り、CESは街全体を使って開催され、複数の施設を会場をして利用する、世界最大規模のイベントである。
会期中はどこを歩いていても、CESのバッジを首からぶら下げた出展者や記者とすれ違うし、ラスベガスのさまざまな場所でCESのテーマカラーを目にすることになるので、普段からにぎやかな街が、祭典でさらに盛り上がっているという雰囲気もある。
明日からは、CES 2024で発表される数々の新製品や新技術を紹介していくので、楽しみにしていてほしい。記事の一覧は、特集ページから閲覧可能だ。
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