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初代Mac風のWin11機! ミニPC「AYANEO Retro Mini PC」でベンチマークをぶん回してみた

ASCII.jp / 2024年1月11日 18時30分

天空「AYANEO Retro Mini PC AM01」3万9800円~5万9800円

 皆さんは「レトロPC」というとなにを思い浮かべますか? 筆者の場合は、ほしかったけど買えなかったコンピューターのことで頭がいっぱいになります。というわけで今回は、筆者が学生時代に「渇望」という言葉が大げさでないほど欲しまった初代Macを彷彿とさせるミニPC「AYANEO Retro Mini PC AM01」をお借りして、実機レビューをお届けいたします。

ケース、特製壁紙、ステッカー 装飾用ロゴでレトロ感を爆上げ

 本製品はレトロコンピューターをモチーフにした「ケース」を採用したミニPC。OSにはWindows 11が搭載されており、当時のOSが動作するわけではありません。それらを体験したい方は、Internet Archiveにアクセスしてみましょう。

 とは言え、「AYANEO Retro Mini PC AM01」はケースだけでなく、特製壁紙やステッカー、装飾用ロゴなどを用意。レトロコンピューター気分を味わうためのさまざまな仕掛けが盛り込まれていますよ。

本体カラーはベージュ。レトロコンピューターの定番カラーです。ぽてっとしててかわいい……
システムを組んでみるとこんな感じ。ただし縦置きすると前面のUSB Type-C端子とヘッドフォン端子を使えません。実用的には横置きが無難です。小さくてかわいい……
デスクトップには特製壁紙が設定されています。かわいい……

スペックも「プチレトロ」ですが そのぶんお手頃価格を実現

 天空が販売する日本向けの「AYANEO Retro Mini PC AM01」は、OSに「Windows 11 Home」、CPUに「Ryzen 3 3200U」(2コア、4スレッド、最大3.5GHz、15W)/「Ryzen 7 5700U」(8コア、16スレッド、最大4.3GHz、15W)を採用。メモリーは16GB/32GB(DDR4-3200)、ストレージは512GB(PCIe Gen3 x4接続)を搭載しています。

 日本向けには下記の3モデルが販売される予定で、ストレージの最大容量は512GB。SO-DIMMは2スロット、M.2 2280スロット(PCIe Gen3/SATA対応)は1基、2.5インチSSD/HDD用ベイ(SATA 3.0)は1基装備されているので、より大容量メモリー、ストレージが必要な場合は換装、増設しましょう。

●天空が販売する日本向けモデルのスペックと価格 ・Ryzen 3 3200U/RAM16GB/SSD512GB版 3万9800円 ・Ryzen 7 5700U/RAM16GB/SSD512GB版 5万3800円 ・Ryzen 7 5700U/RAM32GB/SSD512GB版 5万9800円

 インターフェースは、USB 3.2 Gen1 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×3、USB 2.0×1、HDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1、3.5mmヘッドフォン端子×1、有線LAN×1、電源端子×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6、Bluetooth 5.2をサポートしています(Ryzen 3 3200U搭載モデルはWi-Fi 5、Bluetooth 4.2)。

 本体サイズは132×132×60.5mm、重量は486g。電源は外付けACアダプターを使用。冷却用に35W大型高圧ターボファンが内蔵されています。

 アクセサリーは豊富に用意。ACアダプター以外にHDMIケーブル、2.5インチSSD/HDD装着用のブラケットとケーブル、装飾用ロゴ、ステッカー、ドライバー、オープニングツールなどが含まれています。特にステッカーはさまざまな種類が用意。用途に応じてさまざまなスタイルに飾れますよ。

 さて、記事執筆時点のモバイル向けRyzenプロセッサーの最新世代は7000番台ですが、「AYANEO Retro Mini PC AM01」には上位でも5000番台が搭載されています。スペック的にも「プチレトロ」と言わざるを得ません。しかしそのぶんミニPCとしてもお手頃価格を実現しています。本製品がどのぐらいのパフォーマンスを備えているかは、ベンチマークの章で確認してみましょう。

前面には電源ボタンを配置。仮想スクリーンにはスマイリーフェイスが刻印されています
本体底面からは35W大型高圧ターボファンが透けて見えます。4隅のプラスネジをはずせば、オープニングツールで底面パネルを開けられます
前面にはUSB 3.2 Gen1 Type-C×1、3.5mmヘッドフォン端子×1を用意
背面には有線LAN×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×3、USB 2.0×1、HDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1、電源端子×1を配置
パッケージには、本体、ACアダプター、電源プラグ×4、HDMIケーブル、2.5インチSSD/HDD装着用ブラケット、SATAケーブル、ネジ(M2×5.0)、ネジ(M3×4.0)、装飾用ロゴ、ステッカー、オープニングツール、ドライバー、ユーザーマニュアル、管理ソフト「AYASpace 2.0」インストラクションマニュアル、ステッカーが同梱
装飾用ロゴは4種類が付属。なんと、磁石でくっついているので脱着は容易です
ステッカーシートは6枚同梱。組み合わせ次第でさまざまなデザインを楽しめます
2.5インチSSD/HDDを装着するためのブラケットとSATAケーブル。大容量ストレージを搭載する際に重宝します
筐体を開くためのドライバーとオープニングツールが付属。無理なく底面パネルを開けられます

3Dゲームを快適にプレイするためには グラフィック品質を下げる必要あり

「AYANEO Retro Mini PC AM01」は、CPUに「Ryzen 3 3200U」または「Ryzen 7 5700U」が採用されています。前述のとおりモバイル向けRyzenプロセッサーの最新世代は7000番台。つまり、2世代古いCPUが搭載されていることになります。

 今回ベンチマークを実施したところ、CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は8977ptsを記録。3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark」のTime Spyは901、Fire Strikeは2156、Night Raidは9376となりました。2024年のPCのスコアとしては決して高くありません。

 実際、3DMarkの推定ゲームパフォーマンス(Estimated game performance)を見てみると、「Apex Legends」が1080p Ultra設定で30~35fps以上と表示されています。3Dゲームを快適にプレイするためには、グラフィック解像度や品質をもっと下げる必要がありますね。

「HWiNFO64 Pro」で取得したシステムの概要。今回借用したのはAMD Ryzen 7 5700U/RAM8GB/SSD256GBという日本向け製品版には存在しない構成です
CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は8977pts、CPU(Single Core)は1262pts
3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark」のTime Spyは901
Fire Strikeは2156
Night Raidは9376
3Dゲームベンチマーク「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(軽量品質、1280×720ドット、フルスクリーン)のスコアは2228(重い)
ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は2312.13MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は1121.25MB/s

レトロ気分を安価で リスクなく楽しみたい方にもってこいの1台

 毎度恒例の主観的評価については、エモ度は100点満点中95点、レトロ度は100点満点中85点です。ベージュのボディーは愛らしく、装飾用ロゴやステッカーもたくさん同梱されており、さまざまなカスタマイズが楽しめます。モチーフになったレトロコンピューターのファンはたまりませんね! 一方、レトロ度については、やや物足りなさを感じました。壁紙だけでなく、欲を言えばアイコンなども含めてデスクトップのデザインをレトロ風にできる「テーマ」がほしかったところです。

 本製品はCPUがちょっと古めなので最新ゲームを快適に動作させることはできません。しかし、ブラウジングや動画視聴などの一般的な用途なら実用上十分なパフォーマンスを備えています。また3Dゲームは厳しいですが、2Dゲームやレトロゲームであれば多くのタイトルを軽快に動作させられるはずです。

 保存状態のいい動作可能なレトロPCを手に入れようとすると、意外と高価です。レトロPCの気分を手間なく、安価に楽しみたい方に「AYANEO Retro Mini PC AM01」はもってこいの1台と言えます。

この記事を書いた人──ジャイアン鈴木

 EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始した。

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