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Androidがもっと便利に! グーグルのデバイス間接続の新機能を解説

ASCII.jp / 2024年1月11日 7時0分

CES 2024にブースを出展するグーグルがAndroidの新機能を発表しました

 米ラスベガスで1月9日(現地時間)に開幕したエレクトロニクスショー「CES 2024」に出展しているグーグルが、Androidのコネクティビティーに関連した新しい機能を紹介するプレス発表会を開催しました。

 Androidを搭載するデバイス同士によるワイヤレスデータ転送は、現在の「Nearby Share(ニアバイシェア)」から新しい「Quick Share(クイックシェア)」に変わります。Bluetoothデバイスの簡単ペアリング機能「Fast Pair」やアプリからデバイスへのワイヤレスキャスト機能もより使いやすくなります。CESで発表された「5つのAndroidの新機能」を解説します。

Androidデバイス間の簡単ファイル共有が「Quick Share」になる

 Androidを搭載するデバイス間でのワイヤレスによるファイル転送が、「Quick Share」にアップデートされます。2020年にグーグルがローンチしたNearby Shareに現在対応するデバイスが対象。2024年2月から順次、Quick Shareへのアップデートが始まります。

Nearby Share(ニアバイシェア)として親しまれてきたワイヤレスファイル転送の機能が「Quick Share(クイックシェア)」にアップデートされます

 Quick Shareはサムスン電子のAndroidを搭載するデバイスが先に採用したワイヤレスファイル転送の機能ですが、グーグルはサムスンとのコラボレーションによりQuick Shareをブラッシュアップして、Androidエコシステムにおける統一されたワイヤレスファイル転送の機能とします。

 アップデート後には、Quick ShareがAndroidデバイスとChromebookの間でも使用可能になります。LGエレクトロニクスに代表される大手PCメーカーは、プリインストールアプリとして「Quick Share」をWindows PCに拡大します。

ファイルを送信する相手を選択してからセキュアに共有できます

 最新のAndroidを搭載するスマホ、タブレットには新しいQuick Shareアイコンが追加されます。タップすると機能が起動して、画面近くにある利用可能なデバイスのリストを表示。転送のプライバシー設定はユーザーが自分で管理できるもので、自身のデバイスを見つけてファイルを送信できるユーザーを友人・知人など特定のユーザー、または全員など複数の条件から選べます。

Fast Pairがワイヤレスオーディオからスマートテレビにも拡大します

Fast Pairによるペアリングがスマートテレビにも拡大

 Androidデバイスにはイヤホンやヘッドホンなど、Bluetoothオーディオアクセサリーのペアリングを素速くシンプルにするための「Fast Pair」機能があります。ワイヤレスイヤホンやヘッドホンをペアリングモードにした後に、Androidデバイスに近づけると、デバイスの設定画面にアクセサリーのデザインを象ったアイコンが表示されます。これを選択するだけでペアリングが完了します。

 2月にはFast PairのサポートがAndroidデバイスだけでなく、Chromecast with Google TVにも拡大します。さらに今年の後半にはテレビメーカーによる多くのGoogle TVデバイスにも対応機器が増える予定です。

TikTokビデオを大画面テレビで視聴

 Chromecastを内蔵するデバイスに対して、スマホで制作したTikTokのコンテンツをワイヤレスでキャストして動画を大画面で視聴できるようになります。

TikTokのビデオを大画面テレビにキャストして楽しめる環境が充実します

 最初に対応するデバイスは2024年発売のLG TVシリーズなど、Chromecast内蔵のデバイスを予定。今年後半には、Chromecastビルトイン機能をホテルや病院などホスピタリティー/医療施設向けのBtoBサービスである「LG Hospitality」と「LG Healthcare」にも拡大します。

 2024年のCESで発表された最新の大画面テレビが、次々に新しいグーグルのキャスト機能に対応することを発表しています。名乗りを挙げた製品にはハイセンスの「ULED/ULED X」シリーズ、TCLの「Qクラス」と「QM7」ラインなどがあります。

 ワイヤレスキャスト機能については、SpotifyやYouTube Musicで再生している曲を、対応するGoogle PixelスマホからCharging Speaker Dockを装着したGoogle Pixel Tabletに飛ばせる機能が加わります。Pixelスマホにより、外出先で聴いていた音楽をPixel Tabletにキャストして、スピーカーリスニングが楽しみやすくなります。

Matter対応デバイス間の連携がスムーズに

 グーグルはアマゾンやアップルなども参画するConnectivity Standards Alliance(CSA)の一員として、標準規格化を目指すスマートホームデバイスの接続機能「Matter(マター)」の普及を推進しています。

 Matterに対応する機器は、北米を中心に数が増えています。グーグルはその勢いをさらに推進するため、LGのテレビと一部のGoogle TV、そのほかのAndroid TVデバイスにGoogle Homeのハブ機能を追加します。Nestシリーズのデバイスや互換性のあるテレビについては、Matterデバイスをホームネットワーク参加させてGoogle Homeアプリからローカルコントロールもできるようになります。

グーグルブースではAndroid Autoの体験デモも実施

Android Autoに対応するアプリとサービスを追加

 グーグルによる自動車向けのサービス「Android Auto」のアップデートについても紹介します。

 EV(電気自動車)のフォード・マスタング「Mach-E」と「F-150ライトニング」には、今後数ヵ月でGoogleマップ上に自動車のバッテリー情報がリアルタイムに表示ながら情報の共有ができるようになります。目的地に到着した際のバッテリー残量の推定値や道中の充電スポットの提案、さらには車両に応じた充電時間の推定値など、電気自動車の運転を快適にする機能が充実します。

 グーグルのマップ、音声アシスタントを初期搭載する「グーグル・ビルトイン」が、日産やリンカーンなどの一部車種にも対応します。北米では1月9日から、Androidスマホで計画した旅行の計画を自動車のディスプレイ上のグーグルマップに直接送信できる機能も加わります。北米では子ども向け番組「PBS Kids」、アニメが充実する動画配信「Crunchyroll」など、自動車で楽しめるグーグルのアプリとサービスが多くの車で見られるようになります。

 

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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