「今回の妹は一味違う」 伏見つかさ新作「私の初恋は恥ずかしすぎて誰にも言えない」

伏見つかさ先生の新作「私の初恋は恥ずかしすぎて誰にも言えない」（電撃文庫）発売中！

　こんにちは！ 「妹に恋をする」蜜の味を、高坂桐乃に教えられたアスキーのオタク編集者 松永です。

　「俺の妹がこんなに可愛いわけがない（以下、俺の妹）」「エロマンガ先生」の生みの親である伏見つかさ先生の新作「私の初恋は恥ずかしすぎて誰にも言えない（以下、わたハズ）」（電撃文庫）が1月10日に発売されました。

　俺の妹の高坂桐乃やエロマンガ先生の和泉紗霧といった癖の強い妹ヒロインを生み出してきた伏見つかさ先生の新作なら「やっぱ妹ものでしょ！」と思っていたファンの期待どおり、今回も妹ヒロインが輝く作品です。

　イラストレーターはかんざきひろ先生。俺の妹＆エロマンガ先生と変わらぬタッグで新たな妹ヒロインの物語を描きます。

1月14日、AKIHABARAゲーマーズ本店にて「わたハズ」店頭抽選会を実施

　1月14日にはAKIHABARAゲーマーズ本店で、本作の発売を記念した「店頭抽選会」を実施。登場人物の八隅千秋と八隅楓のコスプレイヤーさんがポスター配布をしたり、担当編集の三木一馬氏が抽選会の景品をお渡ししたりと、集まったファンが盛り上がりを見せるイベントとなりました。

AKIHABARAゲーマーズ本店 1階にて設置されているパネル

　店舗内には、「わたハズ」の大きなパネルもあります。「人に言えない秘密を抱えているのはどっちでしょう!?」と何やら意味深な投票を実施していて、この質問が気になって本作を購入しました。

千秋と楓「人に言えない秘密を抱えているのはどっちでしょう!?」

　もちろんこの「秘密」というのは物語を読み進めると明らかになります！ 千秋と楓の兄妹のほかにも魅力的なキャラクターが登場するので、ぜひ読んでみてください。コミカルなキャラクターたちのやりとりに思わず笑ってしまいますよ（笑）

千秋と楓が可愛い！ 豪華景品＆非売品ポスターのプレゼント実施

　店頭抽選会では、伏見つかさ先生直筆サイン入り色紙のプレゼントや非売品のA2ポスターの配布が実施されました。

写真左：特賞「伏見つかさ先生直筆サイン入り色紙」、写真右：参加賞「伏見つかさ先生書き下ろしSS4Pブックレット」

　伏見つかさ先生のサイン色紙は、当日の当選者のみに渡された限定品となりましたが、参加賞の書き下ろしSS4Pブックレットは、その内容が後日無料公開予定となります。わたハズ公式Xにて続報を待ちましょう。

写真左：千秋のコスプレイヤー 紅羽りおさん、写真右：楓のコスプレイヤー しょこらさん

　千秋のコスプレを務めた紅羽りおさんと、楓のコスプレを務めたしょこらさん。作中の2人と同じ制服姿で、列を作っていたファンにポスターを配布しました。

ポスターを配布する紅羽りおさん

　可愛い印象の千秋をそのままに、ピンクの髪が華やかな紅羽りおさん。ブレザーのボタンが開いていたのは、千秋のとあるシーンを連想しました。本作を読んだなら思わず笑ってしまうポイントだと思うのは、きっと自分だけではないはず！

ポスターを配布するしょこらさん

　クールな印象の楓がそのまま現れたようなしょこらさんは、ポスターを渡すときは笑顔で、写真を撮るときは楓を想像させるクールな表情で応じてくれました。

担当編集の三木一馬氏。抽選会の景品お渡しに参加

　抽選会の景品お渡しには、担当編集の三木一馬氏が登場。一人一人に景品を渡しながら、時折ファンの方と会話をしている姿も見られました。なんでも「ファンの生の声を聞いて、これからの作品作りに反映したい」という。

　そんな三木氏に、わたハズの見どころを語ってもらいました。今回の妹は一味違うそうですよ！

担当編集 三木一馬氏に聞いた 「わたハズ」の見どころ

――「俺の妹」「エロマンガ先生」が代表作である伏見つかさ先生の新作ですが、今回も“妹もの”でしょうか？

　そうですね、妹は登場します。伏見さんの作品の読者はラブコメディーが読みたいと思っている方が多いので、そのジャンルは変わっていません。ただ「俺の妹」と「エロマンガ先生」とは一味違った作品にしたいと思っていて、今までの他のラブコメとも違うものをと考えて、みんなが驚く作品になればと思いました。

「ファンの生の声を聞きたい」とイベントに参加した三木一馬氏

――“一味違う”とは？

　ジャンルは俗にいう「トランスもの」となっています。主人公の女の子は、本当は男の子で朝起きたら性別が逆転していたというのが物語の導入になります。さらに、妹の楓ちゃんにも秘密があって、女の子には生えてはいけないものが生えてしまいます。このトラブルを解決しようというのがこのラブコメのポイントですね。

　伏見さんの作品でこれまで見られた家族愛とか、友情とか、優しい心を持つ子が物語を紡いでいくところは変わっていません。読んでほっこりして、笑って楽しめて、幸せになれる本だと思います。

――俺の妹の桐乃、エロマンガ先生の紗霧のように、伏見先生の作品はちょっと変わった妹が登場すると思うんですが、今回はどうでしょう？

　妹ヒロインは楓になりますが、楓は桐乃や紗霧以上にクールです。だけどやっぱり素直じゃない。ただ「素直じゃない」という裏返しは「兄妹として本当は仲良くなりたい」という気持ちであって、その裏表はこれまでのヒロインと共通している部分だと思います。

本作のキャラクターたち。可愛い！ 癖が強い！

――伏見先生の作品は長期的な作品になるイメージですが、今回の作品も長期的に考えていますか？

　物語を長く続けるイメージはありますが、1巻で区切りを良くしている部分はあります。本作のあとがきにも書いてありますが、伏見さんは「もうここで終わっても悔いがない」と思って、1巻1巻を全力で描いています。読者の皆さんが続きを読みたいと言ってくださるなら今後も続けたいですね。

――この先、メディアミクスの展開はありますか？

　既にコミカライズが発表されていて、「ヤングアニマル」で1本と、スピンオフコミックの連載が決まっています。アニメになったらいいなとも思いますので、この作品を読んだビデオメーカーさんはぜひお願いします！

堂々たる「初恋の物語」 「わたハズ」は今後どうなるだろう？

　八隅千秋“くん”は八隅千秋“ちゃん”になって、妹の楓にはあるものが生えてしまって、物語の開始早々からとんでもない展開が広がっている本作ですが、大きなテーマは、主人公の千秋が初恋をすることです。

　果たして、千秋は初恋ができるのか。今後の「わたハズ」に期待しましょう！

■私の初恋は恥ずかしすぎて誰にも言えない 著者：伏見つかさ／イラスト：かんざきひろ 発行：KADOKAWA（電撃文庫） 発売：1月10日より発売中 価格：726円

©︎伏見つかさ 2023 イラスト／かんざきひろ