第14世代「Core i9-14900HX」+「RTX 4090」に超高輝度LCD搭載の「ROG Strix SCAR 18」実機レビュー

　最後にパフォーマンスをチェックしよう。まずCPU性能だが、「CINEBENCH R23」のCPU（Multi Core）は30933pts、CPU（Single Core）は2157ptsとなった。

　「Core i9-13980HX」を搭載する「ROG Strix SCAR 18 G834」がCPU（Multi Core）は31728pts、CPU（Single Core）は2145ptsだったので、「ROG Strix SCAR 18 G834JYR」はCPU（Multi Core）で97％相当、CPU（Single Core）で101％相当のスコアを記録したことになる。

　「Core i9-14900HX」と「Core i9-13980HX」はともに8P+16Eの24コア32スレッドで、ターボブースト時の最大周波数が5.6GHzか5.8GHzの違いがあるが最大ターボパワーは157Wで同じだ。今後のファームアップでオーバークロックにも対応して欲しいところだ。

「HWiNFO64 Pro」で取得したシステムの概要。試用機にはCore i9-14900HX/RAM64GB（DDR5-5600）/SSD1TB×2（PCIe Gen4 x4接続）を搭載されている

ベンチマークは「Armoury Crate」で動作モードを「Turbo」、GPUモードを「Ultimate」に設定して実施している

「CINEBENCH R23」のCPU（Multi Core）は30933pts、CPU（Single Core）は2157pts、「CINEBENCH2024」のGPU（System Requirments）は22862pts、CPU（Multi Core）は1730pts、CPU（Single Core）は126pts

　一方3Dグラフィックス性能については、「3DMark」のTime Spyは20763、Fire Strikeは32608、Wild Lifeは120558、Port Royalは13484となった。

　「ROG Strix SCAR 18 G834」のTime Spyは20419、Fire Strikeは36382、Wild Lifeは121637、Port Royalは13546だったので、「ROG Strix SCAR 18 G834JYR」はTime Spyで102％相当、Fire Strikeで90％相当、Wild Lifeで99％相当、Port Royalで100％相当のスコアを記録したことになる。

　両機種ともディスクリートGPUに「NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPU」を搭載しているので、Fire Strike以外はほぼ同等のスコアとなった。

「3DMark」のTime Spyは20763、Fire Strikeは32608、Wild Lifeは120558、Port Royalは13484

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」（標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン）のスコアは20876（非常に快適）

　ストレージ速度については、PCIe Gen4 x4接続SSD「HFS001TEJ9X101N」2基をRAID0構成で搭載しているだけに、「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は127387MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は9130MB/sと、シングル構成のSSDとは異次元のスコアを記録した。

　ゲームの起動やロードはもちろんのこと、クリエイティブ系アプリでも大きな恩恵を受けられるはずだ。

ストレージにはPCIe Gen4 x4接続SSD「HFS001TEJ9X101N」2基をRAID0構成で搭載。「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード（SEQ1M Q8T1）は12738MB/s、シーケンシャルライト（SEQ1M Q8T1）は9130MB/s

　バッテリー駆動時間については、「Armoury Crate」で動作モードを「サイレント」、GPUモードを「エコモード」に設定して「PCMark 10 Gaming Battery Life」を実行したところ、4時間52分動作した。

　左側面のUSB 3.2 Gen2 Type-Cは本体への給電に対応しているので、外出時には小型軽量なUSB Power Delivery対応ACアダプターやモバイルバッテリーを有効活用できる。

ディスプレー輝度40％で「PCMark 10 Gaming Battery Life」を実行したところ、4時間52分動作した

最上位CPUに2倍のメモリーを搭載して 価格アップが1万円なのは驚き

　「ROG Strix SCAR 18」は、現時点でインテル系ゲーミングノートPCとして最高クラスのスペックだ。メモリー、ストレージには大容量タイプが内蔵されており、18型WQXGA液晶はバックライトにミニLEDバックライトを採用。Dolby Vision、Dolby Atmosに対応しており、映像、サウンド両面において文句なしの臨場感だ。

　驚いたのは価格で、最上位の構成はCore i9-14900HX/RTX4090/RAM64GB/SSD2TB。CPUをアップグレードし、メモリー搭載量を倍増しつつ、2023年モデルから1万円アップに留めているのは、相当戦略的な価格設定だ。

　もちろん安い買い物ではないのは確かだが、「ROG Strix SCAR 18」はそのスペックを欲する方には、非常に満足感の高い1台である。