【レビュー】Google Pixel Watch 2はAndroid向けスマートウォッチの定番になれるのか?
ASCII.jp / 2024年1月20日 12時2分
これから4回にわたって「Google Pixel Watch 2」をレビューしていきます。Google Pixel Watch 2(以下、Pixel Watch 2)は、Pixelブランドのスマートウォッチの2世代目として2023年10月12日に発売されました。Googleストアでの価格は、Bluetooth/Wi-Fiモデルが5万1800円、4G LTEモデルが5万9800円。ドコモ、au、ソフトバンクも取り扱っています。筆者はグーグルから借りた4G LTEモデルを使っています。
シンプルで洗練されたデザインを継承。中身はしっかり進化
Pixel Watch 2の文字盤は円形で直径41mm。エッジ部が丸みを帯びていて、ディスプレーの背景色が黒で、画面縁も黒なので、黒いドーム状の画面に時刻が浮かび上がるように見えます。文字盤のデザインはカスタマイズできますが、アナログの腕時計を模したデザインではなく、シンプルでフラットなデザインが中心。初代モデルのPixel Watchのデザインを継承し、誰が見ても、すぐにPixel Watchだとわかるアイコニックなデザインとして定着させたい狙いもあるのでしょう。
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右側面にクルクル回して操作できるリューズがあり、その上に最近使ったアプリを呼び出すボタンを搭載。さらに、右側にはマイク、左側にはスピーカーが搭載。通話ができ、Googleアシスタントも利用できます。
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前モデルのケースはステンレス製でしたが、Pixel Watch 2は再生アルミニウムを使用。見た目の色はほとんど変わりませんが、ケースの重さは36gから31gへと軽量化が図られています。ただし、前モデルに比べて、ケースの裏面に皮脂や汗の汚れがつきやすくなったように感じました。と言っても、ティッシュでサッと拭き取れる程度なので問題なし。
ケースの背面には各種センサーを搭載。前モデルではシングルパスだった心拍数センサーがマルチパスになって精度が向上。新たに皮膚温センサーと身体反応を測定するための電気センサーが追加され、身体の微細な変化を検出し、ストレスマネジメントに生かせるようなっています。
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バンドは大小2サイズを同梱。Sは手首周りが130〜175mmの人向けで、Lが165〜210mmの人向け。筆者はSではキツくて、Lを使っていますが、かなり余裕があります。同梱のバンドは「アクティブ バンド」というもので、耐熱性や耐油性に優れたフルオロエラストマー製。巻いて余る部分を内側に差し込む仕様で、フィット感がよく、ワークアウト時にも適しています。なお、素材の異なる交換バンドのバリエーションも充実しています。
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Googleサービスとの親和性の高さが魅力
Pixel Watch 2のOSは、グーグルが中心となって開発する「Wear OS」で、バージョンは「4.0」。Android 9.0以降のスマホに対応し、iPhoneでは使えません。スマホとのペアリングや設定には「Google Pixel Watch」アプリを用いますが、筆者が使っているGoogle Pixel 8にはプリインストールされていますが、他社のAndroidスマホで使う場合は「Playストア」からインストールする必要があります。
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Googleの各種アプリやサービスとの親和性が高いことも特徴。「Gmail」は全文が読めて、返信も可能。「マップ」「カレンダー」「YouTube Music」もプリインストールされていて、「Googleウォレット」に「Suica」「iD」など。一部の決済サービスを登録して使うこともできます。さらに「Playストア」からウォッチ対応アプリをダウンロードして追加することもできます。スマホとの連携性を最重視する人には格好のスマートウォッチと評価できそうです。
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文字盤を下方向になぞると「クイック設定」が表示。上方向になぞると通知を確認できます。リューズを押すとアプリ一覧を呼び出せて、そこから使いたいアプリを起動できます。Androidスマホと同じような、わかりやすい画面構成です。
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左右になぞると「タイル」を表示できます。タイルは、スマホにおけるウィジェットのようなもので、ワークアウトを素早く起動できる画面だったり、天気だったり、最新の心拍数データだったりがプリセットされています。タイルの順番を入れ替えたり、新しいタイルを追加したりもでき、自分が使いやすいようにカスタマイズできます。
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表示される文字のサイズや、「傾けて画面をON」「タップで復帰」といったジェスチャー操作もカスタマイズ可能。画面の明るさは自動調節も手動での調節も可能。「設定」には、Pixel Watch 2をより使いやすくするためのメニューが揃っています。
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Fitbitがヘルスケア機能を使えることも利点
Pixel Watch 2は「Fitbit」として使えることも大きなアドバンテージ。健康指数の計測やマネジメント、運動のトラッキングなどに関する機能は、「Fitbit」ブランドのデバイスと同等の機能がほぼ丸ごと入っていると言って差し支えないでしょう。なお、Fitbitの機能を使うには「Fitbit」アプリが必要。Pixel Watch 2の初期設定をしていると、自然に「Fitbit」アプリの設定に導かれます。初めて使う人はGoogleアカウントでログインして初期設定ができます。これまでにFitbitデバイスを使っていた人は、従来のアカウントを引き継げますが、Googleアカウントを紐づける必要があります。それらの作業はさほど面倒ではないものの「二度手間感」があったのは事実。Pixel Watchを使う上で「Fitbit」アプリは絶対的なものなので、将来的にはアプリを統合してもらいたいものです。
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Fitbitのヘルスケア機能では、心拍数、血中酸素飽和度、呼吸数などがモニタリングされて、異常を検出すると通知される仕組み。新機能「身体反応」は、興奮や動揺など、身体にちょっとした変化が生じると知らせてくれる機能。ちなみに、どのように役に立つのかはまだ実感できていません。しばらく使ってみてから、あらためてレポートさせていただきます。
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ワークアウトモードは40種類以上。ウォーキングやランニングを自動検出して、記録に導いてくれる機能もあり、一定時間運動が停止した場合に、自動で停止する機能も備えています。
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GPSを内蔵しているので、スマホを持たずに、Pixel Watch 2だけで位置情報を記録することも可能。筆者はまだ試していませんが、4G LTEモデルで通信事業者のモバイルプランに加入していれば、Pixel Watch 2だけで、かかっていた電話に応答することもできます。モバイルプランへの加入方法と使い勝手についても、追って詳しくレビューします。
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充電は毎日必要
前モデルのPixel Watchは、機能や使い勝手は評価されつつも、「もう少し電池が持てば……」と、電池持ちに不満を持った人もいたようです。Pixel Watch 2のバッテリー容量は306mAhで、「常に表示状態のディスプレーで24時間使用可能」とのこと。実際に使ってみた印象もその通りで、普通に使っていると1日は持ちます。しかし、そのまま腕に巻いたまま寝ていたら、朝には電池残量がゼロになっていることもありました。
ちなみに、筆者が常時表示をオフにして使ってみたところ、電池持ちはかなり良くなりました。フル充電で1日を過ごして、就寝時に確認すると、30%以上残っていて、そのまま睡眠時の計測にも使えました。常時表示をオフにすれば、余裕で1日は持つと言えそうです。
Pixel Watchは3大キャリアが揃って取り扱っていることもあり、売れ行きも良いようです。iPhoneにおけるApple Watchのように、Androidスマホと組み合わせて使う定番のスマートウォッチになり得る可能性もありそうです。長く愛着を持って使い続けられるのか否か? 次回機能、さらに掘り下げてレビューします。
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