1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

DJ KOOさんが指摘する「唯一の欠点」とは? ポータブルDJシステム「FJ1」がイベント開催

ASCII.jp / 2024年1月28日 9時0分

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
「GODJ Plus」の多彩な機能を使いこなすプレイでフロアを盛り上げたDJ KOOさん

 アスキー編集部の大塚と申しますこんにちは。ベースミュージックとサウナ(つまり低音と高温)が大好きです。

 1月26日金曜日の夜、筆者は渋谷にあるクラブ「CIRCUS TOKYO」に参りました。ここはサウンドシステムの音の良さと落ち着いた雰囲気で音楽好きに人気の中規模クラブで、海外アーティストも含めた幅広いDJイベントやライブイベントが行われています。筆者もこれまで何度か来てますね。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
渋谷のクラブ、CIRCUS TOKYOに来ましたー。VOID Acousticsの特徴的な天吊りスピーカーがかっこいいベニューです(写真が暗くて見えませんが)

実はGODJユーザー! DJ KOOさん、DJ TAROさん登場のイベントを開催

 さて今夜の用件は何かというと、こちら。間もなく(1月30日に)クラウドファンディングが終了するポータブルDJシステム「FJ1」を紹介する、一夜かぎりのDJイベントです。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催

 FJ1については、昨年11月のこちらの記事でご紹介しました。2017年に発売され人気を集めた「GODJ Plus」のパワーアップ&後継機で、今年の8月から順次出荷開始の予定です。現在実施中のクラウドファンディングは、11月末に目標額5000万円を突破し、以後も大きく購入総額を伸ばしています。

■関連記事:A4サイズのポータブルDJシステム「FJ1」を細かく見て、裏話も聞いてきた!

 イベントには、みんな大好きTRFのDJ KOOさんや、J-WAVE「SATURDAY NIGHT VIBES」などのラジオDJとしても知られるDJ TAROさん、そしてFJ1の開発者であるミューシグナル代表取締役の宮崎晃一郎さんらが出演。GODJ Plusを使ったDJプレイに加えて、プロDJから見たGODJ/FJ1の魅力、そしてFJ1の最新情報や開発裏話といったトークを展開しました。

 DJ KOOさんは、GODJ Plusを携えて海外遠征をしたこともあるというベテランユーザー。さらにDJ TAROさんに至っては、自ら宮崎さんにアプローチし、搭載する機能についてさまざまなアドバイスとリクエストをしてきたと言います。実はお二人とも、GODJ/FJ1とは深いつながりがあるんですね。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
ポケットサイズのGODJでプレイするDJ TAROさん、トークする宮崎さんとDJ KOOさん

 そんなお二人をゲストに迎え、さらにはFJ1のクラウドファンディングに参加した(あるいはまだ迷っている)数十人のファンも詰めかけて、満員となった会場は熱く盛り上がったのでした。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
DJ KOOさん。EDM、ダブステップからYOASOBI、TM NETWORK、そしてTRFまで、幅広い選曲でフロアをわかせました(映像はTRF「survival dAnce」のサビで「yeh yeh yeh yeh yeh survival dAnce!(ヒュー!)」と盛り上がるシーン。都合上、音は各自で脳内再生してください)

ストレッチゴール達成! Bluetooth対応と「無料DJ講座」を追加発表

 Dr.DJ ATSUKOさんによるオープニングDJのあと、イベントがスタート。まず登場したDJ TAROさんが発表したのが、クラウドファンディングのストレッチゴールである目標金額8000万円の達成でした。

 実は、このイベント当日に目標を達成してドラマチックに盛り上げたい――という思惑だったらしいのですが、勢いが止まらずうっかり前日に達成してしまったとのこと。ともあれ、おめでとうございます。

 そして宮崎さんからは、ストレッチゴール達成を記念したFJ1への新機能追加が発表されました。これまでリクエストの多かった「Bluetooth対応」です。FJ1のプレイをBluetoothスピーカーでも気軽に鳴らせるようになるので、これはうれしい機能追加です。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
追加機能としてBluetoothオーディオ対応を発表!

 もうひとつ、「FJ1を買っても使いこなせるかどうかが心配……」とためらっている人向けに、宮崎さんから発表されたのが「プロDJによるDJ講座の開講」です。

 これはFJ1購入者全員が受講できる無料のWeb講座で、詳細はまだ明らかではありませんが、「製品のお届け後、最低でも3回は実施して、皆さんがFJ1の機能を一とおり使いこなせるようにしたいと思います」(宮崎さん)とのことでした。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
イベントでは、Dr.DJ ATSUKOさんがプレイする手元を見せながら、宮崎さんが基本機能を解説。ちなみにATSUKOさんは、脳と音楽/リズムの関係を研究する脳科学研究者でもあります

 なおFJ1ではハードウェアがパワーアップするため、基本機能も大幅に性能改善されることが明かされました。たとえば、これまで1曲あたり10~15秒かかっていた楽曲ファイルの自動BPM解析が1秒程度で(!)終わる、曲のテンポを大きく変えるタイムストレッチの音の劣化も少なくなる、といったものです。おぉすごい。

「ユーザーのリクエストを聞いて“育つ”DJマシン」と開発の裏側

 DJ TAROさんと宮崎さんのトークでは、過去にTAROさんから搭載をリクエストしたある機能と、その開発の裏話が語られました。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催

 かつてTAROさんがリクエストしたのは、再生中の曲(トラック)のテンポを一瞬だけアップ/ダウンさせる「ピッチベンド」。DJプレイで2つの曲をつなぐとき、曲どうしのリズムがずれているときれいにつながらないので、それを微調整する機能です。ただし、テンポアップ/ダウンしたときに音程(ピッチ)まで変化してしまうと、やはりきれいに聞こえません。そこで「音程はそのままキープして、テンポだけ変化させてほしい」、そんなリクエストでした。

 「軽く『これ、できるようにならないですかね?』と言ったら、宮崎さんは(強い口調で)『できませんっ!!』って(笑)。『それにはメモリがああでこうで……』と難しい説明があって、ああそうかできないんだ、軽い気持ちで言ってしまってごめんなさい、と思いつつ、この人とはしばらく距離を置こうかな……とも思ったんですが(笑)」(TAROさん)

 ところがしばらくすると、宮崎さんから「できるようになりました!」と連絡が入ります。ソフトウェアのアップデートを通じて、ピッチベンド機能を追加したのです。その点にもTAROさんは驚いたと語ります。

 「ハードウェアなのに、機能を後からアップデートできるのはすごいなと。リクエストしたらそれが実現して、どんどん“育つ”DJマシンってほかにない。さらに、僕以外にもいろいろなユーザーさんの声を聞いている、そういう開発のスタンスがすばらしいなと思ってます」(TAROさん)

 宮崎さんは、実際にGODJやFJ1にどんな機能を載せるのかは「ほとんどユーザーさんが決めています」と話します。「僕自身はDJをほとんどしないので、どんな仕様がいいのかわからないんですよ(笑)」(宮崎さん)。GODJ Plusのリリース後、「フェーダーの中心位置を示す目盛りがつまみに隠れて見えない」とユーザーに叱られて問題に気付き、FJ1では直すことにしたという失敗談も披露しました。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
FJ1に触れるコーナーには人だかりが。現在開発中につきモックアップですが、来場したファンは本体サイズや操作感を確認し、熱心に宮崎さんと意見交換をしていました

DJ KOOさんがプロ視点で見た、ポータブルDJマシンの魅力と「唯一の欠点」?

 DJ KOOさんによるDJセットの後、KOOと宮崎さん、TAROさんのクロストークでは、GODJ/FJ1のようなコンパクトなDJマシンの魅力とメリットが、プロDJの視点から語られました。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催

 KOOさんはこれまで、フランスやアフリカへの海外遠征でGODJ Plusを持ち出したそうです。「DJとしては、荷物が重たくなるのはしょうがない部分だったんですけど、GODJはこれひとつだけ持って行けばできちゃう」(KOOさん)。

 ちなみにどこの国に行っても、DJができるA4サイズの謎マシンに「これは何なんだ!」と驚かれ、操作が直感的なので「ちょっとやらせてくれ」とすぐにコミュニケーションが生まれるのだとか。

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催
JICAの依頼を受け、KOOさんが日本舞踊家の孝藤右近さんとアフリカに渡った「BON for AFRICA/アフリカ盆踊り」プロジェクトでもGODJが活躍

 また、クラブやイベント会場といった現場ですぐにセットアップできる安心度の高さもポイントとのこと。「前のDJが終わって次のDJが引き継ぐセットチェンジのときに、機材構成が複雑だとトラブルが起きかねないんですが、GODJならばケーブルを一発つなげばOKなので」(KOOさん)。TAROさんも、電源をオンにしてから起動が速い点が、プロDJ向けマシンとしては「すごく大事」だと賞賛します。

 KOOさんはもうひとつ、GODJ Plusが出力する音の良さも指摘しました。一般的なプロDJ機材はXLR(キャノン)コネクタというオーディオ出力端子を備えていますが、GODJ Plusは民生機器向けのRCAコネクタのみ。それでもこの夜はCIRCUS TOKYOのサウンドシステムをしっかりと鳴らしており、KOOさんも「音がぼやけず、はっきりと出ていたと思います」と評価しました。

 ちなみに、将来的に実現してほしい機能として、KOOさんは「クラウドへの対応」を挙げました。本体内やUSBストレージに保存した音源だけでなく、クラウド上にある音源を使ってDJプレイができたら新しい、という発想です。宮崎さんも、今回のFJ1ではネットワーク機能を進化させていきたいと考えているとのことで、たとえばUSBドングル経由でWi-Fi接続して、音楽配信サービスの音源をプレイできたら面白いことになるはず、と応えました。

* * *

ポータブルDJシステム FJ1 DJイベント開催

 この夜のDJセットでKOOさんは、キュー、エフェクト、サンプラー、スクラッチなど、GODJ Plusが備える多彩な機能を使い切るプレイを披露しました。宮崎さんから「KOOさん、いろいろボタンを押しすぎですよ(笑)」と言われたKOOさんは、「これ(GODJ)の唯一の欠点は『夢中になっちゃうこと』なんですよ」と応じました。

 「これの唯一の欠点は『夢中になっちゃうこと』。2曲だけあれば、たぶん30分くらいはずっと遊んでいられます」(KOOさん)

 TAROさんも、GODJにはDJマシンに求める「楽しさ」があるとして、FJ1を通じてさらにその楽しさが広がることを期待していると語りました。

 「僕、本当にいつも思ってるんですけど、音楽が好きだったらただ再生ボタンを押して聞くだけじゃなくて、みんな自分で回せば(DJプレイをすれば)いいのにと思ってます。KOOさんのようなプレイまではできなくても、自分で聴きたい曲を聴きたい順番でかける、前にかけた曲が終わるちょっと前に次の曲をかける、ただそれだけでも幸せな気分になりますよ。ぜひみんなにDJをやってほしいなと思います」(TAROさん)

※本記事は、プロジェクトオーナーのプロジェクトが必ず成功することや、プロジェクトの品質、リターン内容を保証するものではありません。プロジェクト進行中に関するトラブル、返金要求、リターン返品要求はプロジェクトオーナーの責任のもと行なわれます。プロジェクト不成立時には製品が届かなかったり、返金が受けられないなどのリスクがあります。出資は自己責任でお願いします。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください