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【解説】Apple Music Classicalで空間オーディオ、ハイレゾロスレスを楽しむ方法

ASCII.jp / 2024年2月2日 19時0分

Apple Music Classicalには数千を超える空間オーディオに対応する作品があります

 アップルによる新しいクラシック専門の音楽ストリーミングサービス「Apple Music Classical」が始まりました。今回はドルビーアトモスによる空間オーディオ、ハイレゾロスレスなどクラシック音楽のリスニングがいっそう楽しくなる機能の使い方を深掘りします。

Apple Music クラシック

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クラシック音楽を聴く環境を整えよう

 Apple Music Classicalのカタログには、クラシック音楽の最新リリースから不朽の名作まで500万を超える作品が揃っています。うち、数千の作品はドルビーアトモスによる空間オーディオでも配信され、環境を揃えれば立体的な音楽再生が楽しめます。またタイトル数は公開されていませんが、CDを超える高音質なハイレゾロスレスの楽曲もあります。

 どちらの機能も先行するApple Musicで、長年に渡り提供されてきました。2024年1月下旬現在、AndroidのApple MusicとApple Music Classicalのアプリはまだ空間オーディオ再生ができません。ハイレゾロスレス/ロスレス再生には対応しています。

 それぞれの機能は、アプリから設定をオンにすることによって楽しめます。iOS/iPadOSは「ミュージック(Apple Music)」と「クラシック(Apple Music Classical)」の設定がひとまとめになっているようです。Android OSは各アプリで個別に設定が必要です。

空間オーディオ、最良の再生環境は?

 空間オーディオ再生は、特にクラシック音楽との相性がとても良いです。大編成のオーケストラによる演奏は、ホールの広さや音の響きの豊かさが捉えやすくなります。良質な録音作品を聴くと、ホールに張り詰める空気感までもが伝わってくるような感覚が味わえます。

 Apple Music Classicalのドルビーアトモスによる空間オーディオで配信されているコンテンツをiPhone/iPadで楽しむために必要なデバイスは、下記の通りです。

①iPhoneは「iPhone 7」以降。以下に該当するiPadはヘッドホン/イヤホンのほかに内蔵スピーカーによる再生も可能 ・iPad Pro 12.9 インチ(第3世代)以降 ・iPad Pro 11 インチ ・iPad Air(第3世代)以降 ・iPad(第6世代)以降 ・iPad mini(第5世代)以降

②iOS、またはiPadOS 15.1以降が必要

 イヤホン・ヘッドホンについては無線・有線、メーカーを問わずiPhone/iPadに接続して空間オーディオ再生に対応するコンテンツを立体的に聴くことができます。

iPadとAirPods Max。空間オーディオ再生への自動切り替え、ダイナミックヘッドトラッキングなどフル機能が使えます

 さらにアップルのAirPods Pro(第1または第2世代)、AirPods Max、AirPods(第3世代)、またはビーツのBeats Fit Pro、Beats Studio Proであれば、iPhone/iPadと連携する機能が充実します。

 例えばApple Music/Classicalでドルビーアトモスによる空間オーディオで配信されている作品を再生すると、自動で空間オーディオ再生に切り替わります。通常は常にオンかオフです。

 ほかにはダイナミックヘッドトラッキング、パーソナライズされた空間オーディオ、ステレオ音源の空間化などが、アップルとビーツのオーディオを選んだ場合にだけ使えます。

 アップルのSiriを搭載するスマートピーカー「HomePod」もドルビーアトモスによる空間オーディオ再生に対応しています。

Apple Music Classicalで楽曲を検索。再生するデバイスとしてHomePodを選択します

 iPhone/iPadの場合、Apple Music Classicalで空間オーディオ作品の再生を開始して、出力先のデバイスをHomePodに指定します。スピーカーサウンドを身体に浴びながら楽しむ空間オーディオ再生もまた格別です。

iOSの場合、設定から「ミュージック」アプリを選択。本連載ではおなじみの「オーディオの品質」からロスレスをオンにします

iPhone/iPad/Androidで聴けるハイレゾロスレス

 Apple Music ClassicalではALAC(リニアPCM)形式で記録された、最大192kHz/24bitの高音質録音の作品が配信されています。iOSの場合はミュージックアプリの設定からロスレスオーディオ再生の音質を決定します。

 Android OSはApple Music Classicalアプリの「今すぐ聴く」タブを選択すると、画面の右上に表示される「設定(…)」アイコンから、オーディオの「音質」を変更します。

Android版の音質設定はアプリから直接できます

 iPhoneにiPad、Androidでハイレゾ再生を楽しむためにはハイレゾ対応のオーディオ機器が必要です。本連載はそれぞれのデバイスで環境を整える方法をガイドしていますので、合わせてご覧ください。

・USB搭載のiPhone 15で聴く(USBのiPadも同じです) ・Lightningを搭載するiPhone 14以前のモデル ・Androidでハイレゾを聴く

空間オーディオ、ハイレゾの検索機能強化に期待

 前身であるApple MusicをベースにつくられているApple Music Classicalは、各機能に迷わずたどり着けるユーザーインターフェースがよくできています。

 ただひとつ指摘するならば、クラシック音楽のファンはハイレゾロスレス音質で聴けるコンテンツを楽しみにしています。作品ごとに充実するデータポイントの中に、配信する楽曲ファイルの音質データを加えるべきだと思いました。「見つける」タブの中からハイレゾロスレスの作品を簡単に探せるようにしてほしいです。

Apple Musicアプリは空間オーディオ作品へスムーズにたどり着ける動線が充実しています

 Apple Musicの場合、空間オーディオ配信の作品にはカテゴリ検索からたどり着けます。Apple Music Classicalの方にも空間オーディオに対応する作品が増えてきたら、同じようにカテゴリ検索等を使ったシンプルな検索方法が必要だと思います。

 ほかにも外部オーディオ機器を接続して使いやすいMacにも、アプリによるApple Music Classic対応を求める声はあるはずです。引き続きApple Music Classicalの進化に注目しましょう。

 

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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