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【レビュー】Googleサービスを使うならスマートウォッチは「Google Pixel Watch 2」

ASCII.jp / 2024年2月3日 12時0分

Google Pixel Watch 2、直販価格は5万1800円〜

 Google Pixel Watch 2のOSは「Wear OS by Google 4.0」。Googleが作ったOSで、Androidスマートフォンに最適化されています。というか、iPhoneとペアリングすることはできません。

 Pixel Watch 2の利点として、グーグルのサービスやアプリが使いやすく設計されていることが挙げられます。いちいち細かい設定をすることなく、ペアリングを終えたら、スマホで使う場合に近い感覚で、迷うことなく使意こなせます。

 Pixel Watch 2で使える主なグーグルサービス・アプリは下記の通り。

・Googleアシスタント ・Googleウォレット ・Googleマップ ・YouTube Music ・Gmail ・Googleカレンダー ・Google Playストア

 今回は、これらの率直な使用感をレポートしたいと思います。なお、筆者はGoogle Pixel 8(Android 14)と接続させて使っています。

スマホ以上に役に立つ「Googleアシスタント」

 声でいろいろなことを調べられる「Googleアシスタント」は、スマホよりも使う機会が増えました。「OK Google タイマー5分」と設定したり、「明日の横浜の天気は?」とたずねたり、「大谷翔平が飼っている犬は?」なんて調べたり……。スマホが手元にない状況でも、サクッと話しかけて、便利に使っています。

素早く声で検索できる「Googleアシスタント」はPixel Watchと好相性

 筆者は、テレビにChromecast with Google TVを接続し、Google Pixel Tabletをスピーカー付き充電ホルダーにセットしたりして、家の中に「OK Google」で、すぐに音楽をかけたり、動画を観たりできる環境を整えています。こうしたデバイスから少し離れた場所にいて、自分の声をうまく聞き取ってくれない状況で、Pixel Watch 2が声の中継役になってくれたりもしています。

「OK Google」と話すだけで起動。家にあるグーグルのスマートデバイスとも連携する

Googleウォレットは「Suica」が便利

 GoogleウォレットはSuica、iD、QUICPayに対応。さらに、VISAとMasterカードのタッチ決済も使えます。このうち、筆者はSuicaとiDを使っています。

筆者はSuicaと三井住友VISAカードのiD機能を利用している

 筆者の場合、どちらも「Google Pixel Watch」アプリの「設定」→「Google」→「Googleウォレット」に進み、「+ スマートウォッチに追加」を選択すると、画面の案内に従ってスムーズに設定できました。

 Suicaは新しいカードを設定しましたが、その際「おサイフケータイ」アプリでの登録などは不要でした。ただし、追加したSuicaはウォッチだけで使えて、スマホでは使えないようになっています。iDは、以前からGoogleウォレットに登録していたクレジットカードを選択すると、そのカードがiDに対応していて、ウォッチでiDが使えるようになりました。

「Google Pixel Watch」アプリの「設定 」→「Google」→「Googleウォレット」からカードを追加できる
Suicaへのチャージは「Google Pixel Watch」アプリで。Googleウォレットに登録したクレジットカードでチャージできる

 なお、すでに使っているSuicaをウォッチに移行したい場合、状況によって手順が異なるようです。また、すべてのクレジットカードにGoogleウォレットに対応しているわけではないので、設定を行う前に、Googleウォレットのヘルプページを参照することをおすすめします。

 Suicaはいちいち画面に表示させなくても、リーダーにかざすだけでピッと反応してくれます。クレジットカードはリューズをカチカチと2回押すと表示できる仕組み。筆者はiDでの買い物は2回試しただけですが、使用感はスマホで決済する場合と同じ。Suicaで支払えない場合の予備として、あったほうが安心、という感覚。

 ちなみに、筆者が登録したカード(三井住友VISA)はiDとタッチ決済の両方に対応していました。iD決済を無効にして、タッチ決済だけを使うようにも設定できるようです。

車、徒歩、自転車でのナビゲーションに対応

「マップ」のナビゲーションは、スマホの補助的なもの

 プリインストールされている「マップ」アプリは、現在地のおおまかな地図を表示させたり、目的地までの道案内に使ったりできます。目的地の入力は、小さなキーボードでもできますが、音声入力を使うと便利。入力した後、車、徒歩、自転車などの移動手段を選択して、ナビゲーションを起動できます。

 ウォッチの画面には「南西に進む」「100m左折」など、シンプルな案内が表示され、タップして地図も表示できる仕組み。同時に、スマホでも「マップ」アプリが起動して同期されるので、地図を確認したいときはスマホを取り出すのがベター。ガイド音声もスマホから出力されます(もちろん、消音していれば出ません)。

ウォッチでのナビゲーション画面はシンプル
地図表示にも切り替えられるが、簡易的な地図なので、わかりにくい

 ちなみに筆者は最近引っ越したため、ちょっとしたお出かけにもGoogleマップに頼ることが多いです。ウォッチのナビゲーションを使うことで、移動中にスマホの画面を見ることが減ったように思います。

オフラインで「YouTube Music」を聴ける

 グーグルの音楽配信アプリ「YouTube Music」もプリインされています。スマホで再生している場合、ウォッチで一時停止・再生、スキップといった操作が可能。これはスマートウォッチとして標準的な機能です。

一般的なスマートウォッチと同じように、スマホで再生中の音楽をコントロールできる

 Pixel Watch向けの「YouTube Music」アプリの利点は、オフライン再生に対応していること。自分が作成したプレイリストなどをダウンロードしておけば、スマホと接続していなくても、音楽を再生できるんです。ただし、ウォッチのスピーカーからは出力されず、ワイヤレスイヤホンに接続する必要があります。Pixel Watch 2はGPSも搭載しているので、ランニングやウォーキングの際に役立つこと請け合いです。

プレイリストをダウンロードして、オフラインで再生することができる
メッセージの視認性は上々

「Gmail」「Googleカレンダー」はフツーに便利

 Gmailは使えて当然の機能。新しいメールを受信すると、プッシュで通知が届き、ウォッチの画面で読むことができます。ただし、本文は読めますが、添付された画像やドキュメントは開けません。返信もでき、キーボードでも声でも入力できます。

キーボードでも返信できるが、慎重にタップしないと誤入力してしまいそうだ
音声入力の精度が高いので、声で入力して返信するのがオススメ

 個人的には、スマートウォッチでは受信メールをチェックできれば十分と思っています。ですが、スマホを取り出せない状況で、「受信しました」「確認いたします」など、素早く返事をしなければならないことがあれば、ウォッチがあってよかった! と思えるかもしれません。

 Pixel Watch向けの「カレンダー」アプリは、スマホやパソコンなど、他のデバイスで登録したイベントが同期される仕組み。イベントを確認でき、削除もできますが、編集したり、新しいイベントを追加したりはできません。

「カレンダー」は確認できるだけで、新規登録はできない
「Google Pixel Watch」アプリの「設定 」→「Playストア」に進むと、ウォッチ対応アプリを検索できる

「Playストア」から「LINE」アプリもインストールできる

 Pixel Watch 2は、スマホと同じように「Playストア」からアプリをインストールして追加することができます。ランキングを見ると、無料アプリでは「LINE」「Google Fit」「Spotify」「Amazon Music」「簡単ボイスレコーダー」などが人気のようです。

スマホ向けアプリを探すときと同じ要領でアプリを探してインストールできる。Pixel Watch向けのウォッチフェイス(文字盤)もインストールできる

 筆者が実際にインストールして使っているのは「LINE」「Spotify」「電卓」といったところ。LINEはトークができて、スタンプや音声メッセージも送信できるので、LINEをメインの連絡手段にしている人には便利そうです。電卓は、小さな画面なので使い勝手はいいとは言えませんが、入れておくと役立つことがありそうです。

ウォッチの「LINE」アプリは、機能は限定的ではあるが、トークではスタンプも使える
「電卓」アプリは四則計算には十分

 iPhoneを使っている人は、iPhoneと相性のよいスマートウォッチとして、迷うことなくApple Watchを選んでいる人が多いようです。Google Pixel Watch 2は、Androidスマホのユーザにとって“迷ったらコレ”という安全な選択肢になるかも……と思ったりしています。


筆者紹介――村元正剛
 iモードが開始された1999年から携帯電話市場を追い、新機種のレビュー記事などを多くの雑誌やウェブに寄稿。最近はスマートウォッチやワイヤレスイヤホン、スマートスピーカーなど、スマホとつながるデバイスにも興味を深めている。編集プロダクション・ゴーズの代表で、スマホ関連の書籍/ムックの編集も手がけている。


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