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小型ボディーにAI機能を詰め込んだ「Galaxy S24」の実力をグローバル版で体験

ASCII.jp / 2024年2月13日 12時0分

Galaxy
Galaxy S24

 Galaxy S24は小型のボディーに高性能チップセットとAI機能を搭載したハイスペックなスマートフォンだ。海外ではすでに各国で販売が始まっている。今回は上位モデルのGalaxy 24 Ultraとの比較をしつつ、グローバルモデルをレビューした。

◆Snapdragon 8 Gen 3搭載のハイスペックモデル

 Galaxy S24は1月17日にサムスン電子が発表したGalaxy S24シリーズ3機種の中で、最もサイズが小さいモデル。手のひらの小さい女性でもラクに持てる大きさながら、チップセットにはSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを搭載しており、本体のパフォーマンスは非常に高い。

 ディスプレーは6.2型(2340×1080ドット)、画面輝度は2600nitで、Galaxy S23の6.1型、1750nitよりサイズが大きくなり明るくなった。なお、フロントカメラは1200万画素である。カメラはメインの広角が5000万画素、超広角が1200万画素、3倍望遠が1000万画素という構成だ。

Galaxy
6.2型ディスプレーを搭載、5000万画素を含むトリプルカメラを搭載

 ディスプレーはフラットタイプで、側面フレームはエッジを立てたデザインとなっており、最近のスマートフォンによくあるデザインだ。本体サイズは約70.6×147×7.6mmで、167gと軽量だ。Galaxy S23の約70.9×146.3×7.6mm、168gと比べると全長が若干伸びたが横幅は狭くなった。さらに重量も1g減となっている。

 ちなみにiPhone 15は約71.6×147.6×7.8mm、重さ171gなので、Galaxy S24のほうがわずかに小型で軽量だ。なお、バッテリーサイズは4000mAhでGalaxy S23の3900mAhより100mAh増量された。

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iPhone 15より薄型軽量のボディー

 本体のインターフェースは右側面に電源とボリュームボタン、本体下部にnanoSIMトレイ、USB Type-C端子を備える。デザインはGalaxy Sシリーズ共通のオーソドックスなものとなっている。本体カラーはAmber Yellow、Cobalt Violet、Marbel Gray、Onyx Blackの4色。一部の国ではオンライン販売限定カラーとしてJade Green、Sandstone Orange、Spphire Blueの3色を合わせた7色展開となっている。

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本体下部の端子や右側面のボタン

 6.2型のディスプレーは片手で操作中も四隅に指先が届くため、ポケットから取り出してすぐに目的のアプリを使いやすい。新機能の通訳機能も片手操作で使えるのだ。167gの重量も、持っていることを感じさせないくらい軽量であり、長時間の利用も苦にならない。

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片手操作もラクにできる

 OSはAndroid 14でサムスン独自のOne UI 6を搭載している。サムスン端末用のファイルシェア機能「クイック共有(Quick Share)」が、今後Androidの「ニアバイシェア」に置き換えられることも発表された。One UIはクセが少なく、Androidメーカー各社のUIの中では使いやすい部類に入るのではないだろうか。前述した「通訳」機能はクイック設定を開くと標準で起動できる。

 ベンチマークはGeekbenchのスコアでシングルコア2110、マルチコア6545と十分高い。

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サムスンのOne UI 6では通訳機能が標準搭載。Geekbench 6のスコア

◆Galaxy S24 Ultraとのサイズや使い勝手の比較

 Galaxy S24シリーズは、今回紹介するGalaxy S24、Galaxy S24+、Galaxy S24 Ultraの3機種が発表された。2024年1月末からグローバル市場で販売中だが、日本では例年通りなら春先に投入されると見られている。日本ではここ数年「+」モデルの投入がないため、おそらくGalaxy S24とGalaxy S24 Ultraの2機種が発売になると予想される。

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Galaxy S24とGalaxy S24 Ultra

 Galaxy S24とGalaxy S24 Ultraは本体サイズも大きく異なり、またGalaxy S24 UltraはSペンを内蔵しており、スタイラスでの文字入力なども可能だ。そのため両者は同じシリーズのモデルではあるものの、使い勝手やターゲットユーザーは大きく異なる。

 とはいえ、どちらもSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを搭載した高性能モデルだ。今回のGalaxy S24シリーズの目玉であるAI機能は、Galaxy S24、Galaxy S24 Ultraどちらも同等の機能が利用できる。

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大きさは異なるがチップセット性能とAI機能は同等だ

 両者のサイズ以外の大きな差は本体フレームで、Galaxy S24 Ultraがチタンを採用しているのに対し、Galaxy S24は従来通りのアルミフレームとなっている。そのため本体を握ったときの質感も異なっている。

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Galaxy S24のフレームはアルミ製である

 本体サイズの違いも大きいが、Galaxy S24 Ultraの232gに対してGalaxy S24は約3割も軽い167gだ。そのため片手操作がしやすく、またカメラを片手持ちして長時間の動画撮影も苦にならない。「小型軽量なのに高パフォーマンス」これがGalaxy S24の一番の特徴なのだ。

Galaxy
片手での長時間利用もラクにできるGalaxy S24

 一方、Galaxy S24 Ultraは標準カメラが2億画素だ。また、5000万画素の5倍望遠カメラも搭載し、最大でデジタル100倍にも対応。100倍はさすがにやや画質が劣化するが、デジタル30倍程度までなら十分使える写真が撮れる。さらにSペンを内蔵していることから、画像編集時も細かい作業ができ、手書きでメモも取りやすい。

 Galaxy S24 Ultraは「ビジネスにもクリエイティブにも使えるモンスターマシン」であり、ゲームも含めたヘビーユーザーには現在販売されているAndroidスマートフォンの中でも最も適した1台と言えるだろう。

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パフォーマンスは同等、用途に応じて両者を選びたい

◆優れたAI機能は上位モデルと同等

 Galaxy S24シリーズの新しいAI機能は音声入力による通訳、Samsung NotesのテキストをAIが自動加工できるノートアシスト、音声ファイルのテキスト化、チャットメッセージの自動文体変更、音声通話時の同時音声通訳、画像編集時の生成AI機能、そしてグーグル検索の新機能のかこって検索など、その数は多い。AI機能の詳細はGalaxy S24 Ultraのレビュー記事にも書いたのでそちらを参照してほしい。

 ここでは簡単に通訳機能と画像消去機能を紹介する。

 通訳機能は日本語を含む13ヵ国、英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語、ヒンディー語、韓国語、中国語、ベトナム語、タイ語に対応する。あらかじめ言語パックのインストールが必要だが、インストールさえ済ませればあとはオフラインでも利用できる。

 通訳機能は自分と相手の上下2画面のUIになっており、マイクボタンを押して話をするとテキスト表示と音声読み上げを行なってくれる。写真の例にあるように、日本語側で誤認識があるものの、英語側には正しく翻訳されている。AIが自動的に文脈を判断しているわけだ。

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通訳機能。多少ラフに認識されてもしっかり翻訳された。画面反転させれば相手との会話もしやすい

 画像編集ではいわゆる「消しゴム」や移動、オブジェクトの拡大縮小(そして移動)ができる。ギャラリーから写真を編集モードで開き、AI編集を選ぶと編集したいオブジェクトを選択する画面となる。指先で適当に選べばオブジェクトのみが選択され、あとはそれを消去、移動、拡大縮小させる。最後に画面下の「生成」を押すと、オブジェクトの編集が行われ、元々オブジェクトがあった場所には背景が自動生成されるのだ。

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編集モードでAI編集を選び、オブジェクトを選択。消去や移動の選択を行ったら「生成」をタップする

 実際にAI編集してみた。柵にある注意書きの案内版を消去してみた。新たに柵が生成されているだけではなく、案内版の後ろのコンクリートの床や水面が自然に生成されている。風景撮影時に写ってしまった電柱や人影などもきれいに消去できそうだ。

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AI編集で案内版を消去。自然に消えている

◆夜景にも優れた高性能なカメラ

 Galaxy S23のカメラは5000万画素 f/1.8の広角、1200万画素 f/2.2の超広角、1000万画素 f/2.4の3倍望遠を搭載する。Galaxy S23とほぼ同等スペックであり、Galaxy S24 Ultraほど高性能ではないものの、ハイエンドスマートフォンとしては必要最小限、十分な性能と言えるだろう。

 標準カメラは通常だとピクセルビニングによる1200万画素撮影となり、5000万画素撮影は手動で切り替えが必要だ。

Galaxy
5000万画素を含むトリプルカメラを搭載

 カメラのUIはGalaxy S23やGalaxy S24 Ultraと同等だ。望遠はデジタルで最大30倍まで、動画撮影時は12倍までとなる。動画は最大8K 30fps録画にも対応する。また、最近の中国メーカーのスマートフォンでは標準機能になっている写真に入れる透かしは、端末名や好きな文字に変えたり、日付や時間を入れるほかにフォントも数種類から変更できる。

Galaxy
カメラのUI。RAW撮影などはその他モードから選べる

 以下は実際の作例となる。画角の差、5000万画素撮影、近距離撮影とナイトモード撮影を試してみた。

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超広角
Galaxy
広角
Galaxy
広角(5000万画素)
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3倍望遠
Galaxy
デジタル10倍望遠
Galaxy
デジタル30倍望遠
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ポートレートモード・ボケ最大
Galaxy
標準カメラで接近撮影(約20cm)
Galaxy
3倍望遠でテレマクロ風撮影
Galaxy
ナイトモード撮影

【まとめ】AIはもはや誰もが使える一般機能になった

 Galaxy S24はコンパクトなボディーに高い性能を詰め込んでいる。これは前モデルのGalaxy S23でも同様だ。しかし、Galaxy S24は新たに搭載したAI機能により、スマートフォンの使い方そのものを大きく進化させている。

 今回紹介した通訳機能は外国人とのコミュニケーションをあらゆる場所で手軽にできるし、写真の加工も消去や移動後の仕上がりが自然なので、日常的に「消しゴム」を使いたくなるだろう。そしてポケットに入れておいても存在感の気にならない167gという軽さも大きな魅力だ。

 AIはもはや特別なものではなく日常的に使うスマートフォンの標準機能である! Galaxy S24はそう感じさせてくれるスマートフォンであった。

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