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ちっちゃすぎる携帯ゲーム機「Thumby」で遊んでみた

ASCII.jp / 2024年2月22日 18時0分

TinyCircuits「Thumby」実売価格5370円(クリア版、記事執筆時点のAmazon販売価格)

 小さいモノが大好きなジャイアン鈴木です。「いや、これ、絶対使いにくいでしょ」とゴーストが囁いていたとしても、人はなぜか極小ガジェットをフラフラと買ってしまうものです。というわけで今回は、「ゲームボーイ」的なデザインをリスペクト→オマージュして、超小型化した携帯ゲーム機「Thumby」をレビューいたします!

鼻の穴にも入りそうなコンパクトサイズ ゲーム追加もできるすごいヤツ

 Thumbyは製品名どおり、手のひらどころか、親指サイズの携帯ゲーム機。KickstarterとIndiegogoのクラウドファンディングでも人気を集めたガジェットであり、プログラミング可能という点も大きな売りです。

レトロゲームが6本プリインストール。パッケージ裏にはプログラムも可能であることがアピールされています
製品には小型ストラップを取り付け済み。スマホなどに接続すれば「KAWAIIー!」ですね!

 スペックについて先にお伝えすると、プロセッサーは「Raspberry Pi Pico RP2040 Processor」を採用。書き換え可能なストレージは2MBを搭載。ディスプレーは72×40ドットのモノクロOLEDを装備。TDK製の超薄型スピーカー「Piezo Speaker」を内蔵しています。

モノクロOLEDは実測0.95インチ前後。「ゲームボーイミクロ」の画面が大きく感じられます
背面内部はほぼほぼ、40mAhのリポバッテリーが占めています

 コントローラーは4方向の方向パッドと、AとBのアクションボタンを用意。端子はmicroUSBで、充電とPCとのデータ通信に使用。また「Thumby Link cable」を使用すれば、Thumby同士を接続してマルチプレイが可能です。

上面には電源スイッチ、下面にはmicroUSB端子を用意

 本体サイズは29.5×18×8.5mm、重量は実測4.81g。40mAhのリポバッテリーを内蔵しており、最大2時間のバッテリー駆動が可能とうたわれています。

左右側面にはなにもありません
実測重量は4.81g。もっと高精度なデジタルスケールがほしくなりました

 今回購入したのはクリアデザインですが、そのほか、かぎりなく「ゲームボーイ」っぽいグレー、ティール、ピンクの4色が販売されていました。筆者はスケルトン大好き星人なのでクリアを迷わず購入しましたが、せっかくストラップが付属されているので、何に付けるのかを考慮してカラーを選んでもよいと思います。

昭和世代にはハズキルーペが必須で プリインゲームのラインナップは胸アツ

 Thumby最大の特徴はもちろん小ささなわけですが、パッケージを開封したとき想像以上に小さくて、いい意味でも、チョットこれは……的な意味でも驚きました。イメージしやすいように500円玉と並べてみましたが、幅についてはThumbyのほうが明らかに小さいんですよね。ちなみにサイズ感を身体的に確かめてしまう筆者は、鼻の穴に入れてみましたが、スムーズイン! まあさすがに全部は入らないですけども、そのぐらい小さいわけです。

高さについてもわずかにThumbyのほうが大きいぐらいです
コインロールならぬ、Thumbyロールしたくなるぐらいのサイズ感です

 さて、肝心のプレイ感についてですが、正直かなりのハードモードです。やはり画面が小さすぎであり、筆者はなんとか裸眼で文字を読め、落ちモノゲームのパーツも種類は判別できましたが、位置を正確に把握できなかったです。というわけで、筆者は「ハズキルーペ」をかけてプレイすることにしました。

 さらに4方向の方向パッドと、AとBのアクションボタンを、同時に操作することは筆者の指では困難でした。方向ボタンとアクションボタンの操作感自体は悪くないのですが、両方を同時に押そうとすると、指同士が干渉してしまうんですね。操作性を改善するためには、親指だけでも付け爪などを装着しておくとよいかもしれません。

筆者の太い指だと、方向ボタンとアクションボタンは別々に操作せざるを得ません。昇龍拳は打てませんね

 ゲームは、スネークゲーム的な「Annelid」、障害物を飛び越す「SauRun」、宇宙に浮かぶゴミを破壊する「SpaceDebris」、ローグ風の迷路ゲーム「Thumgeon」、テトリスライクな「TinyBlocks」、球を打ち合う「Tennis」などがプリインストールされています。レトロゲームの定番ラインナップで、昭和世代の筆者としては胸アツです。

スネークゲーム的な「Annelid」。果物を食べるほど長くなるので、難易度が上がっていきます
障害物を飛び越す「SauRun」。スピードがどんどん速くなりますよ
宇宙に浮かぶゴミを破壊する「SpaceDebris」。機体には慣性が働くので、姿勢制御が難しいのです
ローグ風の迷路ゲーム「Thumgeon」。最近のゲーマーにはシレンっぽいとお伝えしたほうがわかりやすいかもですね
テトリスっぽい「TinyBlocks」。Aで左回転、Bで右回転するので操作しやすいです

アプリをインストール可能 オリジナルのゲームも作れちゃう

 そのままでも楽しい&可愛いThumbyですが、「Thumby Code Editor」(https://code.thumby.us/)からアプリを追加したり、プログラムを作ることも可能。USBケーブルで接続すればすぐに認識するので、特に細かな設定も必要ありません。ちなみにThumby Code Editorではストレージ容量は1.4MBと表示され、先ほどの6本のゲームで0.42MBしか使用されていません。プログラムの容量によりますが、結構な数のゲームを持ち運べるわけですね。

Thumbyの電源を入れた状態でPCに接続すると、Thumby Code Editorから認識可能。ちなみにこの写真は認識後のものです
これはThumby Code Editorの起動画面。ThumbyをPCと接続した状態で「CONNECT THUMBY」をクリックします
「code.thumby.usがシリアルポートへの接続を要求しています」というボックスが表示されるので、「Board CDC (COM●)」を選択して、「接続」をクリックします
Thumbyに無事に接続されると、一番左にストレージ内のフォルダー、ファイルが表示されます
Thumby Code Editorで「ARCADE」をクリックすると、ゲームのサムネイル画像が表示されます
サムネイル画像にマウスカーソルを重ねるとゲームの説明が表示されます。ここで「ADD TO THUMBY」をクリックすると、対象のゲームのファイルがダウンロードされます
最後に画面左下の「UPDATE」をクリックすると、ダウンロード済みのゲームがまとめてThumbyに書き込まれます
これはFPSの代表作とも言える「Doom」の「Demake」(デメイク)バージョンの「Thoom」
レイキャスティング疑似3DとスプライトスケーリングでFPSのゲーム画面を実現。モノクロ画面でこの表現力はすご過ぎです

このサイズのゲーム機を操作すること自体が ゲームの一部なのです

 Thumbyのエモ度は100点、レトロ度は95点です。なんと言ってもこの親指サイズがたまりません。小さな画面で動いているグラフィックを見ると、可愛さが倍増しますね。ふたつ購入して、イヤリングにしたくなるほどの可愛さです。そしてThumby上で動くゲームは懐かしいレトロタイトルばかり。筆者は小学生のときに、宮崎台にあった日本電気の中央研究所で「PC-8001」で動作する「スネーク」を遊んだことがあるので、スネークゲーム的な「Annelid」をプレイすると、郷愁を揺り起こされてしまいます。やっぱ、レトロ度も100点にします!

 本製品用のゲームは、画面サイズ的にもコントローラー的にも遊ぶのはかなりキツいものもあるのですが、先ほどのThumby Code Editorで動作させることも可能なのでご安心を。あとこのサイズのゲーム機を操作すること自体が、ある意味ゲームの一部なんですよね。挑戦しがいがありますよ。クラウドファンディングのときに見送った方は、ぜひいまこそゲットすることを強くオススメいたします。

鼻の穴に入れている写真はあんまりだと思ったので、耳に入れてみました。おわかりいただけただろうか。

この記事を書いた人──ジャイアン鈴木

 EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始した。

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