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平日昼休みの通信品質5倍改善は実際どう? 20GBが最大6ヵ月、月990円も魅力のmineoを試す

ASCII.jp / 2024年2月18日 12時0分

 MVNOの格安SIMの中でも大手のmineo。昨年12月27日に販売ルールの規制対象から外れたことでキャンペーンがしやすくなったほか、1月末には「平日お昼の通信品質を約5倍改善」を打ち出し、さらに6月3日までのキャンペーンでは、月20GBのプランも最大6ヵ月、月990円で利用できると話題が多い。実際のところはどうか、筆者も同キャンペーンを活用して、実際に加入して確かめてみた。

mineoを試す
mineoを開通すると、楽しいケースにSIMが入って届く。歓迎される感じが伝わるのはシンプルにうれしい

半年間990円で使えるキャンペーン 20GBの効果が大きい仕掛けも用意

 春商戦でキャンペーンを実施中のmineo。今加入する魅力として大きいのが、最大6ヵ月間、月990円で使える点だ。データ容量は4つの通信量から選ぶ「マイピタ」なら、どのコースでも月990円で、最大の20GBでも同じ料金なのなら、当然これを選ぶことになる。

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mineo「マイピタ」が現在はキャンペーン中で、月20GBのコースでも月990円で最大6ヵ月利用できる

 もともとmineoは、1GBや5GBといった小容量のプランは若干割高感はあるものの、10GBと20GBは無料のオプションも含めて、割安感があった。実際、通信量をあまり使わない人から見れば、ほかのMVNOと比べて高めの印象を持つかもしれないが、20GBだとそうでもない。

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通信量が多いコースほど割安感のあるmineo「マイピタ」

 特に、10GB以上のプランでは通信量を使い切った場合でも、最大1.5Mbpsで使えるオプション「パケット放題 Plus」が無料(1GB/5GBでは月385円)。これならば動画を少し我慢すればいい程度で、あまり支障がない。mineoの魅力の1つだ。

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通信量を使い切った後やmineoスイッチをオンにして通信量を消費しない状態であっても、最大1.5Mbpsで使える「パケット放題 Plus」。10GB以上のコースでは無料で追加できる

 しかし、料金プランを見ていると、より上のプラン、特に20GBを選びたくなってしまう仕掛けがある。1GBから20GBまで4段階になっているが、控え目に5GBを選ぶと1518円と他社より若干高め。前述の「パケット放題 Plus」を追加すると1903円。そこまで出すなら「パケット放題 Plus」が無料の10GBの1958円でもほぼ同額と感じる。それならば、通信量がさらに倍の20GBが2178円だとすると、これを選びたくなる。

 ある意味、巧妙な料金体制である。そして今回のキャンペーンでは20GBのところに「おすすめ」マークがあり、同じ990円なら20GBを選んでしまう。そのまま6ヵ月を過ぎて容量を変更しなければのそのまま20GBの料金を払い続けることになる。mineoなかなかの策士である(もちろんキャンペーン分の終了前にコースを変更してもいい)。

通信量がずっと繰り越しの「パスケット」も最大6ヵ月無料 キャンペーン中の半年間に通信量を相当溜められそう

 もう1つ、今回のキャンペーンでうまくできているのが、「パスケット」というオプション(月110円)も最大6ヵ月無料になっている点。この「パスケット」は余ったデータ量を翌月だけでなく無期限で繰り越せるというもの。あまり使わない人が20GBのコースに加入すれば、6ヵ月後には100GB近く貯まっている可能性もある。通信量は小さいコースに変更とするとしても、この貯まった分を無駄にしたくなければ、「パスケット」オプションは継続するだろうというわけだ。

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多くのサービスでは有効期限がある繰り越し分の通信量が無期限で溜められるようになる「パスケット」

mineoのメリットはドコモ/au/ソフトバンクの 3社のネットワークから選べる点も大きい

 そんな料金の仕組みはともかく、外出先で動画を見る機会の多い人にとっては月20GBは決して多過ぎる通信量とは思わないだろう。

 しかも、ネットワークはMVNOで主流のドコモだけでなく、au/ソフトバンクの3つから選べる。昨今のパケ詰まり問題もあって、都市部で利用することの多い人にとって、au/ソフトバンクも選べる点はmineoのメリットだ。

 ちなみにmineoでは、ドコモ/au/ソフトバンクの回線タイプのことを「プラン」と称しており、容量については「コース」と呼ぶ。ドコモで20GBならば、Dプランの20GBコースとなる。ほかの格安SIMとは名称が違うので容量変更などの際には注意してほしい。

ほかにも、面白い仕組みがたくさんある

 mineoにはほかにも面白い仕組みがたくさんある。通信量でいえばコミュニティーサイトの「マイネ王」があり、そこで、mineoユーザーは自分の余ったデータ容量を、ほかのユーザーとシェアする仕組み「フリータンク」がある。

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ユーザー間での譲り合いで月1GBまで追加で利用できる「フリータンク」

 中にはフリータンクの仕組みを指して、毎月1GBまで無料で追加できると言う人もいるが、もともと各ユーザーがタンクに容量を投入したものを月間1000MBまで引きだせるというものなので、最初からタンクの容量をあてにした使用法は主旨に反するとも言えよう。

 ここは、日頃から余ったデータ量をタンクに投入する習慣をつけておき、本当に足りなくなったときにタンクからもらう。そういう使い方をするものと、考えたほうがいい。

 また、ほかのユーザーに容量を送る「パケットギフト」の機能もある。家族などに限定されない、他のユーザーに対して通信量を送れる機能で、周囲にmineoユーザーがいれば通信量を交換できる。もちろん家族でも可能なので、容量が足らなくなった子供にお父さんが与えることもできる。

実測するとなぜかmineoの数字が伸びなかった

 実際に加入した筆者の回線を使っての速度計測だが、最初に言っておくとmineoではいつものSpeedtest.netのアプリではエラーになるため、今回はドコモスピードテストで計測した。筆者だけでなく、ネットを検索すると同様にSpeedtest.netでエラーになっている人がいるようだ。

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今回テストに用いたOPPO Reno9 AとRedmi 12 5G

 今回は、平日朝の通勤時間帯、平日午前、昼の12時台、平日夕方の帰宅時間帯と4つに分けて計測している。平日午前だけ都心部に出向き、あとは郊外の住宅地で計測した。比較としてIIJmio、UQ mobile、Y!mobileを使った。IIJmio、mineoともにドコモネットワークの契約となる。

 まず、朝8時30分の数字を見ると、mineo以外が下りで100Mbpsクラスの数字が出ているが、mineoだけは10Mbps前後。反対に上りはmineoが最も速い26.25Mbpsとなっている。

 次に平日の午前11時。ビジネスタイムではあるが、実際の計測では最高速を記録しやすい時間帯だ。今回、この時刻だけ秋葉原の中央通り沿いという比較的人が多い場所でテストしたが、mineo以外はかなり高速という結果になった。ドコモネットワークでも良好なのは、この場所は通信品質が改善されたためだろうか。ただし、mineoはやはり10Mbps未満。

 昼食時間帯は1日で最も大きく落ち込む時間帯で、IIJmioも一桁まで落ちている。今回の計測ではmineoもかなり遅いが、実際にmineoで動画配信サイトで動画を視聴すると、この数値とは違う感覚があり、TVerでは途切れなくテレビ番組の視聴が続けられた。そして、注目はmineoとIIJmioはこの時間帯でも上りが速いところで、アップロード用途の人には便利なのではないだろうか。

 さらに、平日の夕方で帰宅時間帯ともなる18時30分ごろ。こちらも各社速く、動画視聴などをしてもまったく問題ない。mineoは相変わらず10Mbps前後だが、特段問題を感じず安定してデータが流れてくる。

 今回の計測ではmineoの下りは10Mbpsより超えることがなく、何か調整されているような印象だ。絶対に10Mbpsを超えないかといえばそうでもなく、比較計測外ではときおり数十Mbpsの高速な数値を記録する。速度計測サイト以外に動画配信サイトのダウンロード視聴で転送時間を測ってみても、計算すれば10~15Mbps程度でデータが流れてきていることになっているため、速度測定サイトだけ速度を絞っているわけでもなさそうだ。

 ただし、誤解してほしくないのは、場所によって、ドコモのデータがとまる「パケ詰まり」以外に実用上は問題ないということ。決して高速な数字ではないが、安定して10Mbpsでデータが流れてくることがmineoの言う「通信品質を約5倍改善」というのなのかもしれず、ある意味安心して利用できる回線とも言えるからだ。

数字ではハッキリ優れた数値にならなかったが、 実用性は十分で、契約から6ヵ月間、月990円も魅力

 今回のテストでは、mineoだけが悪い数字となったが、使っていても不満は特に感じない。問題があるとすれば、場所や時間帯によって、ドコモのパケ詰まりの現象が何度か発生したこと。世間で言われるほどには筆者の行動範囲では発生しないので、致命的な問題にはなっていないものの、mineoを選ぶ際は、au/ソフトバンクのネットワークを選択することで、もっと良好になる可能性はあるだろう。

 とはいえ、ドコモ回線の問題も収束に向かっていると期待しているし、筆者の場合はドコモネットワークのままでも十分実用的。最大半年とはいえ月990円で20GB使えるのは魅力で、しかも、余ったデータ容量を翌月だけでなくずっと貯められるパスケットも最大6ヵ月無料なので、しばらくはガッツリ活用させてもらおうと思っている。

 そして、マイネ王やフリータンクの魅力にハマり、しかも貯めたデータ量を逃したくないとなったら、いつまでもmineoを契約し続けてしまうかもしれない。もう一度言うが、mineoはなかなかの策士である。

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