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ファーウェイスマホが中国で好調、次期HarmonyOSではAndroid互換がなくなる!?

ASCII.jp / 2024年2月27日 9時0分

 ファーウェイのスマートフォンが復活した。2024年の最初の2週、中国市場でファーウェイはシェア首位になったのだ。実に5年ぶりという。米国の制裁により、一時は消滅するのではないかと見られることもあったが、ファーウェイはしぶとく生き延びたようだ。

ファーウェイ
ファーウェイが昨年末にリリースした新機種「HUAWEI nova 12」。5Gへの対応、搭載SoCの情報はハッキリとは記されていない

5年ぶりに中国市場でシェアトップに

 ファーウェイが中国で首位復活というレポートを出したのは、Counterpoint Researchだ(https://www.counterpointresearch.com/research_portal/huawei-ascends-to-top-spot-in-first-2-weeks-of-2024/)。それによると、ファーウェイは2024年の最初の2週間、中国市場でシェア1位を獲得したという。ファーウェイが中国市場で1位となるのは2019年ぶりだ。復活と言っていいだろう。

 好調な理由として、Counterpointは、2023年秋に発表した「HUAWEI Mate60」、ブランドロイヤリティ、独自OSの「HarmonyOS 4.0」の3つの要因があると分析している。

 米中貿易戦争の煽りを受けたファーウェイは、エンティティリストに加えられたことで5Gチップの供給が絶たれた。それまでの同社は子会社HiSiliconを経由して台湾TSMCにKirinチップの製造を委託していたが、これが不可能なったのだ。ソフトウェア側ではGoogle Mobile Services(GMS)の提供が受けられなくなり、独自のHuawei Mobile Services(HMS)を開発した。

 チップでは、ファーウェイは中国のファウンドリSMICと提携して製造することに。その成果として、昨秋にKirin 9000を搭載した5Gスマホ「HUAWEI Mate60 Pro」を発表した。また、シェア首位に返り咲いた要因として、2023年12月にローンチしていた「HUAWEI nova 12」も貢献してるはずだ。

 そのnova 12は無印/Pro/Ultraと3モデルを揃え、憶測では7nmプロセスで製造された「Kirin 9000S」が搭載されているという。

 短期間でここまで到達できたのは、ファーウェイのR&Dの力だけではなさそうだ。Bloombergによると、光学の専門家、チップ装置開発などで構成される政府系投資ファンドが深圳で立ち上がっているとのことだ(https://www.bloomberg.com/graphics/2023-china-huawei-semiconductor/?embedded-checkout=true)。この中には、チップ製造ツールのSiCarrierも含まれていると報告している。

2023年通年の中国市場ではアップルが初の首位

 中国と言えば、同国の市場でアップルが通年では初めてシェアトップになったばかり。暫定データではあるが、アップルのシェアは17.3%。中国市場全体の販売台数は2022年から5%縮小して2億7130万台となっている。

 アップルの首位についてIDCのアナリストは、「ファーウェイとの競争が再燃し、消費者マインドが軟調であることを考慮すると、アップルにとって大きな成功」としている(https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prAP51817224)。そのファーウェイについては、2023年第4半期の重要なポイントとして、「ファーウェイが2年以上の間隔をおいてトップ5内に返り咲いた」としている。

 2023年第4四半期、トップはアップルで販売台数は前年同期比2.1%減でシェアは20%、続いてHonorが同0.9%減で16.88%、vivoが同8.4%減で15.7%、そしてファーウェイが同36.2%増で13.9%のシェアを獲得して4位となっている。

 2023年は縮小した中国市場だが、Counterpointによると、600ドル以上のハイエンド端末は好調だという。このセグメントは2023年は37%増加したとのことだ。iPhoneの販売台数の減少に続いてファーウェイが成長した格好だ。

HarmonyOSはAndroid互換が無くなるというウワサ

 HarmonyOSはファーウェイが開発するOSだが、”HarmonyOS Next”とされる次期OSでは、独自カーネルを採用し、Androidアプリのサポートがなくなるとも言われている。つまり、HarmonyOS上で動くのはHarmonyOSネイティブのアプリのみになるということだ。

 これが意味することは、Googleへの依存がなくなること、(アップルのように)ファーウェイが独自のエコシステムを構築すること、と2つある。

 なお、開発プレビューのページでは、IDE、SDK、開発ツール用のクラウドサービス、専用のアプリケーション開発言語ArkTS、UI開発フレームワークArkUIなどが公開されている(https://developer.huawei.com/consumer/cn/next)。

 2023年8月にファーウェイが開催したイベントで、HarmonyOSを搭載した端末は7億台以上、開発者は220万人と発表されている(https://ascii.jp/elem/000/004/149/4149643/)。

 新HarmonyOSでファーウェイは、それまでの守備モードから攻撃モードへ、大きな賭けに出る。

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