Core Ultra 7&OLED搭載で極上体験! 14型のAIノート「Swift Go 14 SFG14-73」を試す
ASCII.jp / 2024年4月4日 15時0分
薄型軽量の洗練されたアルミニウムボディに高性能を凝縮し、発売と同時に大きな注目を集めた日本エイサーの「Swift Go 14」シリーズ。そのラインアップに新モデル「Swift Go 14 SFG14-73」が追加される。CPUとして「インテル Core Ultra 7 155H プロセッサー」をいち早く搭載し、ディスプレーに高精細・高輝度な有機EL(OLED)を採用しているのが大きな特徴だ。
海外の一部地域では既発売で国内でもその登場が待たれていたモデルだが、日本向けにローカライズされた上で発売される見込み。今回は海外で販売されているグローバルモデルをベースにした試用機をお借りすることができたので、その実力や使い勝手とともに、国内版で期待したい性能・機能などについても紹介していこう。
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上質なアルミニウム素材を採用した薄型軽量ボディ
14型ノートPCは、画面サイズと携帯性のバランスのよさで人気だ。各社からさまざまな製品が販売されているが、そのなかでも突出した性能で人気を集めそうなのが「Swift Go 14 SFG14-73」だ。
本体のサイズは、幅が約312.9mm、奥行きが217.9mm、高さが14.9mmと既存モデルを継承しており、質量は約1.32kgとなっている。奥側から手前にかけて薄く見えるデザインのため、実際に手に取ると数値以上にスリムに感じる。ボディカラーは明るめのシルバーで、素材はアルミニウムが採用されており質感はかなりよい。薄型軽量ではある一方で剛性が高いため、カバンなどに入れて気軽に持ち運べそうだ。
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天板は鏡面仕上げのロゴが配置されているほかは装飾的な要素はなく、シンプルで洗練された雰囲気になっている。ディスプレーを開くとヒンジが少し持ち上がり、机と本体底面の間に隙間が生まれる仕組み。底面にはスリット状の吸気口があり、そこから取り込んだ空気を本体背面の排気口から排出する構造になっている。そのためこの薄さにもかかわらずエアフロー効率はよいようで、今回試した限りでは長時間負荷の高い処理を続けた場合でも動作が安定していた。
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インターフェースは、本体左側面にThunderbolt 4(USB4)×2、HDMI出力、USB 3.2 Gen1 Type-Aを、本体右側面にmicroSDメモリーカードスロット、イヤフォン/マイク端子、USB 3.2 Gen 1 Type-A端子を搭載している。
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このうち本体左側面のThunderbolt 4ポートはどちらもDisplayPort AltモードとUSB PDに対応しているため、外部ディスプレーに映像を出力したり、市販のUSB急速充電器で本体を充電したりできる。また左側面のUSB 3.2 Gen1 Type-Aポートは電源オフ時のUSB給電をサポートしている。
このほか、ディスプレー上部には 最大WQHD(2560×1440ドット)までの撮影に対応したWebカメラを内蔵。未使用時に意図しない映り込むを防ぐカメラシャッターや、Core UltraのAI専用エンジンを活用した背景ぼかしや自動フレーミング、ノイズ低減機能なども装備されており、オンライン会議やビデオ通話の際は便利に活用できそうだ。
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試作機のため通信機能は利用できなかったが、グローバルモデルではいち早く最新の無線LAN規格Wi-Fi 7に対応しており、Wi-Fi 7ルーターと組み合わせると超高速通信を満喫できる。日本市場に投入する際も同規格に対応することを期待したい。
OLEDの画質の高さに衝撃……Copilotキーや多機能タッチパッドが超便利
ディスプレーは画面サイズが14インチ、解像度がWQXGA+(2880×1800ドット)、アスペクト比が16:10という高精細なOLEDを採用している。一般的なアスペクト比16:9のディスプレーに比べて縦に広いため、文書作成や写真編集などを作業しやすいのは好印象。また試作機の場合、リフレッシュレートは一般的な60Hzよりも高い90Hzでの表示が可能だった。そのためスクロールやマウスポインターの動きも滑らかで見やすく目も疲れにくく感じた。
OLEDだけあって黒の締まりのよさは圧倒的だ。特に部屋の照明を落として動画などを視聴していると液晶との違いを強く感じる。コントラスト比は100万:1、輝度は500nitで、OLEDパネル向けのHDR規格であるDisplayHDR True Black 500の認証も取得しているという。
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色域も広く、デジタルシネマ向けの色空間規格DCI-P3比で100%を実現。鮮やかな赤や青、緑もきちんと表現されており、HDRで撮影した動画などを再生してみるとその場にいるようなリアルさや生々しさを体感できた。動画配信サービスのHDRコンテンツもより快適に楽しめるはずだ。
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キーボードは基本的には従来モデルと同じだが、これまで右Ctrlキーがあったところに「Copilot」キーが搭載されている。ひと押しするだけで「Copilot in Windows」を起動して分からないことを検索したり、文章の要約や画像生成などを利用できるのはとても便利。助けを借りたいときにすぐ呼び出せるため、自分専用のAIアシスタントとして活躍してくれそうだ。
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このほか、指紋認証センサー内蔵の電源ボタン、システムの状況や設定をコントロールできるユーティリティ「AcerSense」にアクセスできる「AcerSense」キーなどは従来と同様だ。同様に、バックライトを搭載し暗所でキーを視認しやすいという点も引き継いでいる。US配列でキートップにかなの刻印がないのも個人的にはお気に入りのポイントだ。
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「マルチコントロール・タッチパッド」という呼び名のタッチパッドには、タッチ操作やマルチタッチジェスチャーのほかメディアコントローラーとしての機能も搭載されている。音楽や動画などの再生時にタッチパッドのバックライトが点灯し、再生・一時停止や曲送り、曲戻し、全画面、ボリュームなどの制御ができるようになる。実際に使ってみたところ、ファンクションキーなどに比べると視覚的にも分かりやすく、手元で操作しやすいためとても便利だった。
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もちろん、マルチコントロール機能はオフにしておくこともできる。ユーティリティの「AcerSense」で細かく設定できるので、自分の使い方やスタイルに合わせてカスタマイズしておくとよさそうだ。
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インテル Core Ultra 7 155Hプロセッサーのパワーでマルチタスクや動画編集などが快適!
CPUは最新のインテル Core Ultra 7 155Hプロセッサーを採用している。AI専用エンジンのNPU(インテル AI Boost)が内蔵されていることもあって、ローカルで高速なAI処理を行なえる。CPUや内蔵GPU(インテル Arc Graphics)のパフォーマンスも大きく向上しており、PC40年の歴史で最大の変革ともいわれているプロセッサーだ。
そこで、実際にどのくらいのパフォーマンスがあるのか、いくつかベンチマークテストを実施して性能を測ってみることにした(なお、今回は試作機で評価しており、製品版では結果が異なる場合があるのであくまでも参考程度に留めてほしい)。
まず『CINEBENCH R23』を実施したところ、マルチコアが「16821pts」、シングルコアが「1783pts」となった。また「CINEBENCH R24」ではマルチコアが「927pts」、シングルコアが「107pts」という結果だった。ベースパワー(PBP)が同じ前世代のCore i7-1360Pと比べると6割以上高速で、より大電力のCore i7-13700Hに迫るスコアだ。
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続いて、PCの総合的な性能をチェックするためベンチマークソフト『PCMark 10』を実施してみたところ、次のようになった。
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快適さの目安とされる数値は、基本性能を示す「Essentials」が4100以上、ビジネスアプリのパフォーマンスを示す「Productivity」が4500以上、クリエイティブ系アプリのパフォーマンスを示す「Digital Content Creation」が3450以上となっているが、そのいずれも大きく上回っている。ビジネス向けの文書作成だけでなく、画像・動画編集などのクリエイティブ系の用途にも十分対応できる性能を備えていることが分かる。
次に、『3DMark』でグラフィックス性能をチェックしてみた。
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前世代の内蔵GPUと比較すると倍近いスコアとなっている。エントリー向けのゲーミングPCに搭載されているGeForce GTX 1650に匹敵するほどのパフォーマンスで、PCゲームならある程度重めのタイトルでもフルHDで快適に楽しめる性能だ。
そこで、ゲーム系のベンチマークテスト『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク』も試してみた。
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暁月のフィナーレのような中程度の重さのゲームでも、フルHDなら高品質な設定で十分快適にプレイできる結果になった。
このほか、ストレージ性能を『CrystalDiskMark』でチェックしてみたところ、次のようになった。
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PCIe4.0x4レーン接続のNVMe対応SSDということもあって、シーケンシャルリードが「5200MB/s」超と高速。実際、OSの起動やデータの読み込みがサクサクしており快適に作業できた。
インテル AI Boostを活かしたAI機能も複数搭載
Swift Go 14 SFG14-73では、Core UltraプロセッサーのNPU(インテル AI Boost)を活かしたAI機能も複数搭載している。たとえばプリインストールされている画像編集ソフト『Acer LiveArt』では、人物や動物などの被写体だけを認識して瞬時に切り抜ける。
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前述の通りWebカメラで撮影する際に背景をぼかしたり、被写体に合わせて自動でフレーミングを合わせてくれたりする『Acer PurifiedView』、OS標準機能の『Windows スタジオエフェクト』、環境ノイズを低減してクリアで聞き取りやすい音声を相手に届けてくれる『PurifiedVoice 2.0 AI ノイズリダクション』なども搭載している。今後インテル AI Boostに対応したアプリが増えてくれば、より幅広い場面でパフォーマンスや生産性のアップを期待できるはずだ。
バッテリーも長持ちで場所を選ばず使用できる
Swift Go 14 SFG14-73は、洗練されたデザインの薄型軽量ボディだけでなく、強力なスペックも魅力となっている製品だ。インテル AI Boostやインテル Arc グラフィックスを内蔵したインテルCore Ultra 7 155Hプロセッサーを搭載するほか、高精細・高輝度OLED、Copilotキー、マルチコントロール・タッチパッド、1440pのWebカメラなども装備している。バッテリー駆動時間が約12.5時間(MoblieMark 2025テスト結果)と長いため、外出先などでもバッテリー残量をあまり気にせず安心して使えるのも魅力的なポイントだろう。
グローバルモデルではWi-Fi 7に対応しており、日本版でも同機能が搭載されるなら、まさに先進技術や機能のてんこ盛りともいえる製品で、極上のPC体験を味わえることは間違いない。とにかく突出した性能のモバイルノートPCがほしいという人や、AIを生産性アップに活用したい人、使い勝手のよいノートPCを探している人ならぜひ注目してほしい製品だ。
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