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【レビュー】IIJmioのeSIMを「HUAWEI WATCH 4」に入れてみました!

ASCII.jp / 2024年4月6日 12時0分

ファーウェイの「HUAWEI WATCH 4」。公式オンラインストアでの直販価格は6万5780円

 2023年11月24日に発売したファーウェイのスマートウォッチ「HUAWEI WATCH 4」を使っています。このモデルの大きな特徴として、eSIMに対応していることが挙げられます。スマートフォンと接続していなくても、端末で通話ができ、モバイルデータ通信を利用できるわけです。

 しかし、eSIM対応のApple WatchやGoogle Pixel Watchのように、使っているスマホの電話番号で着信したり、発信したりできるわけではありません。新たに回線を契約したeSIMで、スマホとは異なる電話番号で通話ができる仕組みです。前回は「eSIMで通話可能「HUAWEI WATCH 4」使って感じた独特のクセ」と題して、HUAWEI WATCH 4の全体的な特徴を紹介しましたが、今回はeSIMにフォーカスを当てて、設定方法や使い方などを紹介します。

IIJmioの音声eSIMをインストールしてみた

 どのキャリアのeSIMでも使えるようですが、筆者はIIJmioの音声eSIMの2ギガプラン(月額850円)を契約しました。一般的に、eSIMは事業者が発行するスマホでQRコードを読み取って、アクティベーションをするのが一般的。しかし、HUAWEI WATCH 4では、まず、ペアリングしているスマホ(筆者の場合はiPhone 15 Pro)にeSIMの情報を取り込み、続いて、ウォッチに同期する仕組みになっていました。スマホでは「HUAWEIヘルスケア」アプリの「eSIM管理」から設定をします。

ウォッチの「設定」画面に「eSIM」という項目がある
選択すると「HUAWEIヘルスケア」アプリでの設定を求められる

 eSIMの開通までの作業はそんなに難しくはなかったのですが、IIJmioの申し込み過程で、利用する端末の「EID」の入力を求められて、「それって何?」とちょっと焦りました。EIDはeSIMの認識番号で32桁の数字で、パッケージや「設定」画面で確認できます。ですが、32桁の数字ってパッと見では記憶できないし、入力も面倒ですよね。

IIJmioの申し込み画面。EIDの入力を求められた。あらかじめ調べておくのがよさそうだ

 筆者はGoogle Pixel Watch / Watch 2に、ドコモやauのeSIMをインストールして使ったことがあります。その場合、ドコモは「ワンナンバーサービス」、auは「ナンバーシェア」というサービスに加入すると、スマホと同じ番号がウォッチでも使えるようになります。それらのサービスへの申し込みや初期設定は、「Google Pixel Watch」アプリから行えて、非常にスムーズだったと記憶しています。それに比べると、新たな電話番号の追加は結構面倒に思えました。

「HUAWEIヘルスケア」アプリの「デバイス」画面で「HUAWEI WATCH 4」を選択し、「eSIM管理」に進むと、2つの項目が表示される

本来はスマホと電話番号を共有できるようだが……

 ちなみに、「HUAWEIヘルスケア」アプリの「eSIM管理」の画面には、「2つのデバイスで1つの番号を共有」と「スタンドアロン番号」の2項目が表示され、前者に「推奨」と記されています。これを見ると、日本でもスマホの電話番号との共有ができると思ってしまう人がいるかもしれません。筆者もできないとは知りつつ、「もしかしたら……」と期待してしまいました。前者をタップすると、番号の共有ができる国・地域が表示され、そのリストに「日本」の名前はありません。できないのであれば、日本で使う設定にしている場合は「推奨」とは出さないでほしいなぁと思ったり……。

推奨される「2つのデバイスで1つの番号を共有」を選択しても、日本では利用できないので、元の画面に戻ることになる
「スタンドアロン番号」を選択して、「QRコードの読み取り」に進むと、eSIMをウォッチにインストールできる
インストールが完了すると、ウォッチにこのような表示が出る
筆者のiPhone 15 Proはソフトバンク回線で使っているが、ウォッチにはドコモ回線を入れた
iPhoneのと接続が切れていても、ドコモのネットワークに接続している表示が出る

メッセージも送信でき、ナビゲーションも利用可能

 さて、eSIMを設定すると、eSIMの電話番号で発着信できるようになります。スマホの家に置いて、ランニングやウォーキングに出ても、HUAWEI WATCH 4で着信して、通話ができるわけです。かかってきた電話に出られない状況で、「申し訳ありません。ただいま、電話に出ることはできません」といった定型のSMSを送信することもできました。

着信画面は、スマホに着信した電話が通知される場合と同じ
SMSも送受信できる

 スマホとの接続を切った状態で、HUAWEI WATCH 4で「マップ」アプリを起動して、目的地までに道案内に使うこともできました。アプリのダウンロードもできたので、モバイルデータ通信も問題なく使えるようです。

モバイルデータ通信で地図アプリのナビ機能も利用できた
海外ではドコモがローミングする事業者のネットワークにつながった

海外渡航先でも日本からの電話を着信

 筆者はHUAWEI WATCH 4を試している期間に、取材と遊びでスペインに行く機会がありました。IIJmioの音声eSIMは電話の海外ローミングに対応しており、日本にいる家族に電話をかけてもらったところ、問題なく着信できました。ただし、データ通信の海外ローミングには対応していないので、その動作は未確認。

家族からの電話もキャッチできた

 なお、家族から電話をかけてもらう際、eSIMの電話番号を確認するのに苦労しました。HUAWEI WATCH 4の「設定」画面では見当たらず、「HUAWEIヘルスケア」アプリでも見当たらず、IIJmioを申し込んだ際のメールを探し出して確認した次第。

 スマートウォッチのeSIMは、スマホと同じ番号が使えたほうが便利でしょうし、ウォッチが独自の電話番号を持つことにメリットを感じる人がどれくらいいるのかはわかりません。本機では無理だとしても、つぎのモデルではぜひワンナンバーやナンバーシェアなどの番号共有に対応させてもらいたいものです。HUAWEI WATCH 4のeSIMは4Gまでなので、米国からの制裁など、そのあたりの問題は支障ないと思うんですよね。あくまでも個人の感想ですが……。

筆者紹介――村元正剛  iモードが開始された1999年から携帯電話市場を追い、新機種のレビュー記事などを多くの雑誌やウェブに寄稿。最近はスマートウォッチやワイヤレスイヤホン、スマートスピーカーなど、スマホとつながるデバイスにも興味を深めている。編集プロダクション・ゴーズの代表で、スマホ関連の書籍/ムックの編集も手がけている。

 

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