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「Zenfone 11 Ultra」は大型化路線! それは多くのニーズを満たすスマホへの進化

ASCII.jp / 2024年4月29日 12時0分

ASUS
Zenfone 11 Ultra

 ASUSのスマートフォン「Zenfone」シリーズはコンパクトなボディーにジンバルカメラを搭載したアクションカムとしても使える製品だった。2024年3月に発表された新モデル「Zenfone 11 Ultra」は一転して本体サイズが大型化し、さらに強力なAI機能を搭載した。グローバル版をテストできたので使い勝手などをレポートする。

Aモノグラムデザインの高性能モデル

 Zenfone 11 Ultraはその名前からわかるように、本体サイズを大型化し性能も高めたスマートフォンだ。チップセットにはクアルコムのSnapdragon 8 Gen 3を搭載、メインメモリーは最大16GB、ストレージは最大512GBを搭載する。ディスプレーは6.78型(2400×1080ドット)、144Hz駆動で最大輝度は2500nitと明るくなった。

 前モデルの「Zenfone 10」のディスプレーサイズは5.92型だったので、大幅にサイズアップしたことがわかるだろう。フロントカメラは3200万画素を搭載する。

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6.78型ディスプレーを搭載

 メインの広角カメラはジンバルを搭載した5000万画素で、超広角カメラは1300万画素となる。加えて前モデルには無かった光学3倍、3200万画素の望遠カメラも搭載する。また、バッテリーは5500mAh、65Wの急速充電と15Wの無線充電に対応。Zenfone 10の4300mAhから大型化している。

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本体サイズアップによりバッテリー容量も大型化した

 背面デザインにはノートPCの「Zenbook」シリーズなどに採用されているスタイリッシュな「Aモノグラム」デザインを取り入れた。カメラ部分は前モデルの上下2つの円形レンズは位置を改め、スクエアなカメラバンプに3つのカメラをまとめている。

ASUS
Aモノグラムデザインを採用

 本体下部にはUSB Type-C端子、SIMカードスロット、3.5mmヘッドフォン端子を備える。本体サイズは約76.8×163.8×8.9mm、重さは224gとディスプレーサイズを考えると一般的な大きさだ。Zenfone 10は約68.1×146.59.4mm、重さ172gだったので、確かに大型化したが本体の厚みは逆に薄くなっている。

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本体下部にはヘッドフォン端子も備える

 ベンチマークはAnTuTuで208万4087、Geekbenchのシングルコア2234、マルチコア6816とかなり高いスコアを示した。Zenfone 10はコンパクトに持ち運べるジンバルカメラが特徴だったが、Zenfone 11 Ultraはディスプレーサイズも大きく、他社のフラッグシップモデルと十分競争できる製品に仕上がっている。

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AnTuTuとGeekbenhのスコア

 OSはAndroid 14を搭載。アプリを素早くフローティングウィンドウで起動できるエッジツールも搭載している。また、Zenfone11 UltraではAIを使った機能を数多く搭載。

 「AI Wallpaper」はベースとなるオブジェクトから壁紙をAIが自動生成する。「AI Call Translator」と「AI Transcript」は翻訳機能で、前者は音声通話をリアルタイムで翻訳してテキスト表示も可能、後者は録音ファイルをテキスト翻訳してくれる。対応言語は日本語、英語、中国語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語の9ヵ国語だ。

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エッジツール(左)。AIで壁紙を自動生成(中)。録音ファイルのテキスト化も可能(右)

 ほかにも「AI Semantic Search」は本体内の写真・動画をワードで検索可能。そして 「AI Noise Cancellation」は通話時のノイズを低減できる。これら5つのAI機能はすべてオンデバイスに対応しており、オフラインでも利用できる。

本体のベースはROG Phone 8と共通

 本体が大型化したZenfone 11 Ultra。ASUSの姉妹モデルであるゲーミングスマートフォン「ROG Phone 8」と本体仕様は共通化されたようだ。両者のサイズを比べると高さ・幅・厚みは同等で、重量は1g違うだけである。カメラモジュールの形状は異なるが、各カメラの画素数やレンズの配置位置は変わらない。背面仕上げが異なるものの、シルエットも変わらない。

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Zenfone 11 Ultra(左)とROG Phone 8(右)

 本体側面の電源ボタンやボリュームボタンの配置位置も同等だ。なお、ROG Phone 8は右側面の両端にゲームボタン「AirTrigger」や、左側側面には追加のUSB Type-C端子を搭載している。ほかに、バッテリー容量も両者同等だ。

ASUS
上がROG Phone 8、下がZenfone 11 Ultra

 そして本体下部の端子配列も同等だ。Zenfone 11 Ultraは下部のUSB Type-C端子の位置が中央ではなく端に寄せられているが、これはゲームプレイ中もUSBケーブルが邪魔にならない位置に端子を配置したROG Phone 8とプラットフォームを共通化しているからだろう。

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Zenfone 11 Ultra(上)の端子位置は、ROG Phone 8(下)と同じになった

ジンバルと望遠で強力なカメラ構成に

 カメラは前述したように3つを搭載。メインカメラには6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー3.0を搭載しており、強力な手振れ補正に対応する。また、5000万画素の高画質を活かし画像クロップによる2倍のデジタル望遠も美しく仕上げてくれる。

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ジンバル機能も強化されている

 カメラのモードはスローモーション、タイムラプス、ポートレートビデオ、動画、写真、ポートレート、パノラマ、ライトトレイル、その他。その他の中にはPROモード、PROビデオ、夜景がある。Zenfone 10時代のアクションカメラ系のモードもあるのが特徴だ。

 写真は0.7倍、1倍、2倍、3倍の切り替えがワンタッチ、最大倍率は30倍となる。動画は4K 60fps、8K 24fpsまでに対応し、手振れ補正は2段階で切り替えできる。さらにカメラにもAI機能が加わり、ボケのある動画撮影や高倍率望遠時の画質劣化防止などが可能だ。

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カメラのUI。動画の設定画面。AI機能も加わる

 以下は作例だ。ピクセルビニングで標準カメラは1250万画素、望遠カメラは800万画素で撮影される。

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超広角
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標準広角
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3倍望遠
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デジタル30倍望遠
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ポートレート撮影ボケ最大
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最大接近距離は10cm程度
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夜景モードオフ
ASUS
夜景モードオン

【まとめ】全方位にスキがないフラッグシップに進化したが 無印の小型モデルを求めるのはぜいたく?

 ここ数年のZenfoneシリーズは、日本人の多くが好む小型サイズのモデルを展開していたが、一方では動画の視聴など大画面を求めるユーザーも増えており、ジンバルカメラを強化したももの、ややニッチ向けな製品でもあった。

 Zenfone 11 Ultraは本体サイズを大型化したうえでジンバルカメラを搭載し、他社の高性能カメラ搭載モデルにはない特徴を持った製品となった。日本市場への投入が期待されるが、「Ultra」の名前のない小型モデルも投入してほしいと考えるのはぜいたくだろうか。2024年のZenfoneには大きな期待をしたい。

 

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