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6万4000円の低価格折りたたみスマホ「Blackview Hero 10」は普段使いなら問題ナシで使いやすい

ASCII.jp / 2024年5月20日 20時0分

折りたたみ

 タフネススマートフォンを主に展開しているメーカー「Blackview」から、縦折りスタイルのスマートフォン「Hero 10」が発売になった。これまで折りたたみスマートフォンは大手メーカーだけが手掛けていたが、中堅メーカーからもついに製品が登場する。しかも価格は日本円で7万円を切る。

 折りたたみスマートフォンをより多くの人に届けようとするBlackviewの戦略モデルをテストしてみよう。

価格を抑えるために5G非対応の4Gモデル

 Blackview Hero 10はチップセットにMediaTekのHelio G99を搭載する4Gモデル。メモリーは12GB、ストレージは256GBを搭載している。今回テストしたモデルのカラーはパープル(紫)だが、かなり薄い色合いで、ピンクに近いカラーと感じた。表面はヴィーガンレザー素材のようで、ソフトな感触は好感が持てる。外側には円形のアウトディスプレーも備えている。価格は日本円で約6万7000円でグローバル向けに販売中だ。SIMフリー版では今のところ最安値となる(Libero Flipは6万3000円だがキャリア割引での値段なので)。

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革張り風仕上げのおしゃれな外観

 ヒンジ部分には「Blackview」のロゴも入っている。ヒンジはメーカーによると25万回の開閉に耐えうる設計になっているという。片手で開くことは困難だが、それだけヒンジがしっかりした構造になっていることがわかる。なお、フレームもパープル色仕上げで、全体的にカジュアルな雰囲気を出している。女性にも受ける色合いだろう。

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フレームも同色仕上げ。ヒンジにはメーカーロゴ入り

 背面はロゴなどのないスッキリとした仕上げ。このまま机の上に置いても、これがスマートフォンと気が付く人は少ないかもしれない。本体重量は198gと、最近のスマートフォンとしては一般的な重さだろう。

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背面はすっきりした仕上げになっている

 本体右側面には電源ボタンとボリュームボタンを備える。閉じたときもほぼ隙間はなく、価格が安いからと言ってフォルダブルディスプレーに一昔前のものを使っているということもないようだ。フレームの角を落とした形状なので、握りやすい形状にもなっている。バッテリーは4000mAhで45Wの急速充電にも対応する。

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本体右側面のボタン

 開くと6.9型のディスプレーが現れる。開いたときの大きさは約75.47×168.99×8.08mmだ。ヒンジ部分には若干スジが見えるものの、使っていて気になるほどではない。メインカメラはサムスン製の1億800万画素広角を搭載、サブの超広角カメラは800万画素である。フロントカメラは3200万画素と十分に高画質だ。

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開けば6.9型ディスプレーが現れる

 また、裏側から見ると、本体カラーと相まって全体的に上品なデザインにも見える。

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背面から見ると上品なデザイン

一般的な使い方なら閉じたままでも十分

 4Gスマートフォンとしては、現時点で最上位クラスのチップセットを搭載しており、一般的な使い方をするぶんには問題はなさそうだ。画面のタッチやスクロールも、SNSや検索などをするぶんには十分快適に動作してくれる。

 むしろこのモデルは、折りたたみ型であることがどれだけ使いやすいのかにフォーカスして評価するべきだろう。閉じたままでもアウトディスプレーでは「時計」「音楽プレーヤー」「天気予報」「健康アプリ」「通知」「カメラ」「通話」が利用できる。スマートフォンの操作すべてを行なうことはできないものの、日常的によく使う機能はある程度網羅されている。

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アウトディスプレー搭載で使いやすい

 アウトディスプレーサイズは非公開だが、スマートウォッチと同等のことができると考えるといいだろう。タッチ操作に対応しており、左右にスワイプすることで各ウィジェットを切り替えできる。

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タッチ操作でウィジェットを使える

 カメラは1億800万画素カメラ・静止画のみ対応。超広角や動画への切り替えはできない。それでも本体を開かずメインカメラで写真が撮れるのは便利だろう。画面下の白い点かボリュームボタンを押すことでシャッターを切れる。

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閉じたままカメラも使える

 アウトディスプレーの時計表示は、文字盤の種類や色などを変更できる。このあたりもスマートウォッチ感覚でカスタマイズできるわけだ。デフォルトでは文字盤は24種類がプリインストールされている。今後文字盤種類の追加や、使えるウィジェットが増えることにも期待したい。

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時計表示はカスタマイズできる

折りたたみならではのスタイルが便利

 折りたたみスマートフォンはヒンジを途中で止めてL字型にして使える「フレックスモード」に対応するものが多い。Hero 10も閉じる側は約30度、開く側は約150度で止めることが可能だ。三脚がない時の写真撮影や、ビデオ会議時などで便利に使える。

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ヒンジを閉じた側で止めてみた
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開いた側では150度くらいで止められる

 カメラアプリはフレックスモードにしたうえで、アプリ内のアイコンをタップすると上半分がライブプレビュー、下半分に操作ボタンが並ぶ。自動では切り替わらないものの、慣れれば手間ではない。自撮りするときなどに便利な機能だ。

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カメラアプリは手動で上下分割表示にできる

 ちょっとした便利な機能として、iPhoneのダイナミックアイランド的な表示にも対応する。バッテリーの充電中、アラーム、音楽再生、電話着信時などにディスプレー上部にポップアップで表示される。

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ダイナミックアイランド風の表示にも対応

1億800万画素カメラで気軽に撮影が楽しめる

 カメラの機能は極めてベーシックだ。1億800万画素カメラを搭載しているが、通常はピクセルビニングにより1200万画素撮影となる。カメラのモードは1億800万画素固定で撮影する「108MP」もあり、「ナイトモード」「動画」「画像」「美顔」「もっと見る」と並ぶ。もっと見るの中にはポートレートやプロモードもある。

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カメラのUI(左)。1億800万画素撮影も可能(中)。もっと見るの中のモード(右)

 以下はHero 10で撮影した作例だ。

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超広角
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広角(1200万画素)
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広角(1億800万画素)
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デジタル4倍(最大倍率)
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近距離撮影
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ナイトモード

【まとめ】折りたたみユーザーを増やす戦略モデル

 Hero 10の価格は約6万7000円で、4Gモデルながらかなり思い切った価格設定だ。日本ではnubiaの「nubia Flip 5G」が7万9800円なので1万円以上安い計算だ。「Libero Flip 5G」が6万3000円ではあるもののキャリアモデルであり、Hero 10は純粋なSIMフリーモデルとしては最低価格ということになる。

 なお、技適は現時点ではパッケージに記載があり、今後ファームアップデートで本体に反映されると思われる(メーカーによると今回評価したモデルはヨーロッパ向けとのこと)。

 折りたたみスマートフォンはまだまだニッチな製品だが、価格がこなれてくればポケットにも手軽に入れられる小型モデルとして、一定の需要を引き付けられるだろう。必要十分な機能とオシャレなデザインのHero 10、日本でも今後注目される製品になるかもしれない。

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折りたたみモデルへの注目を集める製品になるかも!?

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