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JBLによる2つの新提案「LIVE BEAM 3」と「Fit Checker」を体験してきた

ASCII.jp / 2024年6月2日 9時0分

この記事はメーカーから筆者に無償提供されたサンプルを使用して執筆されています。

 ハーマンインターナショナルは5月30日に、完全ワイヤレスイヤホンの新製品「JBL LIVE BEAM 3」と新ソフトウェア「JBL Fit Checker」を正式発表した。製品はその前日にメディア向けに公開している。

JBL LIVE BEAM 3
ケースに表示されている写真は自分で選べる(設定できる)

 JBL LIVE BEAM 3は、スティック型の完全ワイヤレスイヤホンで、充電ケースにタッチ対応の小型ディスプレーが付いている。位置づけとしては、コストパフォーマンスが高く装着性もいい「LIVE FREE 2」と、液晶ディスプレー付きの充電ケースが付属する「TOUR PRO 2」を統合したようなものであり、新しいスタンダード機にしたいということだ。音質、利便性、装着感の3点がポイントだという。

JBL LIVE BEAM 3
発表会でのプレゼンテーション

 音質面ではPEEK振動版を採用し、低音を豊かに力強く再現することを狙った。またLDACコーデックによるたハイレゾワイヤレス接続も採用し、将来的にLE Audioにも対応する。

JBL LIVE BEAM 3
ストラップが付けられるようになっている。

 利便性ではすでに述べたディスプレー付きの充電ケースが特徴で、日本語対応も果たした。また、細かなところではケースにストラップホールが付いている。国内ではカメラ用アクセサリーで良く知られているアルティザン&アーティストとコラボしたストラップも登場する。

JBL LIVE BEAM 3
カメラアクセサリーで有名な国内ブランド、アルティザン&アーティストとコラボしたストラップ

 装着感ではスティック型を採用したほか、イヤーピースが楕円形の「デュアルオーバルシェイプ」という人間工学的な設計をしている。ちなみにノズル部分も外耳道に合わせた楕円形の形をしている。

JBL LIVE BEAM 3の実機をチェック

 会場で配られたデモ機を試聴、最初にファームウェアをアップデートした。この手順を進めるには50%以上のバッテリー残量が必要となるが、充電時にケースのディスプレーでバッテリー容量が表示されるのが分かりやすい。

JBL LIVE BEAM 3
LIVE BEAM 3のデモ機

 ケースの画面は小さいが、思ったよりも鮮明でタッチ操作も容易にできる。画面をフリックしていくと、項目別に整理された設定画面が切り替わっていく。こうした設定がスマホアプリを経由せず、ケースで可能になると便利だし、リモコン感覚があって面白い。完全ワイヤレスイヤホンは高機能化が進んでいるが、イヤホンのタッチ操作では扱いにくい場合も多く、ではアプリを立ち上げようとすると時間がかかってしまうといった不満が出やすい。こうしたディスプレーはいい解法方法と言えるかもしれない。将来的に考えると、Auracastアシスタント機能を担うことも可能ではないかとも思った。

JBL LIVE BEAM 3
見やすいタッチディスプレー

 また壁紙のカスタマイズ機能があり、自分で画像を設定して楽しめるのも楽しい。写真はアプリから設定するので、スマホで撮影した写真をすぐに楽しめる。例としては季節の花を撮って楽しむのも良い。

JBL LIVE BEAM 3
ケースに表示されている写真は自分で選べる(設定できる)

 装着感は軽く、耳穴にフィットさせる感じで負担は少ない方だ。試聴のため数時間使用してみたが、特に圧迫感は感じなかった。

 音質は「iPhone 15 Pro Max」で確認した。全体的には低音が多めで、鳴りのいいサウンドだが、少し暖かみのある音調でもあり、音楽を楽しんで聴ける。ちょっと古めのJBLサウンドをイメージしているのかもしれない。

 低域は誇張感があるが、ジャズベースでは歯切れの良いピチカートが感じられるので、質自体は悪くない。バスドラやベースギターの力強さがよく伝わってくるようだ。迫力を感じられるサウンドだが、老舗らしく細かいチューニングもよくできているように思える。一方で、中音域へのかぶりは抑えられている。音に暖かみがあるので、女性ヴォーカルは優しく感じられた。中高域の明瞭感も悪くなく、楽器の音がきれいに聞こえる。ただし音場の横の広がりと立体感はもう一歩欲しいところではある。全体的に聴きやすいリスニングよりのサウンドで、手軽に良い音を楽しむことができるイヤホンと言える。

JBL LIVE BEAM 3
リモコン感覚でイヤホンの設定を変えられる

 音に味付けが欲しい時には、ケースの液晶パネルをタッチして「VOCAL」や「JAZZ」、「CLUB」などのプリセットイコライザーに変更できる。こうした機能は曲ごとに変えたいこともあるが、いちいちスマホアプリを立ち上げるとわずらわしい。手元にリモコン替わりのケースがあれば、より気軽に使いたいと思えるだろう。

 もう一歩高音質が欲しいというユーザーは、LDACコーデックも使える。iPhoneではLDACが使用できないが、発表会の際にLDACと通常のBluetooth(コーデックはSBC)で比較試聴できた。同じ曲で比較すると、SBCはデジタルらしい乾いた荒い音がするが、LDACだと歪み感が少なく整っていて、より豊かな響きを楽しむことができた。ハイレゾだから高域が伸びるというような差ではなく、音楽的な質の違いを感じ取れた。

JBL LIVE BEAM 3
LDACとSBCの比較試聴コーナー

 JBL LIVE BEAM 3の価格はオープンプライスで、オンラインストアでの価格は2万8050円だ。発売は6月7日。音質と多機能性のバランスが取れた完全ワイヤレス製品が欲しいユーザーに向いているだろう。

靴やメガネのフィッティングにも似た、JBL Fit Checker

 この日のもう一つの発表は、JBL Fit Checkerというソフトウェアに関するものだ。端的に言うと、ユーザーの耳の形状やリスニングスタイル/好みから、外形的に相応しいJBLイヤホンを提案するアプリだ。

JBL Fit Checker
Fit Checkerのデモ風景

 JBLの完全ワイヤレスイヤホンは、カラバリなどを含めると40種類以上のモデル(SKU)が選べる。選択肢が豊富なのはいいが、選択に苦慮する面もあるという。そこで、まずは形状から合った機種を提案しようというわけだ。

 JBLの完全ワイヤレスイヤホンは、大きく分けて3種類ある。いわゆるカナル型の「Buds」、スティック型の「Beam」、インナーイヤー型の「Flex」だ。密閉性はBudsが最も高く、Flexが最も低いが、装着の快適さはこの逆となる。そこでユーザーの耳をタブレットやスマホのカメラで撮影して特徴点を抽出し、クラウド上のAIで分析したのち、ユーザーがどのように音楽を聴いているかの質問をしながら、最適なタイプを提案することになる。店頭ではこのアプリと組み合わせた展示などもするようだが、特定の施設に行かなくとも、手持ちのスマホやタブレットも使用できる。

JBL Fit Checker
撮影中の画面、スマホなどのカメラを前で頭部を左右に動かしていく

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