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海外旅行は仲間とAirbnbでアパートを借りると、安くて楽しくて美味しい! その理由は

ASCII.jp / 2024年6月5日 7時30分

※写真はイメージです

 皆さんは海外旅行での宿泊施設といえば、なにを思い浮かべますか? 多くの人は「ホテル」に泊まるでしょうし、節約旅なら見知らぬ複数人が相部屋で泊まるドミトリーを使う人もいると思います。なかにはテントを担いでキャンプというアウトドア派の旅人もいるかも。

 そして、今回紹介したいもうひとつの宿泊施設が、Airbnbなどで提供しているアパートメントタイプの「民泊」です。

民泊といえばAirbnb。筆者もよくアパートメントタイプに宿泊することがあります
Booking.comでも扱っており、検索フィルターを使ってアパートメントタイプだけをピックアップできます

 今回は民泊のオススメポイントや、実際に利用する際の注意点などをレポートしていきます。

「民泊」なら合宿のように楽しめる

 筆者がアパートメントタイプの「民泊」を利用するのは、ひとつの都市に1週間以上の長期滞在をする時。毎年2月下旬、モバイルイベントMWCの取材をするために訪れているスペイン・バルセロナでは、ASCIIの取材チーム数人と一緒に、現地で1週間ほど合宿的な滞在をしています。というのもアパートメントタイプの場合、一般的なホテルの部屋と違って、生活するための設備が揃っているからです。

バルセロナで宿泊したアパートメントのリビングルームです

 例えばキッチンまわり。一般的なホテルでは冷蔵庫があればいいほうですが、アパートメントタイプだと電子レンジやコンロがあります。また、フライパンなどの調理器具や、食器、カトラリーも用意されていて、自炊可能な部屋が多いのが特徴です。

アパートメントタイプのほとんどは、一般家庭と同じレベルのキッチン設備があります

 長期滞在ですと、毎食外食をしていてはかなりお金がかかってしまいます。洋の東西を問わず、レストランで食事をするよりも、現地のスーパーで食品を買うほうが断然お安い。もちろん自炊ばかりでは、せっかくの旅行が味気ないものになりますが、朝食を自炊するだけでも、旅のコストを抑えることができます。

バルセロナ取材期間中の3人分の朝ご飯。すべて現地調達したもの

 日本と同じように、海外のスーパーには惣菜や冷凍食品などのできあいの商品が売られているため、部屋の電子レンジであたためてお皿に盛り付けるだけでも、かなりの満足感が得られます。海外でスーパーに行っておかずを買っていると、プチ移住をしているような気分も味わえます。

キッチンがあるからといって、野菜や肉などを買ってきて本格的に料理をする必要はありませんが、現地の野菜を選んで食べるのも楽しい

 (次ページ:調味料はどうする?)

日本の調味料は現地のアジアンスーパーで

 ちなみに現地で自炊すると決めた場合、事前に「アジアンスーパー」の有無と場所をチェックしておくといいでしょう。世界各国、ある程度の規模の都市なら、アジア系の食材や調味料を扱っているスーパーがあり、醤油やソースといった調味料や納豆など、日本でおなじみの調味料を現地調達することができます。塩やコショウ、砂糖などはアパートメントのキッチンに用意されているケースも。

 自分はよく現地でカレールーを購入し、カレーを作り置きしておくことで、一緒に泊まっている仲間が好きな時にあたためて食べられるようにしておきます。

おたふくソースや醤油など、日本で定番の調味料はアジアンスーパーで購入できるかも
カレールーは肉エキスが入っていて持ち込めない国も多いので、現地調達がベターです
バルセロナでカレーを煮込む筆者

 ただ、輸入食材はちょっと高めのものもあり、現地で完全に日本食を再現しようとすると逆に割高になってしまうこともあるので注意です。また、現地の調味料は量が多く割高なので、自分の場合は日本の百均ショップで小さめの調味料を買って持っていくこともあります。

 ちなみにアジアンスーパーには、日本円で5000円〜6000円くらいの安い炊飯器が売っていることも。もちろん、一緒に精米も売られているので、自分の場合は現地で炊飯器ごと購入して、ご飯を炊くことが多いです。複数人で生活していれば、炊飯器を買って白米を炊いても、外食を繰り返すより安いんですよね。白い飯があれば、あとは卵料理やハムなどを添えれば、立派な朝食ができます。

スイッチを下げて炊くだけの簡単炊飯器。アジアンスーパーで売っていることが多いです
鍋で炊いてもいいのですが、意外と火加減の調整などがめんどうなので、炊飯器をついつい買ってしまいます
精米も売っているので、わざわざ日本から持ち込まなくてもオーケー
バルセロナ取材にて。部屋でごはんを食べる3人

洗濯機付きの部屋なら気軽に洗濯ができる

 もうひとつ、アパートメントタイプの「民泊」を長期滞在にオススメするのは、洗濯機がある施設が多いから。長期滞在している時に結構困るのが洗濯で、滞在日数分の着替えを持っていくとかなりの荷物量になってしまいます。かといって手洗いは時間もかかるし、手で絞ると乾きも遅いですよね。

 その点、洗濯機があれば手軽に洗濯もできるし、脱水も強力なので乾きも早い。なかには乾燥機が完備されている部屋もあったりして、その場合は干す作業がなくなり非常にラクです。海外にもコインランドリーはありますが、店まで行って洗濯や乾燥を待っている時間がもったいなので、部屋に洗濯機があると重宝します。なので、Airbnbで検索する時は、「洗濯機」のチェックを入れて探すことが多いです。

洗濯機があるだけで、荷物も減らせるし洗濯に使う時間も節約できます

ホテルより部屋が広くて仕事もしやすいのが魅力

 最大の利点は、同価格帯のホテルと比べて部屋が大きいこと。例えば今年のバルセロナ取材で利用した部屋は、3LDK。3人で泊まったので、それぞれにベッドルームがありますし、ダイニングのテーブルは、各自パソコンを開いての作業場所にと、余裕のある部屋割りでした。

ダイニングはパソコンを広げて作業部屋として活用しました
今年泊まったアパートメントはベッドルームが3つあり、プライベート空間もありと快適でした

 このアパートメントに6泊して、宿泊料は約14万円でした。ひとり1泊7800円ほどの計算です。MWCが開催される期間のバルセロナは宿泊代が高騰しますし、円安もあり、この金額では小さなビジネスホテルすら宿泊することが難しいので、かなりオトクです。

2年前はひとり旅だったのでビジネスホテルにしましたが、シャワーとトイレは共同で1泊1万円ほどでした。円安の今はさらに高くなっているはず……

 (次ページ:ホテルとは勝手が違うので利用には注意点も)

ホテルとは違ういくつかの「民泊」ルール

 というわけで、部屋も広く快適で、なおかつ海外で暮らすように滞在できるため、長期滞在にはピッタリのアパートメントタイプですが、利用するにはいくつか注意点があります。

 まずはホテルと違うため、フロントがありません。滞在中になにかお願いしたりする場合は、部屋のオーナーとやりとりする必要があります。とくに厄介なのがチェックイン時間です。

 大抵、日中午後が指定されており、基本的にはアパートメントの前でオーナーと待ち合わせをしてチェックインとなります。早朝や深夜の時間外のチェックインはNGか、別途料金がかかかることも。なので自分は現地深夜着の場合、別途ホテルを1泊だけ予約して、翌日からアパートメントタイプの宿に移動するようにしています。

住宅街にあるケースも多く、ホテルと違って看板も無いため、アパートメントへの詳しいアクセスをオーナーと確認しておく必要があります

 フロントが無いということは、チェックイン前後に荷物を預かってもらうこともできません。通常のホテルなら、チェックイン前後に大きな荷物を預かってもらい、部屋が使えるまで、もしくは次の移動まで軽装で動けますが、アパートメントタイプだとそれが厳しくなります。

 その場合は、コインロッカーや、以前、本連載でも紹介した荷物預けのマッチングサービス「Radical Storage」などを活用しましょう。

部屋の掃除や備品の補充はどうする?

 1ヵ月などの長期利用は別として、部屋の掃除サービスは基本的にありません。オーナーにお願いすることもできますが有料となります。さすがに1週間も複数人で生活するとゴミも増えて散らかってきますので、自分である程度の掃除は必要です。またリネン類やタオルの交換もありませんので、気になる人は自分で洗濯する必要があります。

男3人で生活していると、水回りも数日で汚れてくるので、気になった時に自分で掃除します

 トイレットペーパーなどの消耗品が切れた場合、これもオーナーに連絡すれば持って来てもらえますが、筆者の場合はめんどうなので、足りないときは自分で購入しています。

 また、予約時のベッド数にも注意が必要です。ダブルベッドを"2つのベッド"とカウントするオーナーも多いので、友だち同士でベッドを分けたい場合は、掲載されている部屋の写真をよくチェックし、実際のベッド数を確認しておきましょう。また追加のベッドがソファーベッドの場合もあります。

 以上、普通にホテルへ宿泊するケースとは違ったハードルはあるものの、メリットも多いアパートメントタイプの宿泊。どこかの都市1ヵ所にどっしりと滞在する旅行を考えているなら、是非一度試してみてください!

この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)

世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。

  • 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
  • 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)

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