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AcerがLunar Lake搭載PCを披露、日本市場ではアジアとは違う販売戦略で存在感を示すと社長が語る

ASCII.jp / 2024年6月8日 14時0分

 Acerは、台湾にて開催のCOMPUTEX TAIPEI 2024に関連し、台北市内にてメディアラウンジを開設。今年後半に投入予定のLunar Lake搭載のPCを始め、ディスプレーや3Dカメラといったデバイスを展示していた。

メディアラウンジでプレゼンを行なったジェーソン・チャンCEO

Lunar Lake搭載PCを披露

 Lunar Lake搭載のPCは、インテルの基調講演にゲストとして登壇したジェーソン・チャンCEOが紹介したモデルで、製品名など詳細は公表されておらず、システム上のプロセッサー名もダミーの状態。今後の正式発表に期待したい。

Lunar Lake搭載の次世代バイルPC
本体右側面
本体左側面
本体背面
Copilotキーも当然ながら搭載
デバイスマネージャーをみると、プロセッサー名はダミーだが8コア(Eコア×4、Pコア×4)なのと、NPUとして「Intel AI Boost」、グラフィックには「Arc」が搭載されているのがわかる

 PCでは、Predatorシリーズのコンパクトなデスクトップモデル「Predator ORION X」や、34インチの横長湾曲ディスプレー「Predator X34 X5」を展示。裸眼3D表示が可能な「SpatialLabs View 27」を使った格闘ゲームのデモなども行なわれていた。

Predator ORION X
「SpatialLabs View 27」でゲームを3D表示でプレイするデモ

3Dコンテンツに注力 モニターやバッテリーも展開する

 Acerは3Dコンテンツにも力をいれており、「SpatialLabs」シリーズとして3D撮影用のカメラ「SpatialLabs Eyes」も新たに発表している。SpatialLabs対応デバイス向けに3Dの写真と動画が撮影可能で、データとして保存するだけでなく、YouTubeの3D動画配信にも活用できる。

3D撮影が可能な「SpatialLabs Eyes」

 3D撮影ということで、本体前面には2つのレンズを搭載しており、それぞれ4Kでの撮影に対応。メディアラウンジでは、オンライン会議での活用や、リアルタイムでの映像配信などのデモが行われていた。価格は549ドルと手頃だが、映像の視聴などにはSpatialLabsシリーズの機器が必要だ。

写真では分かりにくいが、リアルタイムで3D動画を映し出している

 そのほか、Google TVを内蔵したスマートモニター「DA1」、「GA1」や、Wi-Fi 7対応のルーター、ポータブルバッテリーなどを展示していた。

Google TVを内蔵したスマートモニター「GA1」
同じくGoogle TVを内蔵で台座が円形の「DA1」
スマートモニターには専用のリモコンが付属
Wi-Fi 7対応のルーター「Acer Wave 7」
ゲーミングブランド「Predatorシリーズ」のWi-Fiルーター「Predator CONNECT W6x」
最大3kWhのポータブルバッテリー「Acer Power Bar」

もはやAcerは、PCブランド・PCの会社ではない 日本での存在感を示すためにアジア市場とは違う販売戦略を進める

 Acerは今回のCOMPUTEXにあわせて、本社にてメディア向けのグループインタビューも開催。Acer アジア・パシフィック社長のAndrew Hou氏は「多くの国で市場シェアが50%以上に達している」とアジア・パシフィック地域での堅調さをアピール。とくにゲーミング市場では同社が冠スポンサーとして開催しているeスポーツ大会「Predator League」の貢献が大きいとのこと。

グループインタビューが開催されたAcerグループ本社
Acer アジア・パシフィック社長 Andrew Hou氏
アジア・パシフィックでは、ほとんどの国でトップシェアを誇る
フィリピンでのコンシューマーPC市場でもトップシェアを堅持している

 回を追うごとに参加地域や人数、そして観戦者もふえており、ゲーミングブランドの「Predator」の認知度を後押していているというわけだ。

アジア・パシフィックでの飛躍の要因としてあげられたのが、eスポーツ大会「Predator League」
「Predator League」は各国持ち回りで開催し、それぞれの市場で大きなアピールにつながっているという

 またAcerは「Acerpure」というブランドで家電市場にも進出しており、日本でも空気清浄機の「Acerpure Cool」やエアサーキュレーターの「Acerpure Cozy」などをリリースしている。このAcerpureも好調で、2024年の第1四半期では、前年比139%の成長とのこと。5月にはインド市場にも進出し、さらなる飛躍を目指しているという。

空気清浄機など家電製品を取り扱うブランド「Acerpure」も各国で拡大中

 Hou氏は「アジアではもはやAcerは、PCブランド・PCの会社ではない。より多様化し、よりライフスタイル向けた変化をしている。実際に第1四半期の収益はすでに30%がPC以外。それをさらに推し進めるため、社内の人たちに新しい会社を設立することを奨励し、サポートもしている」と話している。

Acerpureは前年比で139%の成長があり、先月からインドでも市場展開をスタート。そのほか、PC以外のブランドも着実に伸びている

 アジア・パシフィックエリアでは、かなりのシェアや知名度となっているAcerだが、エリア内の他国と比べると、日本での展開はかなり後塵を拝していると言える状況。この件について記者からの質問をうけたHou氏は「東南アジアなどの新興市場は若い世代を多く抱えており、若い人は新しいことを知るのが大好きで、新しいブランドに耳を傾け、よりオープンマインドになる。そのため、適切なタイミングで市場に参入できれば、シェアを獲得できる」と分析。

 一方日本市場については、「新興市場ではなく、古くから日本ブランドのPCが市場にあった」とし、アジア・パシフィックの中では、PCについてかなり成熟した特異性のある市場で、それが現在の日本市場におけるAcerの現状の要因と捉えている。

 そのため新興市場へのアプローチではなく「日本市場向けの具体的なデザインを見つけようとしている。今のところは何も言えないが、日本でもっと存在感を示すために、何か違うことをしたいと考えている」と話していた。

日本市場へは、東南アジアなどの新興国とは別の一手を考えていると話すHou氏
今回のイベントでAcerが配布した石のプレスバッジ。これは台湾の東海岸で発生した地震に対しての復興支援の一環で、現地の石工と協力して作り上げた「逆境からの回復力」を象徴しているとのこと

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