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「未納料金があります」NTTかたる詐欺に注意 SMSや自動音声で架空請求

ASCII.jp / 2024年6月12日 15時15分

消費者庁のロゴ

 消費者庁は6月11日、NTTやそのグループ企業を名乗り、消費者から金品をだまし取る詐欺行為が発生しているとして注意喚起した。

電話やSMSで「未納料金がある」と欺して電子マネーを買わせる手口

 詐欺のスタイルは、身に覚えのない料金を消費者に請求する「架空請求詐欺」。消費者庁によると2023年7月以降、特に次のような手口による被害が増えているという。

1.連絡

・消費者の携帯に「NTT」や「NTTファイナンス」を名乗り、電話やSMSで未納料金があると通知

2.料金未納についての説明

・「セリア」「バニラ」「スリム」「スマート」「スノウ」などの会員サイトやアプリケーションの利用料金が未納であると説明される ・消費者が「身に覚えがない」と告げても、ウィルス感染や誤登録の可能性を示唆し、消費者側に責任があるかのように話を誘導する

3.脅しや架空の救済措置の説明・個人情報の聞き出し

・未納料金を支払わない場合、裁判や法的措置を執ると消費者を脅す ・国の救済措置等により、支払った金額の95%が後日返還されるといった虚偽の説明をして、消費者の個人情報を聞き出す

4.電子マネーの購入指示

・コンビニで電子マネーを購入し、ID番号を読み上げるよう指示 ※ 電話をしたまま電子マネーを買わせたり、店員に質問された際の答え方を指示するケースもあり

5.再度の支払い要求

・支払いに応じた消費者に対し、別の団体などを名乗り、未納料金の支払いを要求

 犯人は国際電話やIP電話(050で始まる番号)を使用することが多く、留守電やSMSで折り返し連絡するよう促すメッセージを残すこともある。消費者が指定された電話番号へかけ直すと自動音声で料金未納を告げられ、「心当たりのある場合は1を押してください」といったアナウンスが流れることもあるという。

 電子マネーの購入に関しても、コンビニ側のセキュリティーチェックを回避できるよう、犯人が消費者に店員の質問への答え方を教える、電話を繋いだまま消費者をコンビニへ向かわせるといったケースもあった。

 さらに事件の発覚を防ぐためか、救済措置適用には守秘義務があり、他人に料金未納の件を話してはならないと犯人から指示を受けたケースも確認されている。

 犯人が名乗る「NTT(日本電信電話)」や「NTTファイナンス」は実在の企業だが、両社とも個別のサイトの未納料金等を電話でユーザーに請求することはない。

 消費者庁では被害に遭うことを防ぐため、心当たりのない請求は無視する、コンビニで電子マネーを買わない、不審な電話は無視して誰かに相談するといった対策を呼びかけている。

 もし、架空請求詐欺に遭ったり、その疑いがある場合は、消費者ホットライン(188)や警察相談専用電話(#9110)で相談を受けることが可能だ。

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